うなぎは育毛に効果的?豊富なビタミン類で薄毛予防が可能!
うなぎに育毛効果があるのはご存じでしょうか。
うなぎは滋養強壮によく食べたら元気がでる食べ物として有名で、土用の丑の日にも疲労回復効果があることから夏バテ防止に食べる習わしがあります。
うなぎが持つ滋養強壮や疲労回復効果の理由は、うなぎに含まれる栄養素が高い点です。
スタミナ食、夏バテ防止に役立つ食べ物というイメージが一般的のうなぎですが、抜け毛や薄毛進行に悩む人に、この食べ物には効果的な栄養成分が豊富に含まれているんです。
暑い季節は特に食べたくなる旬のうなぎが、なぜ育毛に効果的なのか、ここでは豊富な栄養成分やおすすめの食べ方をわかりやすく解説します。
うなぎの栄養素一覧
うなぎに含まれている栄養素は以下のとおりです。
エネルギー | 228kcal |
水分 | 62.1g |
タンパク質 | 17.1g |
脂質 | 19.3g |
炭水化物 | 0.3g |
食物繊維 | 0g |
ナトリウム | 74mg |
カリウム | 230mg |
カルシウム | 130mg |
マグネシウム | 20mg |
リン | 260mg |
亜鉛 | 1.4mg |
銅 | 0.04mg |
鉄 | 0.5mg |
マンガン | 0.04mg |
ビタミンA | 2400μg |
ビタミンD | 18.0μg |
ビタミンE | 7.4mg |
ビタミンK | 0μg |
ビタミンB1 | 0.37mg |
ビタミンB2 | 0.48mg |
ナイアシン | 3.0mg |
ビタミンB6 | 0.13mg |
ビタミンB12 | 3.5μg |
葉酸 | 14μg |
パントテン酸 | 2.17mg |
ビオチン | 6.1μg |
ビタミンC | 2mg |
参照:魚介類/<魚類>/うなぎ/養殖/生 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン
このようにうなぎには数多くの栄養素が含まれ、特にビタミンAからビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKと数多くの種類のビタミンが豊富に含まれています。
うなぎの栄養素が育毛に良い理由
ここではうなぎが育毛にどの様に関わるのか詳しく説明していきます。
タンパク質
髪の毛の主成分はケラチンと呼ばれるたんぱく質で作られており、髪の毛の99%がケラチンで構成されています。
タンパク質が不十分となり、ケラチンが不足すると健康な髪の毛には育たず、やせ細った髪の毛になってしまいます。
タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質があり、多く含む食材は以下のとおりです。
動物性タンパク質 |
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植物性タンパク質 |
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1日に必要なたんぱく質の推奨摂取量は成人男性で60g、成人女性で50gです。
うなぎのメインの栄養成分でもあるタンパク質は、髪と頭皮を構成する材料になります。
タンパク質の不足は、髪と頭皮を作り育てていくための栄養が不足していることとイコールのため、抜け毛や薄毛の原因になったり、ダメージを補修する成長ホルモン分泌が妨げられるリスクも。
うなぎにあるタンパク質は、
- 成長ホルモン、ストレスケアに働きかける幸せホルモンの材料になる
- 濃く太い、密度のある髪を育てる
という重要な役割を持っているため、この時期食べる機会が増えるうなぎは手軽に十分なタンパク質を補うことができます。
またタンパク質は、日常生活を過ごす上で体内からどんどん不足・減少する性質を持ち、髪と頭皮の栄養不足が起こりやすくなります。
タンパク質はうなぎのベースとなる栄養成分のため、積極的に食べることで体内にタンパク質を保持し、髪と頭皮の栄養不足を未然に防げるでしょう。
うなぎにはタンパク質が100gあたり17.1g含まれており、含有量は多くはないものの髪にとっては大切な栄養素が含まれます。
豚肉 | 87.6g |
鶏卵 | 86.5g |
牛乳 | 86.2g |
ふかひれ | 83.9g |
大豆 | 79.1g |
タンパク質は髪の毛だけでなく、筋肉・内臓・皮膚・爪などにとっても必要不可欠な栄養素です。
ミネラル
ミネラルは体の機能を正常に保つために必要な栄養素で、ミネラルのなかでも亜鉛は「必須ミネラル」と呼ばれるほど重要な存在です。
亜鉛はケラチンを生成する役割を持ち、亜鉛が不足してしまうと新陳代謝が正常に行われなくなり髪の毛がやせ細ってしまい抜け毛の原因となります。
薄毛や抜け毛に悩む人は、髪と頭皮の健康に亜鉛が良いと良く見聞きすることがあるのではないでしょうか?
