生姜は髪の毛の育毛に効果的?ジンゲロン/ショウガオールで薄毛予防出来る!

日本には2~3世紀ごろに中国から伝わり、奈良時代には日本での栽培が始まったと言われている生姜。
その根茎部分は香辛料として食材として使われており、日本料理の中には生姜を使ったものが数多くあります。
また、生薬としても利用されています。
- 食欲不振
- 悪心
- 嘔吐
- しゃっくりの症状緩和
などに利用されているほか、体を温める効果や免疫力を高める効果があることから、すりおろした生姜で風邪や冷え性の予防をしている方もいることでしょう。
そんなさまざまな効果・効能のある生姜は、育毛も期待できるといわれています。
本記事では、生姜に育毛効果が期待できるのはどうしてなのか?
また、育毛を促進させる生姜の効果的な食べ方などを紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください。
生姜には育毛効果がある?詳しい成分とメリットを解説!

ここでは生姜に含まれているのは、どんな成分なのか?また、どうして髪の毛に効果が期待できるのかを解説していきます。
それでは、みていきましょう。
育毛に効果的な生姜の成分は?
髪の毛に良いといわれている生姜特有の有効成分といわれているのが下記の4つ。
- ジンゲロール(生の状態の生姜に多く含まれる)
- ジンゲロン(過熱や乾燥させた状態の生姜にだけ含まれる)
- ショウガオール(過熱や乾燥させた状態の生姜に多く含まれる)
- シネオール
これらは生姜の辛味・匂い成分です。
ただし、ジンゲロンとショウガオールは生の生姜に含まれていません。この2つは、生姜を過熱や乾燥をすると変質し、生成される成分です。
そして、このジンゲロンとショウガオールには、
- 殺菌
- 血行促進
- 発汗
- 抗酸化作用
- 血圧上昇
があります。さらに、生姜は「抗カンジダ」「排尿促進」「鎮痛」の効果のある有効成分も有しています。
ビタミンB群
生姜というとジンゲオール・ショウガオールといった栄養成分が注目され、実際に育毛に良い栄養と考えられていますが、他にも「ビタミンB群」が豊富に含まれ、マルチなバランスでの摂取ができます。
生姜に含まれるビタミンB群は「代謝ビタミン」とも呼ばれ、髪の育毛・頭皮環境の健康に働きかけます。
ひとことにビタミンB群と言っても種類があり、それぞれに育毛に働きかける作用に違いが。
そして生姜には、複数のビタミンB群が含まれていることで育毛に多角的なアプローチができます。
ここでは生姜に含まれるビタミンB群の種類別に、気になる育毛効果を詳しく見ていきましょう。
生姜のビタミンB1と育毛の関係性
生姜に含まれる「ビタミンB1」には、抜け毛の原因となる糖質・脂質をエネルギー源に変え、無効化してしまうことで育毛に働きかけます。
過度に摂取してしまいやすい糖質や脂質ですが、
糖質の髪、頭皮環境への影響 |
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脂質の髪、頭皮環境への影響 |
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といった悪影響で育毛を阻害してしまいます。
生姜に含まれるビタミンB1は、美髪・健康的な頭皮環境の大敵となる糖質・脂質をエネルギー源に変え無効化することで頭皮と髪の健康・美しさにアプローチします。
生姜のビタミンB2と育毛の関係性
生姜に含まれる「ビタミンB2」には髪を作り成長させる役割を持つ「毛母細胞の活性化」にアプローチする栄養成分です。
そしてビタミンB2の摂取では、毛母細胞の細胞分裂が活発になることで健康的な頭皮環境をキープでき、毛根の働きや髪の成長が著しい、成長期の髪を増やす効果も。
ビタミンB2はさらに、肌荒れや自律神経調整、ストレスケアに役立つサプリメント・健康食品・医薬品にも使用されることが多く、
- 薄毛の原因となるストレスや疲労を緩和する
- 髪の成長にかかわりの深い自律神経の安定化
- 頭皮の荒れ、乾燥を防ぐ
といったマルチな働きも備わっていますよ。
ビタミンC
美肌や美白というスキンケア面での効果が一般的なイメージですが、生姜に含まれる「ビタミンC」は若々しい髪・頭皮環境をキープしたり、うるおいを保持して乾燥を防ぐ、バリア機能を高める、ターンオーバーの安定化といった役割が備わっています。
生姜のビタミンCは優れた抗酸化力があり、細胞老化・薄毛・抜け毛・白髪の原因となる活性酸素の発生を抑えます。
さらに、年齢とともに失われやすい「コラーゲン」を補い、ハリやコシ、つややかさのある美髪・うるおいのある頭皮環境づくりに一役買ってくれます。
