体毛の濃い人(男性ホルモンが多い人)は薄毛になる?AGAとの関係性を解説!
若い男性を始め、体毛について悩んでいる方もいることでしょう。
一昔前と比べて世間の体毛へのイメージが変わりつつあり、「体毛が濃い=薄毛になる」ともいわれていることから、ますます気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、本当に体毛の濃い人は剥げる傾向にあるのか?また、発毛との関係性について解説しています。また、その対策法も紹介しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
体毛が濃い人は薄毛になる?
実は体毛が濃い=薄毛というのは因果関係があまりありません。
というのも体毛の濃さはテストステロン(男性ホルモン)の多さに関わってきますが、20代をピークにどんどん減少していきますので、30代40代で多くなる薄毛はあまりリンクしないのですね。
ただし、世間一般で語り継がれている通り、体感として何かしらは関わっているというのは、発毛サロンを運営している中で実感しています。
体毛が濃いのは「テストステロン」が多いから?
テストステロンとは、男性の心身のエネルギーや機能を支える男性ホルモンの1種。
その9割以上が睾丸と、少なからず副賢(腎臓の上にある小さな臓器、体内環境を常に整えるホルモンを作る)から合成、分泌されています。
副腎は、左右の腎臓の上にある臓器です。 副腎皮質 ホルモンやカテコラミンと呼ばれる、生命や血圧を維 持するために欠かせない、重要なホルモンを分泌して いる大切な臓器です。
引用:副腎に腫瘍がある といわれたら - 芳珠記念病院
この男性ホルモンが分泌されることで、「毛乳頭」という発毛の軸となる機能がより活発になるため、本来作られる体毛よりも濃く太くなってしまうのです。
どこの毛が濃くなりやすい?
体毛が濃くなる原因は幾つか考えられますが、個人が生まれ持つ遺伝子体質や生活習慣によって大きく変わっていきます。
それぞれの直径の長さや成長速度については部位ごとに違いますが、濃さに関しては「共通してここが濃くなりやすい!」というのは言い難いです。
テストステロンは増やさない方がよい?
体毛の濃さを気にされる方にとっては悩みの種となりますが、テストステロンは男性にとっても生きていくうえで重要な役割を担っています。
具体的な機能としては、下記の4つが挙げられます。
- 筋肉の量と質を高め、成長を促す
- 体力、気力共に向上する
- 男性の生殖機能、性欲の維持
- 良質な睡眠、良質な精神状態の維持
逆に、減ってしまえばこれらの機能も低下し、悪循環が生じてしまいます。
テストステロンの分泌バランスを整えるポイント!
体毛が濃いのに髪の毛は薄い、そんなバランスの悪さは、前項でお伝えしたテストステロンの影響が原因となっている可能性があります。
ただテストステロンは丈夫で抜けにくい髪を生やす重要な要素を持つため、分泌が少なすぎるまたは多すぎることで体毛は濃いのに髪の毛が薄くて毛質が弱い、というバランスが悪くなっている可能性が。
ここでは体毛は濃いのに髪の毛が薄くて寂しいと悩む人に向けて、毛乳頭の軸が活性化しボリュームのある髪を目指す、テストステロンの分泌バランスを整えるポイントをまとめてみました。
週2~3回を目安に筋力トレーニングを行う
テストステロンは、血中の濃度が濃いほどに抜けにくく丈夫な髪が維持されやすいことがさまざまな研究結果から明らかとなり、エビデンスも報告されています。
テストステロン分泌によるボリュームとコシのある髪質を目指すためには、週2~3回程度の筋力トレーニングを行うことが効果的です。
週2~3回の筋力トレーニングで育成・増強される筋肉には、
- 全身に酸素、栄養を運び髪と頭皮の健康にアプローチする
- 血液循環の活性にアプローチする
- 頭皮や毛穴のゆがみを防ぎ、頭皮にはりを与えて髪の成長を助ける
という育毛に密接なかかわりがいくつもあります。
また筋力トレーニングをするとテストステロンばかりではなく、髪と頭皮のダメージを再生・修復する成長ホルモンの分泌が睡眠時よりも20倍にアップするという報告も!
