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コラム

毛母細胞とは?育毛には活性化させれば良いのは本当?

  • 髪の毛の基礎知識
毛母細胞とは?育毛には活性化させれば良いのは本当?

薄毛や抜け毛に悩んでいると「毛母細胞」という言葉をよく耳にすることでしょう。

 

毛母細胞は発毛に対して大変重要な役割を果たしています。

 

また、毛母細胞の働きが完全に停止してしまうと、新しい髪は作られないともいわれています。

 

本記事では、発毛における毛母細胞の役割について解説しています。その仕組みや構造についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

 

 

毛母細胞とは?構造と役割について解説!

 

毛母細胞とは、髪の毛だけに限らず全身の体毛を作り出すために必要な細胞のことです。

 

1つの毛穴に1つの毛母細胞とは限らず、2~3本の体毛が生えることもあります。

 

毛母細胞を正常に働かせるためには周辺の構造も大きく影響します。

 

毛母細胞周辺の構造と役割について事前に確認することで、薄毛や抜け毛のメカニズムをイメージすることができるでしょう。

 

毛母細胞とは何なのでしょうか?まずはその構造について解説します。

 

 

 

毛母細胞の構造とは?

髪の毛は、毛幹と毛根に分かれます。毛幹は地肌から見えている部分、毛根は地肌からは見えない部分を指します。

 

そして、毛母細胞は毛根の中にある毛球に存在です。

 

毛球には毛母細胞以外にも髪の毛に色を付けるメラノサイトや毛母細胞の働きにも欠かせない毛乳頭細胞が含まれます。

 

毛母細胞がこの毛乳頭細胞を包み込むようにして毛球が作られています。

 

髪の毛が生えて抜け落ちるまでには成長期、退行期、休止期というヘアサイクルがありますが、退行期に入ると毛母細胞は毛乳頭細胞から離れ、休止期を迎える流れとなります。

 

つまり、この毛母細胞と毛乳頭細胞との距離が、薄毛や抜け毛に大きく影響するといっても過言ではありません。

 

 

 

毛母細胞の役割とは?

髪の毛の主成分は特殊たんぱく質と呼ばれるケラチンですが、このケラチンは毛球内の毛母細胞から細胞分裂する際に作られます。

 

そのため、髪の毛は全体的に伸びるのではなく毛母細胞が時間をかけて細胞分裂し、少しずつ押し出されながら成長。

 

これを「角化」と呼びますが、角化した髪の毛は細胞としては死滅しています。

 

表皮における、基底細胞が有棘細胞、顆粒細胞、角層細胞と変わっていく過程のこと.ケラチノサイト(表皮角化細胞)が基底層において細胞分裂し、一つは基底層にとどまり、もう一つは有棘(ゆうきょく)層*、顆粒層を経て角層に至り、最終的には垢(あか)となってはがれ落ちる一連の過程をさしていう
引用:角化 [keratinization]

 

そもそも、毛母細胞の役割は、下記の4つ。

 

  • メラニン色素によって髪色を整える
  • 髪の毛の健康を維持する
  • 栄養の摂り込み
  • ヘアサイクルの正常化

 

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

 

 

毛母細胞とメラニン色素の関係

枝毛のように髪の毛に対して何らかのダメージがある場合、その部分は細胞分裂されないため修復することができません。

 

また、毛母細胞はメラノサイトからメラニン色素を受けとり髪の毛に色を付ける役割も持っています。

 

白髪になる原因は、このメラニン色素を毛母細胞が受け取らなくなることも影響します。

 

 

 

髪の毛の健康を持続する

毛母細胞は健康的な髪の毛を作り出す重要な細胞であるため、毛母細胞の働きが乱れた場合には薄毛や抜け毛が起きる原因となります。

 

そのため、毛母細胞の働きを安定させることが発毛には必要不可欠だといえるでしょう。

 

 

 

頭皮と髪の健康に必要な栄養を摂り込む

毛母細胞には、抜け毛や薄毛を未然に予防し、太くて丈夫な抜けにくい髪を育てるための、栄養を摂り込む役割も備わっています。

 

食べ物やサプリメント、育毛エッセンスなど、わたしたちは日常の生活の中でカラダの内側から・髪と頭皮の外側からいろいろな栄養成分を補っています。

 

毛母細胞はこのような栄養素を摂りこんで髪と頭皮に栄養を送り届けるサポートをするため、この組織がダメージを受けて機能が弱まってしまうと、髪と頭皮が栄養不足状態となって抜け毛が増えたり薄毛に進行してしまうリスクが高まるのです。

 

 

 

成長期・退行期・休止期のヘアサイクルを安定、正常化する

毛母細胞の役割には、成長期・退行期・休止期と、3つのサイクルからなる髪と頭皮の生まれ変わりを助ける働きもあります。

 

 

成長期~休止期までのヘアサイクルは、

 

1.成長期 髪と頭皮の成長に必要な栄養を摂り込む働きを持つ、髪の根元に存在する毛母細胞がもっとも活発になる時期
2.退行期 毛乳頭細胞から毛母細胞への栄養供給が弱まり、髪と頭皮の成長が遅くなる時期
3.休止期 毛乳頭細胞から毛母細胞への栄養供給が完全にストップした状態となり、古い髪が自然に抜け落ちていく時期

