ごぼうに育毛効果があるって本当?摂取はごぼう茶がおすすめ!
髪の悩みを抱えた人は、育毛効果のあるものならいろいろ試してみたいと思っているでしょうが、意外なものに効果があることがわかっています。
それはごぼうです。本当でしょうか?ごぼうのどこに育毛効果があるのでしょうか?この記事で検証してみましょう。
ごぼうの栄養素について
ごぼうに含まれる栄養を確認してみましょう。
ごぼうには食物繊維が多く含まれます。日本人の1日当たりの食物繊維摂取量は少なめなので、ごぼうを食べてしっかり補いたいところです。
食物繊維以外では、カリウムやマグネシウムなどのミネラル分が豊富です。
さらに、ポリフェノールのクロロゲン酸やタンニン、イヌリンなどが含まれています。
ごぼうのどんな成分に育毛効果がある?
ごぼうのどんな成分に育毛効果があるのか見てみましょう。
ポリフェノール
上記のごぼうの成分のうち、育毛に効果があるのはまずクロロゲン酸です。クロロゲン酸はごぼうの皮の部分に含まれているポリフェノールです。
同じくポリフェノールのタンニンも育毛効果を発揮します。
なぜ、これらのポリフェノールに育毛効果があるのでしょうか?そのカギは、ポリフェノールの抗酸化作用にあります。ポリフェノールには、活性酸素を除去する働きがあるのです。
活性酸素が過剰に産生されると、細胞を傷つけ、がんや心血管疾患、生活習慣病を起こすことがわかっていますが、実は薄毛の原因にもなるのです。
活性酸素が薄毛の原因になる理由はこうです。活性酸素は髪の毛を生み出す毛母細胞の活性を抑えます。その結果、髪のハリやコシがなくなり、やがて脱毛してしまうのです。
さらに、活性酸素は頭皮の硬化も招きます。頭皮が硬化すると、血行が悪くなり、毛母細胞に栄養が行き届きにくくなります。それが、髪の成長力を下げてしまう原因です。
このように過剰な活性酸素は薄毛の原因になるので、いかに除去するのかがポイントになってきます。それができるのが、ごぼうに含まれるクロロゲン酸やタンニンなどのポリフェノールです。
なお、クロロゲン酸はごぼうの皮の部分に含まれているという説明をしましたが、食べる時やごぼう茶として飲むとき、皮の部分を向いてしまうと、クロロゲン酸を摂取できません。
せっかく育毛効果があるクロロゲン酸をしっかり摂取するためにも、皮をむかないように飲食しましょう。
もう一点、ゴボウに含まれるポリフェノールの作用に血行促進があります。頭皮の血行が促進されるので、栄養素も行き届くようになり、髪の成長にもプラスになるでしょう。
食物繊維
ごぼうには、水溶性の食物繊維がたっぷり含まれていて、腸内にたまった老廃物や毒素を排出してくれます。
老廃物や毒素が排出されると、腸内環境が整うだけでなく、肌や頭皮の健康状態も改善します。
頭皮の老化も防止され、髪が成長しやすい環境もできるので、育毛効果も期待できますね。
また、ゴボウに含まれる食物繊維のうち、イヌリンにはIGF-1(インシュリン様成長因子-1)を増やす働きがあります。IGF-1の構造はインシュリンに似ています。作用としては、細胞の成長を促したり活性化させたりすることです。
その作用は全身に及びますが、頭皮の毛乳頭細胞にも効果を発揮。毛乳頭細胞の活動が活性化し、脱毛が抑制され、育毛が促されます。
ということは、ゴボウに含まれるイヌリン摂取は非常に大切だということです。
種の中に含まれる成分
ごぼうの種をご存じでしょうか?スーパーでおなじみのごぼうですが、種を見たことがある人は少ないようです。
実はこのごぼうの種にも育毛効果がある成分が入っています。その成分とは、次のようなものです。
- アルクチイン
- ジベレリン
聞いたことがない栄養素かもしれません。有名な栄養素に比べると、知名度が非常に低いです。そこで、それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
