必須アミノ酸の「メチオニン」とは?効果と育毛との関係性について解説!
育毛対策として、よい効果が期待できるといわれている成分を積極的に摂り入れたい方もいることでしょう。
統合失調症などの改善効果がみられるメチオニン。実は、髪の毛にもよい効果が期待できます。
本記事では、メチオニンの特徴や育毛との関係性について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
育毛とメチオニンとの関係性とは?
そもそもメチオニンとは、どういった成分なのでしょうか。
ここでは、メチオニンに関しての基本的な情報について解説しています。
メチオニンとは?
ヒトの体をつくっているタンパク質は、多数のアミノ酸が結合したものです。
そんなアミノ酸には、体内ではつくることのできない必須アミノ酸が存在し、メチオニンはその必須アミノ酸の1つです。
そのため、メチオニンは体内でつくることはできません。
体内に摂り入れるためには、食事から摂取する必要があります。
また、摂取することで、下記の効果が期待できます。
- 育毛
- 肝機能を高める
- アレルギー症状の緩和
- うつ症状の改善
- 老化防止
メチオニンは肝臓の働きである毒素の分解や老廃物の排除、代謝を促進する働きがあり、摂取することで肝機能が整います。
そもそも、アレルギー症状を緩和してくれる理由は、アレルギーを引き起こすヒスタミンの働きを抑制する作用を持っているため。
また、メチオニンは神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの材料となります。
摂取するとつくられる脳内物質が増えることから、うつ病を改善させる作用が期待できます。
さらにメチオニンは、抗酸化ミネラルであるセレンを運搬する役割を担っている成分の1つで、体内の抗酸化作用が高まります。
その結果、細胞の老化抑制や免疫力も高めてくれるといわれています。
肉類 | 鶏肉、牛肉、羊肉 |
魚類 | マグロ、カツオ |
乳類 | 牛乳、チーズ |
豆類 | 豆腐、納豆、ナッツ類、全粒小麦 |
体ではつくられないメチオニンを摂取するには、上記の食品がおすすめです。
育毛のメカニズムは?
髪の毛は、18種類のアミノ酸によってつくられています。
この18種のアミノ酸が結合してできるのが、髪を形成するケラチンというタンパク質。まず、アミノ酸が結合して、軟質ケラチンがつくられます。
これが、毛根部分で硬質ケラチンへと変化しますが、その過程でメチオニンがIGF-1に作用し、育毛に影響するというメカニズムです。
髪の毛にメチオニンが効果的な理由について解説!
前述した、ケラチンとなる18種の必須アミノ酸のなかにメチオニンが存在します。
体内のメチオニンが不足していると育毛力が低下しますが、増加すると「肝機能を高める」「老化防止」などの効果が、間接的に作用するといわれています。
それぞれの効果とその理由について、詳しく解説します。
理由①|肝機能の改善
髪の毛と肝機能には何の接点もないように思われますが、実は肝機能が低下すると抜け毛が増えます。
肝機能の低下が髪の毛に影響を与える理由は、下記の2つです。
- タンパク質の吸収効率が下がる
- IGF-1の分泌量が低下する
髪を形成するケラチンはタンパク質であり、タンパク質は髪の毛の成長には欠かせない栄養素。
肝機能が低下して吸収効率が下がっていると、せっかく食事でタンパク質を摂取していても、髪の毛に必要な量が確保できなくなる可能性があります。
また、肝臓はIGF-1を分泌。IGF-1はインスリン様増殖因子-1の略語で、小児の成長に重要な役割を果たす成長ホルモンの1つです。
これは、小児の成長だけでなく、髪の毛にも大きく関わっていることから成長因子(グロスファクター)と呼ばれています。
髪の毛に関わる細胞は、このIGF-1からの刺激で成長促進するといわれており、分泌量が減ると髪の毛の細胞が刺激を受けにくくなります。
そして、肝機能が低下すると当然、分泌されるIGF-1が減ってしまうため髪の毛の成長力は低下します。
理由②|老化防止
老化は抜け毛が増える原因の1つ。ヒトは生まれてからある時期まで成長し、そしてある時期から老化が始まります。
これは誰にでも起こる変化のため防げませんが、成長から老化に切り替わるタイミングや老化のスピードには個人差があります。
そして、老化が起きれば、
- 薄毛
- 抜け毛の増加
- 髪のツヤの減少
- 白髪になる
などの変化が起きます。
そして、その老化の個人差を決める大きな要因が活性酸素。
メチオニンには、この活性酸素の抑制する働きがあるため、摂取すると成長から老化に切り替わるタイミングを遅らせることができます。
また、老化のスピードも緩やかになるため、健康な髪の毛が長く持続することが可能です。
さいごに|メチオニンで育毛対策しよう!
メチオニンで育毛効果が期待できる理由は、ケラチンをつくるアミノ酸に含まれるため。
育毛効果があるため、できるだけ多く摂取したいところですが、過剰摂取すると下記のような副作用が現れる可能性があります。
- 動脈硬化のリスクアップ
- 心血管疾患のリスクアップ
- 肝疾患の悪化
- 視力低下
MSD株式会社によると、メチオニンの摂取量目安としては、成人で体重1kgあたり13mgとのこと。
メチオニンをサプリメントで摂取する場合は、摂取量に気をつけて薄毛対策に取り入れてください。