 

というそれぞれに異なる性質があります。

 

抜け毛や薄毛が著しい人の場合は、このヘアサイクルが乱れて成長期よりも退行・休止期の髪・頭皮が多い状態であることも原因のひとつ。

 

毛母細胞が活性化すると、毛乳頭細胞から毛母細胞へ、食べ物やサプリメント、育毛・発毛エッセンスなどで摂り込んだ栄養の供給がスムーズになり、サイクルが整って退行・休止期よりも成長期にある頭皮と髪が維持されていくようになります。

 

 

毛母細胞と発毛との関係性は?その仕組みについて解説!

 

毛母細胞と発毛には親密な関係性があります。そもそも、毛母細胞が正常に働かなければ新しい髪の毛は作られません。

 

薄毛や抜け毛に悩んでいる場合、毛母細胞を活性化させれば解決すると思われがちですが、毛乳頭細胞も「発毛の司令塔」と言われるぐらい大きな役割があります。

 

バルジ領域から作られた毛根幹細胞が「毛芽」となって「毛母細胞」に変化し、髪の毛を作り出します。

 

しかし、材料(栄養)が無ければ、毛が作られませんので「毛乳頭細胞」が必要な栄養を毛細血管から取り込んでから毛母細胞へ送ります。

 

血流が悪くなると薄毛になるというのは、毛乳頭細胞が毛母細胞に材料を渡せなくなるからです。

 

ちなみに、毛乳頭細胞で作られるFGF-7は毛母細胞を増殖させて働きを活性化させますが、栄養不足などの影響でこのFGF-7が減少する場合も薄毛や抜け毛の原因に繋がります。

 

このように、毛母細胞を活性化させるためには毛乳頭細胞の働きを正常に保つことが重要といえるでしょう。

 

 

毛母細胞の働きが弱まる?よくある要素を解説!

 

抜け毛や薄毛の進行を早い段階でブロックするためには、毛母細胞の活性化が必要不可欠な要素になります。

 

ですが毛母細胞は、日常生活を送る上でのささいなきっかけが原因となって働きが弱まり、毛乳頭細胞からの栄養供給が不安定になって抜け毛や薄毛の進行につながってしまいます。

 

では、毛母細胞の機能が弱くなるのはどんな要素があるのでしょうか?

 

早めに押さえておきたいさまざまな原因を見ていきましょう。

 

 

 

ストレスや紫外線の影響による活性酸素の増量

毛母細胞の働きが弱まってしまうのは、ストレスや紫外線の影響を受けて体内に発生する、活性酸素の増量が原因と言われています。

 

活性酸素には、

 

  • 血管を傷つけて血流を妨げたり血液の質を悪くする
  • 毛母細胞の老化を進行させる

 

などの悪影響をもたらしてしまいます。

 

特にストレスを解消できずにいると、大量の活性酸素が増量して常に細胞が攻撃されたような状態になったり、

 

  • 髪の成長期を維持する女性ホルモンのプロゲステロン
  • 髪のツヤやコシ、密度を支えるコラーゲンを作り出す女性ホルモンのエストロゲン

 

の働きが活きなくなり、髪ばかりではなく全身の健康にも悪影響が及んでしまいます。

 

さらにストレスは、血管を収縮して頭皮を緊張状態にし、皮膚のこわばりを持続させてしまう自律神経・交感神経ばかりが優位に立ち、ヘアサイクルの乱れや毛母細胞の機能低下につながることもあります。

 

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毛母細胞活性に必要な栄養が摂れていない

毛母細胞の働きは、普段食べているもの、摂取する栄養素によってバランスが左右されるといっても決して過言ではありません。

 

  • 食事時間のリズムがバラバラ
  • インスタント、加工食品、外食が多い
  • 糖質や脂質を含む食べ物を良く摂る

 

という乱れた食生活を送っていると、毛母細胞や毛乳頭細胞のコンディションにかかわりの深い血液がどろどろになって血行が悪くなってしまいます。

 

すると、血液内には不要な老廃物・毒素が溜まり込み、髪と頭皮のターンオーバーや新陳代謝が行われる際に皮膚表面に浮かび上がって炎症や毛穴詰まりを起こしてしまいます。

 

毛母細胞は健やかな頭皮環境があって初めて働きを活性化するため、食生活の乱れはダイレクトに頭皮環境を悪くし、毛母細胞が持つ働きを阻害してしまうのです。

 

 

 

DHTによる悪影響

毛母細胞の本来の機能が弱まってしまうのは、ジヒドロテストステロン(DHT)の悪影響も原因のひとつです。

 

DHTは、薄毛や抜け毛の進行の原因となる男性ホルモンが、女性ホルモンよりも優位に立ち、発毛サイクルを乱す要素の5αリタクターゼと結びついて毛母細胞へ強いダメージを与えてしまいます。

 

すると、毛母細胞が持つ分裂作用がこれらに阻害されてしまって成長期の髪が減り髪と頭皮が退行期・休止期に傾いて抜け毛や薄毛の進行につながると言われています。

 

 

毛母細胞の活性にアプローチ!効果的なメソッド4つをご紹介

 

ほんのささいなきっかけでも働きが弱まってしまう毛母細胞ですが、活性にアプローチできる方法は意外に多く存在しています。

 

ここでは毛母細胞の活性にアプローチできる、

 

  1. 栄養バランスの整った健康的な食事
  2. リズムが安定した睡眠サイクル
  3. 頭皮のツボ押しやマッサージ
  4. エッセンスなどを使ったスカルプケア

 

の4ポイントと効果的な理由を詳しく解説!