アルクチイン
アルクチインはキク科(アザミ亜科)植物に多く含まれる成分で、抗がん作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用があることが報告されています。
さらに、植物セエストロゲンの一種ともいわれ、女性ホルモンと同じような働きをします。女性ホルモン、特にエストロゲンは髪の成長と密接な関係があるホルモン。
エストロゲンが減少すると、髪の成長期間がキープしにくくなってきて。ハリやコシが失われます。
その結果、髪がボリュームダウン、髪が傷むなどの症状が現れやすくなり、脱毛へとつながっていきます。
ということは、エストロゲンをしっかり補給できれば、薄毛にはなりにくくなるのですから、ごぼうの種に含まれるアルクチインが育毛効果があるということになりますね。
女性ホルモンというと、女性の育毛効果だけしかないのかと思われるかもしれませんが、エストロゲンにはAGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)を作り出す5α-リダクターゼを抑制する効果もあります。
つまり、男性型脱毛症であるAGAにもアルクチインが効果があるということです。
ジベレリン
ジベレリンは食物ホルモンの一種で、食物の発芽や生長、開花、結実などを促進させる重要な役割を果たしています。
種なしブドウを作るときにはジベレリン液が使われます。
そんなジベレリンには、エチレンガスの発生を防ぐ働きがあります。エチレンガスも植物ホルモンの一種で、熟成を促す作用があります。
ところが、このエチレンガス、増えすぎると、髪が細くなったり抜けたりすることがあるそうです。
そのため、エチレンガスの発生を防ぐジベレリンには脱毛予防や育毛効果を期待できます。
ごぼうだけで育毛できる?
ここまで、ごぼうに含まれる栄養素の育毛効果を見てみましたが、髪の悩みを抱えた人がごぼうだけで育毛効果が得られるのでしょうか?
答えを言ってしまうと、ごぼうだけでは難しいようです。確かにごぼうの栄養素には、抗酸化作用、血行促進作用などがあり、髪の成長環境は整います。
しかし、これだけで髪がふさふさには生えてきません。薄毛の人が髪をふさふさにしようと思ったら、ごぼうのほかに、他の育毛効果のある薬や治療も併用する必要があります。
それで初めて、ごぼうの育毛効果が役に立つようになるでしょう。
ごぼうの摂取は「ごぼう茶」がおすすめ!
ごぼうに育毛効果があると聞いた人は、ごぼうを毎日食べなければいけないのかと思うかもしれません。
ごぼう料理にもおいしいものはいろいろありますが、毎日となるとかなり難しいものです。
そんな時は、ごぼう茶にしてみるといいでしょう。ごぼう茶なら、毎日飲むのに抵抗はないはずです。
また、ごぼう茶には副次的な育毛効果もあります。ごぼう茶にはカフェインが入っていないため、体温を下げません。
体温が下がって冷え性になると、頭皮の血行も悪くなります。頭皮の血行が悪くなれば、毛母細胞まで酸素や栄養素が行き届きにくくなります。
そうなれば、髪の成長が阻害され、育毛どころではありません。
しかし、ごぼう茶は体温を下げないので、頭皮の血行も促された状態のままになり、毛母細胞の栄養状態もキープされます。
その結果、髪が成長しやすくなり、育毛効果が期待できます。
まとめ
今回は、ごぼうと育毛の関係に焦点を当てた特集を組んでみました。ごぼうには様々な栄養素が含まれていますが、その中の多くに育毛効果があります。
活性酸素を除去し、血行も促進し、女性ホルモン物質を補給するなど、その効果は多岐に及びます。
ごぼうだけで完全な育毛にはならないものの、他の方法と併用すれば、大きな効果も望めるでしょう。
髪の悩みを抱えた人は、ぜひごぼう(ごぼう茶)を毎日摂取して、育毛を目指してください。