玄米は育毛に効果ある?栄養素満点のお手軽な薄毛改善食材
健康面で様々なよい効果があるといわれている玄米。そんな玄米は、育毛にもよい働きをしてくれます。
本記事では、玄米の特徴や何が育毛によい効果をもたらすのか、詳しく解説しています。
玄米の育毛効果を知りたい方や、よい食品に興味があるという方は、ぜひ最後までご覧ください。
玄米とは?育毛との関係性について解説!
玄米は、白米よりも健康によいといわれています。しかし、どういった健康効果があるのか、そもそもどういった食品なのか詳しく知らない方もいることでしょう。
ここでは、玄米の特徴や育毛との関係性について解説しています。
それでは、詳しくみていきましょう。
玄米とは?
稲の果実である籾から籾殻を除去した状態が、玄米です。
その玄米を精米することで白米になります。
玄米は白米に比べてボソボソとした食感になりやすく、消化も悪いことから白米の方が好まれていますが、「ビタミン・ミネラルが豊富」「不溶性食物繊維が豊富」などの理由から玄米の方を食べる方も少なくありません。
またビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なことから、玄米食を続けていることで下記のような症状が改善されます。
- 育毛
- 便秘が解消する
- 癌が予防できる
- 肌がきれいになる
- 生活習慣病を予防できる
- ダイエットになる
しかし、よいことだけではありません。
例えば、消化が悪いことに加え、残留農薬の心配や美味しくないなどのマイナス面もあります。
育毛との関係性は?
お米は、「籾殻」「ぬか」「種皮」「糊粉層」「胚芽」「胚乳」の構成からできており、籾殻だけを取り除いたのが玄米です。
胚乳以外を取り除いたのが白米ですが、ヘアケア商品のなかには、米ぬかを使っている商品も存在します。
「名古屋Kクリニック」では、実際に玄米を使った育毛過程を写真を添えて掲載しているので、一度見てみると良いでしょう。
30代の男性型脱毛症の患者様は、玄米が脱毛症の改善に効果があることをお話しすると、早速、玄米食を始められました。玄米だけでは、食べにくいので、白米と半々で、1日3食、食べ始めました。ある時に、当クリニックの診察で、額の産毛が、細くなっているので、何か、生活習慣の変化や痛み止めやかゆみ止めの使用がなかったかを、お尋ねすると、思い当たることはないというお返事でした。しばらく考えて、そういえば、玄米食を3週間やめているとのことでした。玄米食実行中と比べて、玄米食中断3週間後では、写真のように、おでこの産毛が細くなっています。
引用:名古屋Kクリニック
ヘアケアに米ぬかが使われる理由は、発毛などの髪の毛に良い効果が期待できるためです。
そもそも、米ぬかとは、玄米から取り除かれた「ぬか」のことです。
米ぬかに含まれている栄養素は、下記のとおりです。
- タンパク質
- 炭水化物
- 食物繊維
- リン
- マグネシウム
- 鉄
- ビタミンB1
- ナイアシン
- GABA
- フェルラ酸
- フィチン酸
- y-オリザノール
- イノシトール
- 植物コレステロール
例えば、タンパク質やマグネシウムなどは育毛に直接関係する栄養素であるため、髪の毛に良い影響があるとされています。
玄米が育毛に効果的な理由を紹介!
