フケが出るのは薄毛のサイン?原因や薄毛との関係性、ヘアケア対策を解説!
フケは頭皮に存在する古い角質がターンオーバーによって剥がれ落ちる生理的な現象で、体質や髪質、頭皮環境や年代に問わず誰にでも出るものです。
ただフケには、頭皮環境の乱れ、不潔、汚れといったネガティブなイメージを抱くことが自然なので、この量が増えていることに気付くと、「薄毛になってしまうのでは…」と不安に思うでしょう。
今回はフケが出て増えているのに気づいたら薄毛になるサインだと判断して良いのか?
気になる関係性や影響を詳しく解説。
フケの原因や種類別に見る薄毛への影響、知っておきたいヘアケア対策をぜひ最後までご覧になってくださいね。
フケが出る仕組みとは?薄毛にはどんな影響が?
頭皮環境の乱れ、頭皮の汚れといったマイナスイメージを強く持ってしまうフケですが、そもそも年代や髪質にかかわらず誰にでもフケが出るのはどうしてなのでしょうか?
頭皮にフケが出る仕組み、薄毛との関係性や影響について詳しくまとめてみました。
フケが出る仕組みについて
フケは、ヒトの皮膚のターンオーバー(新陳代謝)によって出る垢です。
私たちの肌は、一定のサイクルで新しく生まれ変わっています。この肌の代謝のしくみを「ターンオーバー」とよびます。このターンオーバーのサイクルが乱れると、肌荒れやニキビ、吹き出物などの肌トラブルの原因になります。
引用:肌荒れの原因①ターンオーバーの乱れ
どんなに健康な頭皮環境、髪質の方にでも出るフケは、
- 古い角質が剥がれ落ち、新しい角質に変わる新陳代謝時に出る
- 頭皮の表面からフケのもととなる古い角質、老廃物が剥がれ落ちる
という、頭皮に繰り返し起こる新陳代謝やターンオーバーによってフケが出るようになります。
ですが頭皮の新陳代謝・ターンオーバーが正常になっている際に出るフケは、パッと見ではすぐにフケとは判断できないほど粒子が細かく小さな形状をしているため、ほとんどは目に見えないものと言われています。
健康的な頭皮環境の安定した新陳代謝・ターンオーバーの際に剥がれ落ちる古い角質、老廃物は目には見えないほど細かいため、ぱっと見でもフケとわかるものが大量に出ている場合は、頭皮や髪に何らかのトラブルサインが出ていると判断できるのです。
フケと薄毛の関係性について
粒子がパッと見でも目立ち、大きいフケが大量に出ている場合は、薄毛になる可能性が高いと言えます。
その理由は、フケが出ている髪の毛、頭皮環境は、
- 頭皮に炎症が起こり、かゆみや赤みが生じている
- 頭皮が油っぽく、髪がべたつく
- 頭皮がかさかさと乾燥し、髪もパサパサになっている
といういつもの常態とは違った著しい変化が生じるようになります。
頭皮に炎症や赤み、かゆみがあると、不快感から頭皮をかいて刺激や摩擦がかかり、結果的に髪が抜けやすくなって薄毛につながるリスクが高まります。
また頭皮がかさかさしているのはうるおい・栄養不足のためターンオーバー・新陳代謝がスムーズにならず、古い角質ばかりが溜まって毛穴を詰まらせる原因に。
頭皮の毛穴はそもそも、新しく丈夫な髪を生やし育てる役割があるため、フケのある頭皮環境は薄毛の原因になる要素をいくつも持っていると言えるのです。
フケに年齢や性別は関係する?