筋力トレーニングはテストステロンが持つ薄毛の改善や予防、ホルモンバランスの正常化、男性らしいたくましいボディライン作りといったさまざまな恩恵を一度に得られるため、継続しやすい頻度となる週2、3回~チャレンジしてみるようにしましょう。
睡眠リズムを整える
決まった時間に眠り、朝も決まった時間に起きる、そんな安定した睡眠リズムは、テストステロンの分泌を正常化するのに一役買ってくれます。
毎日の睡眠リズムを安定化させていくためには、
- 睡眠ホルモンを生み出すセロトニンを分泌する朝の日光浴を15分行う
- 入浴後、カラダが保温されているタイミングで眠りにつく
- 睡眠ホルモン、セロトニン分泌の材料となるトリプトファン含有の食べ物を摂る
- 肌ざわりが良い寝具を使う
- 寝室をほの暗い照明に整える
というポイントを意識してみましょう。
逆に、睡眠時間、就寝や起床時間がバラバラだと、体内時計が乱れてテストステロンぼ分泌バランスが揺らぎ、体毛が濃いのに薄毛というアンバランスな体質・髪質に変わってしまう心配があります。
眠る前のスマホやパソコン、テレビの使用は、脳や神経を興奮・覚醒させて睡眠の質を低下させてしまう自律神経・交感神経が優位に立つため、眠る前はブルーライトの影響を受けないよう気を付けてみましょう。
熱帯夜が続く季節は寝苦しさを感じやすいですが、エアコンを使用する際は28℃程度の設定にしておくと、涼やかさを感じながら安定した睡眠リズムに整い、テストステロン分泌のバランスにアプローチできます。
肉、魚、大豆製品からタンパク質をしっかり補う
テストステロンの分泌バランスは、肉や魚、大豆製品のメインの栄養成分となるタンパク質を補うことが効果的と考えられています。
タンパク質はそもそも、テストステロンをはじめとするさまざまなホルモン物質、神経伝達物質の働きを正常化させる働きがあり、育毛活性化にも欠かせない栄養成分となります。
日々の食事から十分なタンパク質が摂取されていないと、カラダや神経、脳がタンパク質不足を察知してテストステロンの分泌を抑制しようと働きかけてしまいます。
1日に必要なタンパク質は、男性であれば65g、女性は50gが目安の推奨量となっているため、食べ物やプロテイン、サプリメントを組み合わせてバランスよく補うようにしましょう。
適切な日光浴を行う
日光浴というと、紫外線の影響で活性酸素が大量発生し、余計に髪や頭皮にダメージがかかるというイメージがありますが、短時間の日光浴はテストステロン分泌のバランスを整えることに寄与すると考えられています。
適切な日光浴は、
- テストステロンの分泌が通常よりも2倍にパワーアップする
- 日中や夕方よりも、朝の日光浴がテストステロンのバランスに良い
というエビデンスが報告されているため、起床後に習慣づけておくことがおすすめですよ。
薄毛の原因はジヒドロテストステロン!
ジヒドロテストステロン(DHT)とは、先ほど紹介したテストステロンが「5aリダクターゼ」という酵素と結合することで生まれる男性ホルモンのこと。
ここではさらに詳しく、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンの詳細と影響を少なくしていく生活習慣、クリニックで受けられるケア内容をお伝えします。
ジヒドロテストステロン(DHT)と薄毛の関係性
男性ホルモンが多過ぎるとDHTが増えると、発毛機能が低下してしまいます。
所謂これがAGA(男性型脱毛症)というもので、「男性ホルモンが多そうだな」という人はAGAになる確率も高いと感じます。
ただし、男性ホルモンが多くても、5αリダクターゼを抑制すればDHTは生成されませんので、いくらでもやりようはあります。
ジヒドロテストステロンの影響を抑えるポイント!
体毛は濃いのに薄毛、そんなアンバランスな体質や髪質は、ジヒドロテストステロンの影響が原因となっている旨お伝えしてきました。
体毛が濃く薄毛に悩む人によってはやっかいなジヒドロテストステロンですが、日常生活のポイント・専門的な治療を並行していくことでこの影響を抑制できるんです。
ここではジヒドロテストステロンの影響を抑えるために知っておきたい、生活習慣と専門的な治療の詳細をお伝えしてみたいと思います。
生活習慣のポイント
ジヒドロテストステロンの体毛が濃いのに薄毛、という影響を少なくしていくためには、身近にある入手しやすい食べ物からもナチュラルにアプローチできます。
薬を使うような副作用が少なく、ルーティンとなる食事に補いながら実践できるため、ナチュラルな方法を試したい人やデリケートな体質・頭皮環境の方にも安心です。
ジヒドロテストステロンの働きをガードする、効果的な食べ物とそれぞれの働きを詳しく見ていきましょう。
魚介類 | 含有の多い亜鉛が頭皮と髪の新陳代謝を整えて成長期の髪を保持する |
肉、ナッツ類 | 含有が豊富なビタミンB群が頭皮環境を健やかに整えたり、亜鉛の吸収力を高める |