前述した玄米(ぬか)の栄養素のなかでも、特に発毛によい効果が期待できる栄養素が下記の4つです。
・GABA
・フェルラ酸
・γ-オリザノール
・イノシトール
それぞれの栄養素について、詳しくみていきましょう。
GABA(ギャバ)|IGF-1の増加
GABAは、脳内の血流を促して酸素を行き渡らせることで、脳細胞の働きを高める効果が期待できます。
また、集中力や記憶力が向上するとされています。
さらに、リラックス効果も期待できるため、副交感神経の働きを強め興奮時に分泌されるアドレナリンやドーパミンの分泌の抑制につながります。
また、副交感神経の働きが強まることで、リラックスした状態になっているとIGF-1が増加します。
このIGF-1には、毛母細胞を活性化させ、発毛に作用するといわれています。
フェルラ酸|抗酸化作用
フェルラ酸はポリフェノールの一種で、下記の作用があります。
- 抗酸化作用
- アルツハイマー病予防作用
- 美白作用
- 成長促進作用
抗酸化作用とは、細胞を酸化させる活性酸素を抑制する作用のことです。細胞が酸化すると、老化が加速します。
また、フェルラ酸は細胞の老化を防いでくれる栄養素です。
γ-オリザノール|DHTの生成抑制
γ-オリザノールも、ポリフェノールの一種で、主な効果は、自律神経を整えることです。
また、自律神経の働きをサポートし、下記のような効果も期待できます。
- 自律神経失調症の改善
- 更年期障害の緩和
- 抗ストレス作用
さらに、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する働きがあるとされています。
そもそも、DHTは男性ホルモンの1種のため、1次性徴では男性器を形成し、2次性徴で精子をつくり始めます。
ちなみに、体内の生成量が多すぎると、「毛母細胞の働きを低下させる」「皮脂腺を活発化させる」ことで、育毛に悪影響を及ぼします。
イノシトール|神経伝達の促進
イノシトールは、抗脂肪肝ビタミンとも呼ばれており、下記のような働きを促します。
- 脂肪の流れをよくする
- 肝臓に余分な脂肪が蓄積するのを防ぐ
- 蓄積した脂肪を取り除く
さらに、頭皮の髪経細胞に関係する神経伝達の促進効果も期待できます。
そのため、イシトールを摂取すると、薄毛や抜け毛などの頭皮のトラブルを改善するのに効果が期待できます。
玄米を美味しく食べる方法
玄米は白米とは異なり、うまく炊くことができないと、硬くて食べにくくなります。
玄米を継続して食べていくためには、美味しく食べる方法が重要になるでしょう。
ここでは、玄米を美味しく食べるための方法について紹介します。
玄米を炊く前の準備
まずは、玄米を炊く前の準備の方法です。
玄米の量を計測する方法は、白米の場合と同じです。白米用の計量カップを使いましょう。
次に、玄米を水で洗います。玄米は白米のように研ぐ必要はありませんが、表面についているホコリなどは取り除くようにしましょう。
洗う方法としては、玄米をボウルやザルに入れて、軽くかき混ぜながら洗い、ホコリなどを取り除きます。
この後、玄米を両手ですくい上げ、軽くこするように洗います。
玄米をこすり洗いすることで、玄米の表面にある糠の部分に傷がつき、吸水しやすくなるという効果があります。
その結果、ふっくらと炊き上げることができます。
この際に、水が濁っている場合は水を入れ替えましょう。濁ったままの水を使うと玄米の風味が悪くなります。
玄米を洗ったら、炊飯器などに入れて水を入れます。
玄米は硬いため、白米よりも水は多めにするのがポイントです。
また、塩を入れるのもおすすめです。
塩を入れることで玄米の吸水を促進することができます。
また、玄米に含まれているカリウムの苦みを中和する働きもあります。塩の量は、玄米1合に対してひとつまみが目安です。
白米を炊く際にも水につけておく必要がありますが、玄米でも同様で、白米よりも長時間水につけておく必要があります。
これは、玄米は硬く食物繊維が多いため、水が吸収しにくくなっているためです。
水につける時間は、白米の場合は30分〜1時間程度が目安ですが、玄米の場合は少なくとも2〜3時間はつけておくようにしましょう。
特に、寒い時期はさらに長く5〜6時間以上はつけておくようにしましょう。
水につける時間を短縮したい場合は、40度くらいのお湯を使うと効果的です。ただし、玄米を炊く前には冷たい水に入れ替えておく必要があります。
玄米の炊き方のポイント
玄米の下準備が終わったら、次は玄米を炊いていきます。
玄米を炊く方法にはいくつかありますので、それぞれについてポイントを紹介します。
炊飯器で炊く場合
最近の炊飯器では、玄米を炊くためのモードが搭載されている場合があります。
もし炊飯器に玄米モードがある場合は、そのモードを活用しましょう。
玄米を炊く方法は白米と場合とほぼ同じで、玄米を内釜に入れて水を適量入れます。