フケの出やすさは、基本的に年齢や性別に関係しません。 しかし、フケには2つの種類があることは前述しましたが、どちらが出やすいかは年齢と性別に関係するようです。
ちなみに、男女ともに成長期である10~14歳にかけて皮脂の分泌量が増え始めるため、成長期は脂性フケが出やすいです。
その後、男性は60歳代まで皮脂の分泌が続きますが、女性は30歳代までが皮脂の分泌ピークといわれています。
ちなみに、年齢や性別に関係なく、乾燥肌の方やアトピー性皮膚炎の方は乾性フケが出やすいのも特徴です。
フケには種類がある?タイプ別の症状と原因、薄毛との関係性とは
ひとことにフケと言っても、
- カサカサした質感、手触りが特徴の「乾性フケ」
- テカリがありべたべたした見た目・質感の「脂性フケ」
というふたつの種類が存在していることをご存じでしたか?
ふたつの種類のフケは、見た目や質感、原因に大きな異なりがあるものの、どちらの種類のフケであっても薄毛につながる影響やリスクには変わりがないと考えられています。
ここではフケの種類となる乾性・脂性について、それぞれの原因や状態、薄毛につながりやすい影響・関係性をさっそくチェックしてみましょう。
乾燥フケ
ここでは乾燥フケについて記述します。
乾性フケとは?質感や見た目、原因について
乾性フケは、このフレーズからもイメージできるようにべたつきや油っけのないサラサラ・かさかさした質感・見た目が特徴のフケのことを言います。
そして髪をブラッシングした際、頭皮に触れた際にパラパラと細かに落ちるところも乾性フケならではの性質や特徴と言えます。
乾性フケが増えてしまう原因には、
- 頭皮の栄養、うるおい不足
- 皮脂分泌の量が減少、不足している
- エアコン、ヒーターに常に頭皮が晒され乾燥している
などがあります。
乾性フケの原因となる頭皮のうるおい・栄養不足、皮脂分泌の減少は、栄養バランスの乱れや頭皮の冷え、洗浄力の強いシャンプーを日常的に使っているなどが悪影響となり、乾燥肌や成長期の子どもにもよく見られる傾向にあります。
乾性フケが増える薄毛への影響とは?
乾性フケが増えると薄毛につながるリスクが高いのは、丈夫な髪や頭皮はたっぷりの栄養と水分、適度な皮脂が欠かせない要素となるため。
たとえば草木や花も、たっぷりの水分や栄養がないと土が乾き根から弱って花もいつしかしおれて枯れた状態になってしまいます。
乾燥フケの原因、うるおい不足の頭皮環境・髪も、栄養不足の草木や花と同じで髪の毛が成長し保持される土台が整っていない状態。
そのため髪と頭皮はどんどん栄養不足になり毛質が細く弱くなっていくため、抜けやすい髪質に変わり結果薄毛に進行しやすくなるのです。
脂性フケ
ここでは脂性フケについて記述します。
脂性フケとは?質感や見た目、原因について
脂性フケは乾性フケとは見た目も質感もまったく異なり、油分を含んだようなべたべたした質感、見た目のフケのことを言います。
また乾性フケは白っぽい色味が特徴ですが、脂性フケは余分な油分を含んでいる分黄色っぽくくすんだ色味をしていることも特徴です。
脂性フケが出てしまう原因には、
- 脂質、油分の多い食べ物を過剰に摂っている
- 頭皮の皮脂分泌が過剰である
- 頭皮環境が脂っぽくオイリー肌である
- 脂漏性皮膚炎によるもの
などがあり、特に脂漏性皮膚炎は頭皮の皮脂分泌が過分なことで皮脂をエサにするマラセチア菌が増殖する皮膚炎で、大量のあぶらっぽいフケが出る深刻な原因と考えられています。
脂性フケが増える薄毛への影響とは?