納豆、豆腐、豆乳、油揚げなど | 含有されているイソフラボンがジヒドロテストステロンの原因、5αリタクターゼの働きを抑制する |
大豆製品と緑茶、紅茶を組み合わせる | 研究結果により、大豆製品と紅茶、または緑茶の同時摂取が5αリタクターゼの働きをガードすることが判明している |
ジヒドロテストステロンの影響を少なくしていくためには、その他にも水分摂取を多めに行うことが推奨されています。
この理由は、水分を多く摂ることで利尿作用が活性化し、利尿時に体内のジヒドロテストステロンの排出にアプローチできるからなのです。
発毛クリニックで受けられる治療
AGAや、体毛が濃いのに薄毛という体質・髪質は、発毛を専門としたクリニックで治療を受けることが可能です。
発毛クリニックでは、まず今の頭皮環境や髪質を診断したり、悩みをヒアリングして最適な治療法を提案するカウンセリングの内容が充実しています。
発毛クリニックを利用する人も、このようなカウンセリングがあることで安心でき、治療やセルフケアの方向性を掴んでいくことができるでしょう。
またジヒドロテストステロンを抑制する治療には、フィナステリドという治療薬の処方が提案されます。
フィナステリドは、
- AGAの進行を抑制するための専用治療薬
- アメリカの医薬品管理局、FDAから安全性や効能が認可されている
- 内服薬、塗布して使う外用薬の両方がリリースされている
という特徴があり、ジヒドロテストステロンを発生させる原因、5αリタクターゼの働きを阻害して薄毛の悩みにアプローチできます。
発毛クリニックはこのように、ジヒドロテストステロンによる髪と頭皮、メンタルへのダメージをトータルでケアしてもらえるため、自身での対処が追い付かないと感じている人も安心を得られるでしょう。
体毛が濃い人は念の為、生活習慣を整えよう!
ここまで、発毛に深く関わり男性の主要ホルモンとなるテストステロンとDHTを紹介しました。
体毛が濃いと薄毛は直接的に関連性が無いと言えるが、それでも実感としては薄毛が多いと感じる方も多いです。
念の為、生活習慣を見直すことで薄毛になる確率を抑えることができます。
それでは、詳しくみていきましょう。
生活習慣を見直す
生活習慣といっても、食生活や生活リズム、運動など要素はさまざまです。各要素について、順番にみていきましょう。
食生活
肉、魚、卵といった動物性たんぱく質、エビなどの甲殻類、インスタント食品などは、DHTを促す食材です。
肉や魚は体作りや肌にとって重要な要素ですが、カロリーや脂質など摂り過ぎることで支障をきたすため、摂取量をあらかじめ考えておきましょう。
その反面、女性ホルモンと同じ働きをする栄養素として亜鉛やイソフラボンはおすすめ。
大豆やわかめなどの海藻類や食物繊維の多いホウレンソウ、パセリなどの野菜から摂取できます。
生活リズム
食事を摂る時間帯を同じにするなど、規則正しい生活を心掛けましょう。
不規則な生活リズムは内臓に大きな負担となるうえ、男性ホルモン増加を促してしまいます。
20代などまだ若いうちは自覚しにくいですが、ストレスは残り続けているため、加齢とともに深刻化してしまいがち。
また、良質な睡眠をとることもホルモンバランスにおいて大切な要素です。
体毛に限らず、心身の1番大きな支えとなるのは睡眠といわれています。自分にとって十分な時間の確保はもちろん、寝付きやすい睡眠環境を作ってみるのもよいですね。
適度な運動
適度な運動も、ホルモンバランスを維持し自律神経の乱れを抑えます。程よい疲れもたまるため、良質な睡眠にも繋がるでしょう。
発毛サロンで治療する
経済的には少し負担が大きくなってしまいますが、最短かつ最もお手軽なのは発毛サロンで治療を受けること。
近年、体毛の濃さや薄さを気にする男性が増えており、それに対応した発毛サロンも増加傾向にあります。
複数回に渡って通う場合もありますが、正しい専門知識や施術を受けることでより確実に理想の環境が揃うはず。発毛に関する悩みに応じてくれるためおすすめです。
さいごに|「体毛が濃い=薄毛」はもう古い!発毛を諦めないで!
体毛の濃さに悩んでいる方も、それが連鎖して薄毛に繋がることを未然に防ぐことができます。
食事や睡眠、運動といった生活習慣や薬による治療などさまざまな方法を試しながら、改善に努めてみてください。
最後に、本記事の内容をまとめます。
- 世間では「体毛が濃い=薄毛になる」といわれている
- 体毛の濃さは、主にホルモンバランスが関係している
- 男性ホルモン(テストステロン)が分泌されることで、毛乳頭という発毛の軸となる機能がより活発になる
- DHT(ジヒドロテストステロン)が増えることによって発毛機能が低下してしまう
- 心身の調子や日頃の生活習慣を見直す、クリニック治療の検討で、DHT(ジヒドロテストステロン)の分泌を抑えることができる
本記事が、本当に体毛が濃い人は剥げる傾向にあるのか?また、発毛の関係性について知りたい方の参考になれば幸いです。