その後、炊飯器の玄米モードで炊飯を開始します。
たいていの玄米モードでは、吸水する工程があるため、特に吸水させることなくそのまま炊飯を開始できます。
もし玄米モードで炊いたのに硬いという場合は、事前に2時間程度吸水させるといいでしょう。
炊飯器で玄米と白米を一緒に炊く場合
玄米を食べる場合に、玄米だけでなく白米と混ぜて食べたい場合もあると思います。
この場合は炊飯器で玄米と白米を一緒に炊く必要があります。
ただ、玄米と白米では水加減や炊飯にかかる時間が異なるため、そのままではうまく炊くことができません。
玄米を白米を混ぜる場合は、まず玄米を1時間〜2時間程度水につけて吸水させておき、白米と混ぜてから通常の白米を炊く場合と同じように炊飯器を使います。このようにすることで、玄米が硬くなることを防げます。
ただし、玄米の方が多い場合は、玄米モードで炊くようにしましょう。この場合は、白米モードの時よりも水を多めにするのがポイントです。
玄米の量が多い場合は、水の量も増やしていきましょう。
土鍋で炊く場合
玄米は土鍋でも炊くことができます。
土鍋で炊く場合は、玄米と水を土鍋に入れ、沸騰するまで中火で加熱します。
沸騰したら弱火にして、鍋の穴から出る蒸気が弱くなってきたら、一度蓋を取って水分が残っているかどうか確認しましょう。水分がなくなっていればOKです。
その後、強火にして水分を飛ばし、蓋をして蒸らします。
圧力鍋で炊く場合
時間短縮をしたい場合は、圧力鍋がおすすめです。
圧力鍋で玄米を炊く場合は、まず圧力鍋に玄米と水を入れ、しっかりと蓋をしてから強火にします。
この際、圧力が調整できる圧力鍋の場合は、高圧に設定しましょう。
圧力がかかってきたら弱火にします。この際に、蒸気が多く出ている場合は火が強いため、火加減を調節しましょう。
最後に強火にして水分を飛ばし、火を止めて蒸らします。その後、圧力が抜けるのを待ちましょう。
玄米がうまく炊けない場合の対処法
玄米を炊いたけど、芯が残っていて美味しくなかったという経験があるかもしれません。
炊いた玄米に芯が残っているのは、玄米の中心まで水が吸収されていないのが原因です。
そのため、吸水の時間をさらに長くしたり、40度程度のお湯を使うなどしてみると改善されます。
特に、気温が低い冬場などは玄米が吸水するのに時間がかかるため、吸水時間は長めにすることがポイントです。
圧力鍋や土鍋で玄米を炊いたときに芯が残っている場合は、炊く時間が短かったり、強火にして水分を飛ばす工程が短かかったり、最後の蒸らしの時間が短いことが原因です。
それぞれの時間を長くするなどの調整をしてみましょう。
玄米を食べる際に注意すべきポイント
玄米は白米とは違い、食べる際にはいくつか注意すべきポイントがあります。
ここでは、この注意点について解説します。
炊く前に玄米をよく浸水させる
玄米は消化が悪いというデメリットがありますが、玄米を炊く前によく浸水させておくことで、消化をよくすることができます。
玄米を消化よく炊くには、最低でも5時間〜6時間、可能であれば12時間以上水に浸けておくといいでしょう。
玄米の吸水時間が足りていないと、炊きあがりがうまくいかず、玄米に芯が残った感じになる場合があります。
また、玄米を発芽させて発芽玄米を作ってから炊くのもおすすめです。
オーガニックの玄米を選ぶ
玄米は硬い種皮で包まれていますが、白米ではこの種皮は精米の過程で取り除いています。
玄米を育てる際に農薬を使っていると、この種皮の部分に農薬の成分が残っている場合があります。
白米であれば、種皮を取り除くため農薬の影響はほとんどありませんが、玄米では影響が大きくなります。
そのため、玄米を選ぶ際は農薬を使っていないオーガニックのものを選びましょう。
農薬の成分が残っていると、健康上に問題が出るかもしれません。
オーガニックではない玄米を食べる場合は、炊く前に洗う工程を少し長めにしてみるといいでしょう。
玄米はそのまま食べない方がいい?
玄米はミネラルなど栄養素が豊富な健康食ですが、そのまま食べるにはいくつかの問題があります。
まず、玄米には硬い種皮で包まれているため消化が悪いという特徴があります。
また、フィチン酸という成分が含まれていて、この成分の影響で栄養の吸収率が悪くなるという問題もあります。
玄米をそのまま食べるのではなく、玄米が混ざった雑穀米などを食べるのもひとつの方法です。
さいごに|玄米を食べて育毛対策をしよう!
ここまで、玄米と育毛効果の関係性について解説しました。
玄米は健康によいだけでなく、育毛にもよい効果が期待できます。そのため、発毛や育毛対策に取り入れるのにおすすめの食品です。
ただし消化が悪いため、胃腸が弱い方や食事時間が取れない方、早食いの方はよく噛んで食べるようにしましょう。
また、玄米は白米と炊き方が少し異なるため、注意点を意識しながら玄米で育毛対策に取り組んでください。