脂性フケが増えると薄毛につながりやすいと考えられているのは、過分な皮脂分泌によって頭皮の毛穴詰まりが起こってしまうため。
また正常なターンオーバー・新陳代謝のサイクルが整った頭皮環境なら、皮脂分泌が増えても余分な分を排出できる機能が安定しています。
ですがフケが出ている頭皮環境は、皮脂分泌のコントロールやバランスを整えるための新陳代謝・ターンオーバーが正常ではないため余分な皮脂が溜まって毛穴を塞いでしまいます。
頭皮に細かに密集して存在している毛穴は、髪を生やして毛根に繋ぎ止めたり、老廃物を流す役割があります。
そのため脂性フケで頭皮環境が乱れ、皮脂の分泌が著しい状態になると、頭皮の毛穴が持つ役割が活かされなくなって丈夫な髪の育毛を阻害し、結果的に抜け毛や髪の成長の遅れから薄毛につながってしまうのです。
フケによる薄毛を改善・予防!乾性・脂性フケそれぞれの対策まとめ
フケは乾性・脂性どちらであっても頭皮環境のダメージにつながり、結果的に毛質が細く弱くなって抜け落ち、薄毛になるリスクが高まってしまいます。
フケ、薄毛は誰にとっても深刻でお手入れ不足・頭皮環境の乱れが著しくなるほど併発のリスクが高まることも…。
ここでは薄毛のサインともいえるフケについて、乾性・脂性それぞれの対策をまとめてみました。
乾性フケの対策~ヘアケアや日常生活のポイント~
乾性フケは頭皮に必要なうるおいが不足し、ターンオーバー・新陳代謝の際に古い角質や老廃物が新しい角質と入れ替わりにくくなってフケとして蓄積してしまう状態です。
乾性フケを改善・予防して薄毛のリスクをなくすためにできる、ヘアケアや日常生活のポイントをまとめてみました。
洗浄力がゆるやかなシャンプーに変える
洗浄力が強すぎるシャンプーは、健康的な髪と頭皮に必要なうるおいまでも洗い流し、かさかさの状態に変えてしまうデメリットがあります。
シャンプーの中でも、
- 髪のツヤや密度、コシを守りながらフケ対策ができる、コラーゲン系の「ココイル加水分解コラーゲンK、Na、TEA」
- 毛髪の成長因子を増やすと言われているタウリン系の「ココイルメチルタウリンNa、K」
- 髪の毛の主要構成成分となるアラニン系の「ココイルメチルアラニンNa、TEA」
の表記があるアミノ酸系シャンプーは、髪と頭皮との親和性に優れ、うるおいを守り補いながら洗えるおすすめの種類です。
頭皮と髪に必要なうるおいを残し、補いながら洗えるアミノ酸系シャンプーへの変更も、乾性フケの基本的なヘアケアと言えるでしょう。
質の良い睡眠リズムを維持する
乾性フケの原因となる頭皮の新陳代謝・ターンオーバーの乱れは、睡眠の質が悪いことも影響を及ぼしています。
すっと眠りにつけてぐっすりと安眠し、朝にはシャキッとさわやかに目覚められる睡眠リズムは、フケや薄毛ばかりではなく頭皮と髪のあらゆるトラブルを修復再生する効果があるため、眠りの環境を整えるところから始めてみましょう。
脂性フケの対策~ヘアケア、生活習慣のポイント~
脂性フケは乾性フケに比べると油分を含んでいる分黄色っぽく、質感もべたついているため気づかれやすい心配があります。
脂性フケと薄毛のリスクを少なくするために、今日から始めておきたいヘアケアと生活習慣のポイントをまとめてみました。
脂質、油分、糖質の多い食べ物を控えめにする
脂質や油分、糖質は頭皮の過分な皮脂分泌の原因となる、脂肪細胞にあっという間に摂りこまれて頭皮環境のトラブルはもちろん生活習慣病といったリスクも高めてしまいます。
脂質や油分、糖質を控えめにしながらも、ターンオーバーを整える発汗作用のある辛味成分やビタミンB群を多く含む食べ物をバランスよく補うようにしましょう。
週に2回程度の頭皮クレンジングをプラス
脂性フケは頭皮環境が余分な皮脂で汚れ、毛穴が詰まった状態のため、普段のシャンプーを丁寧にしながらも週に2回程度頭皮クレンジングをプラスしてみましょう。
頭皮クレンジングは、
- 余分な皮脂汚れ、毛穴詰まりを清浄しつつうるおいを補う
- クール、ミント、リフレッシュ系と心地よい香り
- 頭皮に塗布、そのままおいて洗い流すカンタンな使用方法
というおすすめポイントがいくつもあります。
さらに頭皮クレンジングは普段のシャンプーではなかなか洗い落とせないガンコな毛穴汚れ、皮脂汚れ、古い角質も流してくれるため、時短で清潔・健やかな頭皮環境に整えたい方におすすめですよ。