亜鉛が抜け毛や薄毛ケアに役立つ栄養成分であることは事実で、
- 髪を作り、成長や持続に働きかける毛母細胞の新陳代謝を活性化
- タンパク質の分解を防ぎ、合成を助けて髪と頭皮の密度にアプローチ
- 頭皮環境を健やかに整え、炎症や毛穴詰まりを防ぐ
といった、髪と頭皮にもたらす恩恵が数えきれないほどあります。
必須ミネラル群のひとつとなる亜鉛は、他の栄養成分のようにカラダの内部では自然に作り出すことができないため食べ物やサプリメントから補う必要があります。
うなぎには100gあたりおよそ2.7㎎の亜鉛が含まれ、1日に必要な亜鉛の3分の1程度をバランスよく補うことができます。
かき(燻製) | 25.4㎎ |
小麦 | 15.9㎎ |
かき(水煮) | 14.5㎎ |
かき(生) | 13.2㎎ |
かつお | 11.8㎎ |
DHA・EPA
抜け毛が増えたり、いつの間にか代わってしまった薄毛は、血液の質や血管状態が悪く、栄養や酸素を運ぶためのめぐりに異状が出ていると考えられています。
うなぎに含まれているDHA・EPAは、
- 血管にハリを与え、血液の流れを助ける
- 活性した血液循環によって、老廃物や毒素の回収がスムーズになる
- 頭皮の過度な皮脂分泌の原因になる、内臓や中性脂肪を減少させる
という多彩な働きがあり、良質な脂質を含むため食べても体重や体型に影響が少ないこともわかっています。
うなぎにバランスよく含有されたDHA・EPAはさらに、優れた抗炎症作用で日焼けや外的な刺激でダメージを受けた、頭皮の健康を守る働きも備わっていますよ。
ビタミン
うなぎが育毛効果があると言われる一番の理由はビタミンの含有量が多いためです。
ビタミンは細胞の機能を活性化させる働きを持ち、髪や頭皮の健康のために欠かせない栄養素です。
ビタミンはビタミンAやビタミンBなど種類に分かれていますが、それぞれのビタミンが髪にもたらす影響を以下に示します。
ビタミンA |
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ビタミンB6 |
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ビタミンB 12 |
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ビタミンC |
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ビタミンE |
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ビタミンK |
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ビタミンが不足してしまうと血行不良により頭皮が乾燥し、抜け毛が増加します。
他にもツヤやハリが失われ白髪の原因となるため注意が必要です。
ビタミンを多く含む食品は以下のとおりです。
- レバー
- 緑黄色野菜
- うなぎ
なかでもうなぎはビタミンAとビタミンEが特に豊富です。
ビタミンA
鶏レバー | 14,000μg |
豚レバー | 13,000μg |
うなぎ(養殖) | 2,400μg |
ほたるいか | 1,900μg |
ぎんだら | 1,500μg |
ビタミンE
うなぎ | 8.3mg |
ぎんだら | 6.0mg |
にじます | 5.5mg |
モロヘイヤ | 6.5mg |
西洋かぼちゃ | 4.9mg |
1日に必要なビタミンの摂取量は年齢によって異なります。
- ビタミンA:30~64歳の男性で900μg、女性で700μg
- ビタミンB6:30~64歳の男性で1.4㎎、女性で1.1㎎
- ビタミンC:30~64歳の男女ともに100㎎
- ビタミンE:30~49歳の男性で6.0㎎、女性で5.5㎎
- ビタミンK:30~64歳の男女ともに150μg
参照:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
特にうなぎに含有のあるビタミンEは、
- 頭皮に数多く、細かに張り巡らされている血管を拡張し循環を助ける
- 細胞や頭皮、髪の老化の原因となる活性酸素の発生を抑える、無効化する
- コレステロールを運搬、回収、排出して過剰な皮脂分泌の原因となる脂肪を減少させる
という、髪と頭皮にはもちろん健康管理にも役立つ栄養成分となっています。
ビタミンEも、お伝えした亜鉛と同じようにカラダの中では生成することができないため、旬なうなぎを食べながらビタミンE不足を解消し、頭皮の血液循環やエイジングケアにアプローチできます。
うなぎのどの部位に栄養が多く含まれる?