ビタミンCは体内に留まることができず、一定の時間で体外へ流れ出てしまうため、生姜を摂ることは不足・減少しがちなビタミンCをバランスよく補うことにもつながるでしょう。
ナイアシン
生姜に含まれる「ナイアシン」も、育毛に効果的な成分として注目を集めています。
ビタミンB3の別称となるナイアシンは、血行を促す効果で育毛に働きかけます。
血行はそもそも、
- 頭皮や髪の健康、成長に役立つ栄養や酸素を送り届ける
- 抜け毛、薄毛、頭皮トラブル、白髪の原因となる老廃物・毒素を回収し排出する
という、育毛に深いかかわりがあります。
血行はストレスや紫外線ダメージ、冷え、運動不足、長時間のデスクワークなどささいな原因で悪くなり、頭皮や髪に栄養・酸素が行き届かなくなって薄毛、抜け毛につながることが。
ですが生姜に含まれるナイアシンが上記のような影響を無効化するため、日々の食生活に取り入れることで頭皮・髪への酸素・栄養供給をスムーズにできるのです。
亜鉛
生姜イコールビタミンの含有が多いイメージがありますが、代表的なミネラル「亜鉛」の含有も豊富です。
抜け毛や薄毛の悩みに積極的に補いたい亜鉛には、複数の育毛作用が期待されています。
タンパク質の合成を促し分解を防ぐ
髪・頭皮環境を構成するのは、タンパク質の一種となる「ケラチン」です。
ですがタンパク質は食事の栄養バランスの乱れやストレス、ハードな活動、飲酒喫煙によって分解・消失してしまい、抜け毛や薄毛につながることがあります。
生姜に含まれる亜鉛は、髪と頭皮を構成するタンパク質を守り、分解を防いで合成を助けるため、薄毛や抜け毛に悩む方に必須の栄養素となっています。
AGAの原因物質を抑制する
頭頂部からじわじわと薄毛になり、頭皮の大部分が透けて見えてしまう「男性型脱毛症(AGA)」の改善・予防にも、亜鉛が効果的だとさまざまな研究結果から明らかになっています。
そもそも男性型脱毛症・AGAは、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンの影響を受けて進行してしまうのですが、生姜に含まれる亜鉛はDHTを抑制し、髪と頭皮の健康を守ることが期待されています。
生姜を食べることによる育毛へのメリットは?
上記で紹介した生姜の成分には、どこにも育毛への効果はありません。
それなのに、どうして生姜に育毛効果があるのでしょうか。生姜の育毛効果は「血行促進」「抗酸化作用」の2つ効果によるものです。
血行促進
頭皮の毛穴にある毛乳頭細胞が活性し、毛母細胞の細胞分裂することで育毛します。
その毛乳頭が活性化と毛母細胞の細胞分裂には栄養が必要で、その栄養を運んでくれるのが血液。
そのため、血液の流れがよくなる(血行促進する)と、育毛量が増えていきます。
また、ジンゲロールにも血行不良の原因となるプロスタグランジンの働きを抑制する効果があります。
さらに発汗効果によって代謝も促進するので、さらに血行促進されよい働きが期待できます。
抗酸化作用
そして、活性酸素の攻撃をブロックする抗酸化作用によっても育毛によい効果が得られるでしょう。
ちなみに、活性酸素は多すぎると、自分の体の細胞を攻撃します。その毛母細胞がその攻撃を受けたら、育毛が阻害されるだけでなく、抜け毛も増えるでしょう。
抗酸化作用が活性酸素から毛母細胞を守ってくれることも、生姜を食べることによって育毛によい効果が得られる理由の1つです。
程よい辛味でストレス解消、気分転換できる
抜け毛や薄毛、白髪などの原因は活性酸素を大量に発生させてしまう「ストレス」が大きく関係しています。
生姜の程よい辛味やいつもの食材のうま味・風味を引き出す特性は、日頃の食生活に満足感を与え、ストレスを緩和してくれます。
そのため生姜は、ピリッとした程よい刺激感のある風味、うま味が有意義で美味しい食生活をサポートし、薄毛や抜け毛の原因となるストレスをなくすところも大きなメリットと言えるでしょう。
シーズン問わずに入手しやすい
育毛に生姜を摂り入れるメリットには、「シーズン問わずに入手しやすい」という点があります。
育毛に効果的な食べ物・飲み物は数多く存在していますが、中には専門店のみでの販売、その時期でしか入手できないといったハードルの高さを感じてしまうことが少なくはありません。
ですが生姜であれば、チューブなどでも手軽に購入でき、日頃の食生活に無理なくカンタンに取り入れられるため、含有の多い栄養成分をたくさん補いながら効率的な育毛ができると言えます。
さらに生姜は、和洋中・多国籍系レシピとジャンルを選ばず馴染み、食材そのものの美味しさを引き出すため、豊かな食生活のキープで育毛に役立てることができるでしょう。
生姜の育毛効果は期待大!効果的な食べ方は?

