タバコを吸うと薄毛になるって本当?電子タバコはどうなの?
タバコを吸うと薄毛になるといわれていますが、それは本当なのでしょうか?
結論から申し上げますと、タバコは薄毛になります。
本記事では、そんなタバコと薄毛の関係性をテーマに解説しています。
また、薄毛になるメカニズムについても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
タバコを吸うと薄毛になるって本当?
タバコは、薄毛になります。
ここでは、その理由やメカニズムについて解説していきます。
喫煙者の数はどのくらい?
喫煙者の数は、タバコの度重なる値上げや喫煙場所の激減により、減少傾向がみられます。JTが2018年に行った「全国たばこ喫煙者率調査」(2018年調査をもって終了)によると、2018年の調査結果は下記のとおりでした。
性別 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20代 | 23.3 % | 6.6 % |
30代 | 33.1 % | 11.1 % |
40代 | 35.5 % | 13.6 % |
50代 | 33.0 % | 12.0 % |
60代 | 21.3 % | 5.4 % |
そして、アートネイチャーが全国の20歳~59歳の男性400名を対象とした薄毛のケアをテーマにしたインターネットリサーチを行いました。
「薄毛が気になる」と回答した方に、薄毛に繋がった行動についても調べたところ、25.3%の方が「喫煙が薄毛に繋がった」と回答しています。
薄毛になる原因
薄毛になる原因は、大きく分けて3つあります。
●5αリダクターゼが多い
●血行が悪くなる(ゴースト血管になる)
頭皮から皮脂の分泌量が多かったり、しっかり洗髪をしていなかったりすると、皮脂が頭皮の毛穴を塞ぎ、発毛を阻害してしまいます。
また、テストステロン(男性ホルモン)と5αリダクターゼが結合するとDHT(ジヒドロテストステロン)という物質が生成されますが、これが薄毛になるシグナルを発します。
そのため、5αリダクターゼが多いほど、その抑制物質も多くなり、ヘアサイクルが阻害されて薄毛になりやすくなるでしょう。
そして、髪の毛の成長には栄養が必要です。血行が悪ければ、発毛に必要な栄養が届きにくいです。
そのため、発毛しにくい頭皮環境となり、髪の毛も太く成長しないうちに抜け落ちてしまいます。
タバコが原因の薄毛は特に「血行が悪くなる(ゴースト血管になる)」事が多いです。
タバコで薄毛になるメカニズムは?
タバコで薄毛なる原因は、血行が悪いこと関係しているという内容で前述しました。そもそも、なぜタバコと血行の悪さが関係しているのでしょうか?
メカニズムについて、掘り下げてみていきましょう。
喫煙によって、ニコチンが煙から体内に取り込まれ、副腎から血管を収縮させる働きのあるカテコールアミンが分泌されます。
カテコールアミンは主に脳,副腎髄質および交感神経に存在する生体アミンの総称で,生体内ではドーパミン(DA),ノルアドレナリン(NA),アドレナリン(A)の3種が知られている。DAは腎・心・脳・腸間膜の血管床や交感神経終末部にレセプターが存在する。
引用:カテコールアミン
これが原因で、血行が悪くなってしまいますが、収縮が続くと最終的には血管が消える「ゴースト血管」という症状になってしまいます。
また、タバコの煙には約3%の一酸化炭素が含まれています。
この一酸化炭素は、酸素よりも血液中にあるヘモグロビンと結びつきやすいため、タバコを吸うと酸素はヘモグロビンに結びつくことができません。
そして、血液の酸素運搬能力も低下し、髪の毛に必要な栄養が届きにくい頭皮環境を作り上げてしまいます。
その他、タバコを吸うことによって、体内に活性酸素が発生。
この活性酸素が老化を促進させるため、発毛に関わる細胞の老化現象を引き起こし、髪の毛の生成力が低下してしまいます。
アイコスなどの加熱式タバコなら薄毛にならない?
加熱式タバコとは、通常の燃焼させるタバコとは異なり、タバコ葉を加熱して使用するタイプのタバコです。
アイコスなどの加熱式タバコは、通常のタバコよりも体内に取り込まれるタールや一酸化炭素などの有害物質の量が少なくなるといわれています。
そのため、加熱式タバコなら発毛を阻害しないのでは?と思う方もいることでしょう。
しかし、加熱式タバコでの喫煙も、髪の毛に悪い影響を与えてしまいます。
その理由は、加熱式タバコでもニコチンが体内に取り込まれる量が減らないため。
そもそも、加熱式タバコは、ニコチンを効率的に摂取できるような構造になっているため、結局は薄毛になる可能性は高いままです。
タバコでダメージを受けたら育毛剤はどのくらいの期間使い続けるべき?