うなぎには身・皮・肝にわかれますが、どの部分に栄養が多く含まれるのでしょうか。
ここでは部位別の栄養素の違いをご紹介します。
皮
うなぎの皮のまわりにはコラーゲンがたくさん含まれています。
コラーゲンはアミノ酸が多数結合してできたタンパク質の1つであり、髪を丈夫にしてくれる効果があるため育毛にも役に立ちます。
コラーゲンが毛母細胞を刺激することにより太くてしなやかな髪の毛が育毛されるのです。
肝
うなぎの肝には以下のように特にビタミンAが含まれています。
- うなぎのきも(生):4400μg
- うなぎ(かば焼き・白焼き):1500μg
ただしビタミンAは摂取のし過ぎにも注意が必要です。
特に妊婦はビタミンAの過剰摂取を回避するために摂取量が定められています。
- 妊娠初期〜中期:650〜700μg(1日あたり)
- 後期:730〜780μg(1日あたり)
妊婦のビタミンAの摂取量が定められている理由は、ビタミンAの過剰摂取により胎児へのリスクなどが報告されているからです。
さらにビタミンAの過剰摂取は皮膚や粘膜が乾燥・角質化するリスクがあるため、妊婦以外にも気を付ける必要があります。
ただしビタミンAが不足すると血行不良を引き起こし頭皮環境が悪化し、乾燥やふけ、抜け毛の原因となるのでバランスの良い摂取が大切です。
育毛に効果的なうなぎの食べ方!ポイントと注意点を解説
肉厚で食べ応えのある食感、ジューシーな味わいがクセになるうなぎは、食べることで幸せな気分に変わり、薄毛や抜け毛に悩む人のメンタルケアにも一役買ってくれます。
そんなうなぎですが、育毛に効果的な食べ方はバリエーションが豊富で、飽きずに継続できるところもおすすめのポイント。
ここでは美味しく食べて楽しみながらの育毛ができる、うなぎの食べ方と知っておきたい注意点を合わせてご紹介します。
山椒をかけて食べる
うなぎの風味を引き立てる山椒は、育毛に効果的なサンショオールという辛味成分が含有されています。
山椒のサンショオールは、
- 頭皮の雑菌繁殖を防ぐ抗菌、殺菌作用
- 白髪予防のベースとなるメラノサイトの働きを活性化
- 頭皮の血液循環を活性化する
- 髪と頭皮の栄養を摂りこむ内臓の働きを正常化する
といういくつもの恩恵があり、薄毛に悩みつつも白髪も一緒にケアしたい人におすすめの辛味成分となっています。
うなぎを食べる際の山椒の組み合わせは、ひとつまみの0.2g程度が最適な摂取量と言われていますよ。
ビタミンCの含有が多い食べ物と一緒に食べる
うなぎを食べながらの育毛ケアは、ビタミンCの含有が多い野菜やフルーツ、海藻などと一緒に食べることがおすすめです。
うなぎとビタミンCを含む食べ物を一緒に摂ることがおすすめなのは、
- うなぎに含有の多い亜鉛、ビタミンEの体内への吸収を助ける
- うなぎに含まれていない栄養もバランスよく補える
- 抗酸化作用、コラーゲン産生など育毛恩恵が豊富
という理由があるため。
育毛に効果的な栄養成分をたくさん持つうなぎですが、栄養バランスをさらに整えるために、ビタミンC含有の食べ物を一緒に摂って相乗的な育毛効果にアプローチしていきましょう。
うなぎに合わせるのは白米よりも玄米がおすすめ
うなぎは単品で食べることもあれば、ご飯に合わせて丼にして食べることもあるでしょう。
うなぎをご飯に合わせて食べる際は、白米よりも玄米や雑穀米と組み合わせることがおすすめです。
この食べ方がおすすめなのは、
- 頭皮を外的な刺激や摩擦から守りバリア機能を高めるセラミドが補える
- 免疫細胞が集中している腸内を整える繊維質が豊富
- 毛母細胞の新陳代謝を助けるビタミンB群が摂れる
- 若々しい頭皮、髪を維持する抗酸化作用に優れたγオリザノールが補助できる
というさまざまな理由があるためです。
うなぎはそれだけで育毛に役立つ栄養成分を補える食べ物ですが、カロリーが高く脂質が多いというウィークポイントも。
食べ過ぎは栄養バランスが崩れて頭皮トラブルからの抜け毛・薄毛の進行原因になるため、組み合わせる食べ物を工夫して栄養のバランスを整えるようにしましょう。
うなぎには育毛に必要な栄養がたくさん含まれている
うなぎには髪の毛に必要な栄養素であるタンパク質、ミネラル(亜鉛)、ビタミンが数多く含まれており、なかでもビタミンAやビタミンEは他の食品に比べても特に多く含まれています。
栄養が不足すると抜け毛や白髪の原因となります。
髪に必要な栄養素を多く含むうなぎを食べる事で育毛効果が期待できるでしょう。