生姜は摂り入れ方によって、得られる効能・効果に違いが出ます。
薄毛対策として効果的な食べ方を紹介するので、ぜひご覧ください。
生姜の1日の摂取目安はどのくらい?
育毛効果に限らず、生姜の効果・効能はたくさん食べれば食べただけ得られるということではありません。
1日の摂取目安も重要です。生姜の1日の摂取量目安は、下記のとおりです。
- 生の生姜ならスライス6枚分(約10g)
- すり下ろした生姜は小さじ1杯分
生姜パウダーは、1gが生の生姜10gに相当します。あくまでも目安なので、食べ過ぎたからと言って必ずしも副作用や健康に影響が出ることはありません。
しかし、生姜の成分には刺激の強いものが多いので、1度に多く食べていると消化器官に影響が出ることがあります。
消化器官に影響があると、腹痛や胸やけなどの症状が出るので、できるだけ摂取量目安は守りましょう。
生姜は加熱または乾燥したものがおすすめ!
生姜の育毛効果は、血行促進と抗酸化作用によって得られます。
そして、生姜に含まれている成分のなかで、この2つの働きがあるショウガオールとジンゲロンは生の状態だと含まれていません。
上記で少し解説していますが、この2つは生の生姜に含まれているジンゲロールが「あること」で変質し、生成される成分です。
そのあることとは「加熱」と「乾燥」。生の生姜を加熱するとジンゲロンに、乾燥させるとショウガオールに変質します。
生の状態でも血行促進効果はありますが、加熱または乾燥させた方がより高い得られますし、加えて抗酸化作用による育毛効果も期待できます。
そのため、効果を得るために生姜を食べるのであれば生の状態ではなく、乾燥した生姜にするか加熱調理して食べるのがおすすめです。
生姜×育毛のおすすめアレンジレシピ
生姜は身近な料理のトッピングにて美味しく楽しい育毛にアプローチできる、使い勝手の良い食材です。
今日からすぐに習慣付けられる、美味しく楽しい育毛の生姜アレンジレシピをまとめてみました。
コーヒーや紅茶と合わせて
普段のリラクゼーションドリンク・コーヒーや紅茶とも、実は相性バツグンの生姜。
スプーン半さじ程度にすりおろしたまたはチューブタイプの生姜をコーヒー、紅茶に入れ、ハチミツなどを加えると程よい辛味と渋み、甘さが調和したドリンクが完成します。
生姜を加えることで、コーヒーや紅茶に含まれていないビタミン・ミネラルを補えるところもおすすめ。
さらに血行を促すため、頭皮と髪への栄養供給がスムーズになる効果も期待できますよ。
生姜の魚介鍋
人気タレント・カズレーザーも、美髪や育毛、健康的な頭皮環境をケアに食べることが多いと話題、「生姜の魚介鍋」。
ビタミン・ミネラル・タンパク質な豊富な魚介の鍋に、生姜をトッピングすることでうま味や風味、程よい辛味が出て、美味しく楽しい満足感のある育毛レシピが完成します。
魚介類と生姜の栄養をまるごと補えて、満腹感も得られやすいレシピのため、ストレスや疲労を感じている際にもおすすめですよ。
さいごに|生姜を食べて育毛促進!摂取量を守って髪を元気に育てよう!

今回は、生姜の効果について解説してきました。
育毛におすすめの生姜。さらに高い殺菌作用や免疫力を高める作用も期待できます。
しかし、食べれば食べるだけ効果が上がるわけではないですし、食べ過ぎると健康に影響が出てしまいます。
本記事で紹介した1日の摂取目安を守り、生ではなく、乾燥または加熱した状態で食べて発毛力を高めましょう。