タバコを吸うと髪の毛がダメージを受け薄毛になります。
どのぐらいの期間使い続ければ効果が実感できるようになるかは、一概にはいえません。
ただし、どの成分であっても、使用して数週間程度で効果が実感できることはほとんどありません。
少なくとも3ヶ月は発毛剤を使い続けなければ効果は実感できませんし、人によっては効果が実感できるまで6ヶ月以上の期間が必要となる場合もあります。
それでは次に、育毛剤に期待できる効果についてみていきましょう。
育毛剤に期待できる効果とは?
発毛剤の基本的な効果は、新しい毛髪を生やすこと。生えた髪の成長を促進させる効果や、頭皮の環境を整えて成長する期間を伸ばす効果があります。
また、発毛剤に含まれる成分には、さまざまな種類があります。そのため、実感できる効果には個人差があるでしょう。
タバコで受けたダメージに効果的な成分3選!
発毛剤にはさまざまな発毛成分が使われているため、成分によって発毛へのアプローチが異なります。また、発毛成分によって実感できる期間も異なります。
ここでは、タバコで受けたダメージに効果的な3つの成分で実感できる発毛効果の期間について、解説していきます。
ミノキシジル
ミノキシジルは、血管拡張効果によって頭皮の血行をよくし、髪の成長に必要な栄養や酸素が届きやすくします。
毛乳頭細胞を増殖させることで発毛を促す成分です。
実際に、ミノキシジルを主成分とする発毛剤は、約3ヶ月の期間で効果が実感できたという方もいますが、4〜6ヶ月かかった方もいるようです。
ノコギリヤシ
ノコギリヤシとは、北アメリカや中南米周辺に分布するヤシ科の植物。
男性の薄毛の原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」や「5aリダクターゼ」の生成を抑制する働きがあります。
つまり、ノコギリヤシは、薄毛の原因となる男性ホルモンを抑制して、発毛を促す発毛成分といえます。
ノコギリヤシを主成分とした発毛剤は、正常なヘアサイクルにリセットしてから発毛を促すため、効果が実感できるまで期間がかかります。
6ヶ月~1年以上を目安にしましょう。
亜鉛
亜鉛は、5大栄養素のなかのミネラル群に属する、タンパク質の合成に関与する成分。新陳代謝に必要な、多種類の酵素を生成する働きを持ちます。
亜鉛も、正常なヘアサイクルにリセットしてから発毛を促します。
そのため、効果が実感できるまでの期間が長く6ヶ月~1年以上使い続けなければ、効果を実感できないことが多いです。
発毛における初期脱毛のメカニズムは?
発毛剤を使用すると、初期脱毛を引き起こすケースも珍しくありません。
そもそも初期脱毛とは、髪の成長期が短縮されて発生する生理的現象のことで、薄毛になる原因としても挙げられます。
ただし、発毛剤を使用して発生する初期脱毛と、薄毛になる初期脱毛はメカニズムが異なりますので、間違えないように注意しましょう。
髪にはヘアサイクルがあり、通常は下記の成長期を2年~6年かけて繰り返しています。
しかし、何らかの原因で成長期の期間が短縮されてしまい、すぐに退行期がきて髪が成長しないうちに抜けることが薄毛の原因になる初期脱毛です。
一方、発毛剤を使用して発生する初期脱毛は、成分によって正常なヘアサイクルにリセットされたことが起因します。
一般的に、ヘアサイクルは休止期からスタートするため、リセットすることによって成長期だった髪も退行期になり、抜け落ちてしまいます。
一時は抜け落ちてしまいますが、今後は正常なヘアサイクルで育っていくため、太くハリのある毛髪になります。
さいごに|育毛したいならタバコはやめるべき!
タバコを吸うと頭皮に悪い影響を与えてしまいます。
また、喫煙者は発癌率の高まりや心筋梗塞などの原因にも繋がりますので、おすすめしません。育毛したいなら、タバコは控えましょう。
最後に、本記事の内容をまとめます。
■タバコは薄毛になる
■アートネイチャー調べで、25.3%の方が「喫煙が薄毛に繋がった」と回答
■薄毛になる原因は「皮脂が多い」「男性ホルモンが多い」「血行が悪い」
■加熱式タバコも薄毛になる
本記事が、タバコと薄毛の関係性について、詳しく知りたい方の参考になれば幸いです。