乾性・脂性フケ両方に効果的な対策
乾性・脂性フケは、頭皮の新陳代謝・ターンオーバーのゆらぎによって古い角質や老廃物がごっそり剥がれ落ちてしまうことが仕組み・原因とお伝えしました。
本来フケは目に見えないほど粒子が細かいため、頭皮の新陳代謝・ターンオーバーを正常化するためにできる、以下のポイントに意識を向けてみましょう。
頭皮への熱ダメージ、冷えに気を付ける |
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水分補給をこまめにする |
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積極的にカラダを動かす |
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頭皮のターンオーバー・新陳代謝を促すためには、血流をどれだけよくできるかがポイントになります。
日々の食事でもカラダを温める辛味成分、土からなる根菜などを補って血流アップからのターンオーバー・新陳代謝活性にアプローチしましょう。
フケによる薄毛の影響をリセット!サロン・クリニックでできるケアとは?
乾性・脂性のどちらのフケであっても、頭皮と髪に与えるダメージは大きく強く、あっという間の薄毛進行につながってしまう心配があります。
フケが大量に出ていると、自身でのヘアケアでは追い付けない・そもそものセルフケアがわからないと悩むこともあるでしょう。
ここではフケの悩みをリセットし、薄毛の影響を少なくしていく、サロンやクリニックで受けられるケア内容をご紹介します。
サロンで受けられるフケ対策の詳細とは?
美容室、ヘッドスパ専門店などサロンではフケの悩みにアプローチしたヘッドスパやクレンジング、シャンプーの選び方や使い方までのトータル的なケアを受けることができます。
美容室・ヘッドスパ専門店での提供が多いフケ解決に効果的なメニューには、以下があります。
事前のカウンセリングや予約時の相談などでぴったりのコースを選択してもらうこともできるため、参考までに以下のメニュー内容をチェックしておいてくださいね。
スカルプケア専用のマシンを使用したフケ対策 |
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オールハンドのマッサージにクリームやオイル、炭酸をプラスしたヘッドスパのフケ対策 |
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クリニックで受けられるフケ治療の詳細とは?
皮膚科やAGAクリニックでは、自身では対処が難しい脂性・乾性フケどちらにも集中的・専門的なケアや治療を受けることができます。
皮膚科やAGAクリニックでは、外用薬・内服薬の両方の処方や、カウンセリング、日常生活の中でできるフケ対策などさまざまな視点から細かなサポートを受けることができます。
皮膚科やAGAクリニックで受けられる、代表的なフケ治療とそれぞれのメリット、期待できる効果をまとめてみました。
外用薬の処方 |
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内服薬の処方 |
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頭皮診断機器によるフケの状態、症状、の検査診断 |
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クリニックで集中的に受けられるフケ治療は、頭皮の外側からの画像診断と外用薬処方、内側から緩和や予防に効果的な有効成分配合の内服薬処方ができるため、時短での回復を目指す方に最適ですよ。
おわりに
フケは脂性・乾性にかかわらず、大量に発生すると髪にちょっと触れただけでも衣服や肩まわりに落ち、まわりにも気づかれてしまうことがあります。
フケは誰にでも出る生理的な現象ですが、出ている量が著しい場合は頭皮環境の乱れ・薄毛のサインと言えます。
いつもよりもフケが多く出ていることに気付いたら生活習慣・ヘアケアの見直しをはじめて、今ある悩みやコンプレックスを早期に解決していきましょう!