 

必要な栄養を毛乳頭細胞まで届けるためには、血行を促進させることが重要。

 

そのため、健康的な食事に改善しただけでは対策も十分とはいえません。

 

4つのポイントを継続的に行うと、毛乳頭細胞の働きが安定することで毛母細胞も活性化され、正常なヘアサイクルで健康的な髪の毛を作り出すことに繋がるでしょう。

 

 

 

①毛母細胞活性の健康的な食事

毛母細胞の機能を助ける健康的な食事は、

 

  • 髪と頭皮を構成するケラチンを生成するタンパク質
  • 新陳代謝ビタミンとも呼ばれ、毛母細胞の分裂をサポートするビタミンB群
  • 頭皮の血行を正常化し、毛乳頭細胞、毛母細胞への栄養供給をするビタミンE
  • 薄毛や抜け毛の原因となる5αリタクターゼの働きをブロックする亜鉛

 

を意識的に摂り込みながら、バランスの取れたメニューに整えることが重要なポイントになります。

 

 

 

②安定した睡眠リズム

睡眠はどんなヘアケア・頭皮ケアよりも髪と頭皮のダメージを修復・再生する最強のエイジングケアと言われています。

 

毎日決まった時間に寝起きする、眠りを誘う使い心地の良い寝具を使うなど、睡眠リズムが整う工夫を積極的に行うと、毛母細胞の活性を助ける成長ホルモンの分泌が安定し、抜け毛や薄毛の予防・改善にアプローチできるでしょう。

 

 

 

③頭皮のツボ押し、マッサージ

頭皮には血液循環を活性化したり、毛根に刺激を与えて髪の成長を助ける、ツボやリンパ経路が細かに存在しています。

 

  • タオルドライ時
  • ヘアスタリング時
  • シャンプー時

 

など、自分が継続しやすいタイミングで頭皮のツボやマッサージを刺激するケアを始めてみましょう。

 

また発毛サロン・ヘッドスパサロンでは、プロによる効率的なツボ押し・マッサージのヘッドケアが受けられるため、こちらの利用も検討してみることがおすすめです。

 

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④スカルプケア

育毛剤やエッセンスを活用したスカルプケアは、頭皮にダイレクトに必要な栄養を送り届けて毛母細胞の活性化にアプローチできます。

 

育毛剤やエッセンスを使用する際には、次のような専門機関に認可された有効成分配合の製品を使うこともより効果的と言えます。

 

ミノキシジル 発毛を作用したり頭皮の血行を促進して毛乳頭細胞から毛母細胞への栄養のめぐりを助ける
センブリ、ニンジンエキス 古い時代から発毛を促す生薬として親しまれ、デリケートな頭皮にも刺激が少なく安全性が高い
プロペシア 抜け毛や薄毛の原因となる男性ホルモンの影響を軽減したり、抜け毛を予防する

 

育毛エッセンスや育毛剤は、古い髪と頭皮が新しい状態に生まれ変わるまでの一般的なサイクル、3ヶ月を目安に継続して使うことが専門家やAGA治療専門のドクターからも推奨されていますよ。

 

 

さいごに|毛母細胞を活性化させて発毛させよう!

 

毛母細胞は、新しい髪の毛を作り出すために細胞分裂を繰り返し、正常に働くためには毛乳頭細胞の役割が大きく影響します。

 

毛乳頭細胞の働きが不安定になるとヘアサイクルも乱れ、毛母細胞が正常に活動しない時期が増えてしまいます。

 

その結果、新しい髪の毛が作られず薄毛や抜け毛の原因に繋がります。

 

最後に、本記事の内容をまとめます。

 

  • 毛母細胞とは、髪の毛だけに限らず全身の体毛を作り出すために必要な細胞のこと
  • 毛母細胞が、毛乳頭細胞を包み込むようにして毛球が作られている
  • 退行期に入ると毛母細胞は毛乳頭細胞から離れ、休止期を迎える
  • 毛母細胞の役割は「メラニン色素によって髪色を整える」「髪の毛の健康維持」
  • 毛乳頭細胞で作られるFGF-7は毛母細胞を増殖させて働きを活性化させる
  • 毛乳頭細胞の働きを正常に保つには「規則正しい生活習慣」「頭皮マッサージ」「スカルプケア」が効果的

 

本記事が、毛母細胞と発毛の関係性について知りたい方の参考になれば幸いです。

 

 

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