サウナはハゲる?薄毛や頭皮ダメージになるって本当?育毛効果も合わせて解説!
サウナによる熱や乾燥が頭皮に悪影響を及ぼし、結果として薄毛になりやすいといわれています。
本記事では、薄毛とサウナとの関係性について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
サウナは頭皮環境を悪化させる!
サウナが薄毛の原因となるというのは本当なのでしょうか。ここではまず、本当に薄毛を促進させるのかを説明した後、薄毛を促進させる理由について解説します。
サウナへ入ると薄毛が促進してしまうというのは本当です。
サウナ(Sauna)とは、もともとフィンランド由来の熱気浴のこと。一般的なお風呂と違って、お湯に浸かるのではありません。
- サウナストーンと呼ばれる石をいくつもストーブの上に乗せ熱する
- 熱したトーンに水をかけて蒸気を発生させる
- ストーブの熱と蒸気によって温度が高まった部屋に入り体を温めて汗をかく
- 入浴後に水風呂や雪・水中に入る、もしくは外気で温まった体をクールダウンさせ再びサウナに入る
これら温冷交代浴がサウナの一般的な入浴方法といえます。
ちなみにサウナには、リラックス効果や新陳代謝の向上などが期待できます。
一見、薄毛にはよいように思えますが、なぜ薄毛が促進してしまうのでしょうか。
その理由は、頭皮環境を悪化させる可能性があるため。それでは、次章で詳しくみていきましょう。
サウナで薄毛になる理由は?
ここで言う頭皮環境とは、頭の皮膚の状態のこと。頭皮環境の悪化は、抜け毛や薄毛になる大きな要因となります。
そもそもサウナが頭皮環境を悪化させてしまう理由には「熱」「乾燥」「皮脂分泌」が主に挙げられます。
それでは、詳しくみていきましょう。
熱
ストーブなどの熱や蒸気により、温度が高まった部屋で汗をかくのがサウナの特徴です。
実は、その熱が頭皮環境を悪化させる原因の1つ。温度は、下記のように種類によって異なりますが、冷凍サウナ以外はどれも高温です。
スチームサウナ | 85℃~95℃ |
ミストサウナ | 40~50℃ |
遠赤外線サウナ | 65~70℃ |
冷凍サウナ | -10℃前後 |
この高い熱によって、髪の毛がダメージを受けてしまうため注意が必要です。
乾燥
蒸気を発生させるサウナは多湿環境のイメージがありますが、実は湿度は高くありません。
スチームサウナやミストサウナのように湿度が高い場合もありますが、一般的なサウナでは約5%と湿度が低いです。
そのため、入ると頭皮が乾燥してきて頭皮環境が悪化し、抜け毛や薄毛になる可能性があります。
また、湿度が高いサウナも安心できません。
大量に汗をかくということは、それだけ体から水分が放出されたということ。大量の水分を失った皮膚は乾燥します。
髪の毛が生えている頭皮には、汗がでる「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」の両方が多く存在しているため、皮膚のなかでもとくに汗をかきやすい部分の1つ。
つまりサウナで大量の水分を失うなど、特に乾燥しやすい部分のため注意が必要だということです。
皮脂分泌
頭皮の皮脂は、顔の2倍といわれています。
そして大量に汗をかくと、その汗で皮脂がさらに分泌されます。
もともと皮脂が多いのに、さらに皮脂が分泌されたことで、毛穴に溜まったり詰まったりしやすくなってしまうため注意が必要。
毛穴に溜まったり詰まったりすると、髪の毛が生えにくく・育ちにくくなってしまうため薄毛になりやすいです。
高温多湿の環境によるストレス
熱感と湿気が多いことが特徴のサウナは、久しぶりに入った時や高温多湿の環境にデリケートな体質の方が入ると、少なからずストレスになってしまうことも少なくはありません。
高温多湿のサウナの環境を楽しめる人、熱さや湿気に強い体質の人もいれば、まったく逆の体質の方も存在するためストレスになると自律神経の乱れ、ホルモンバランスのゆらぎにつながりこの変化が育毛に良くない影響を与えてしまいます。
高温多湿のサウナに身を置き、ストレスを感じると神経や筋肉、血管が緊張状態になり血流が悪くなります。
またストレスは大量の活性酸素を発生させ、この有害物質は血管ダメージや細胞の老化、血流を悪くするなどの良くない作用を持つため、サウナの高温多湿の環境が合わない方には育毛効果が期待できないと言えるのです。
汗トラブルが起こりやすい
サウナで薄毛になる可能性が決して否定できないのは、汗によるべたつきやテカリが常態化して頭皮の毛穴詰まりを起こし、育毛の支障やニオイなどのトラブルにつながってしまうため。
高温多湿のサウナでは体温が急激に上がり毛穴が開ききることで汗をかく量も増えてきます。
サウナで一気に汗をかいても、ほとんどの場合疲労感で頭皮や毛髪のケアがおろそかになることが多いと言えます。
サウナで汗をかき、頭皮と髪のお手入れをそのままにしてしまうと毛穴に詰まって育毛を妨げたり、皮脂のように酸化して頭皮のニオイ・汚れ・かゆみの原因になることが。
汗をかいた際の頭皮・毛髪の正しいお手入れを把握し、実践できないとサウナに入っても本来の恩恵を受け取れず育毛には逆効果になるリスクが否定できないのです。
タンパク質の減少や不足
サウナがときに薄毛の原因になると言われているのは、いつも以上にたくさんの汗をかくことで体内のタンパク質が不足・減少しやすくなるため。
意外に知られていないのですが、髪と頭皮を構成するベースの成分・ケラチン(タンパク質)は、サウナのような高温多湿の環境・発汗に弱くこれらの作用で体外にどんどん流れてしまうと言われています。
優れたデトックス作用があるサウナでも、髪と頭皮を作るそもそもの原料・タンパク質が失われてしまうことで両方のコンディションがゆらぎ、薄毛や抜け毛の原因になることがあるのです。
呼吸器への負担
息をゆったり吸って吐く、というリズム感のある呼吸は、乱れやすい自律神経のバランスを時短で整える方法と言われています。
自律神経には、
- 代謝を活性化して育毛に働きかける”交感神経”
- 血管拡張、めぐりを助けて頭皮と髪への栄養供給に働きかける”副交感神経”
のふたつから成り立ち、このバランスはストレスや睡眠不足などささいなきっかけで乱れると言われています。
サウナの高温多湿の環境、空気が乾燥した空間は、呼吸器への負担・刺激となることで息を吸って吐く、吐いて吸うという呼吸のリズムを乱してしまいます。
すると安定した呼吸でバランスを保っていた自律神経も乱れてしまうので、代謝の活性・血管拡張・血流促進の作用も活きなくなり、結果的に髪と頭皮への栄養供給が悪くなって薄毛や抜け毛につながりやすくなるのです。
さらに自律神経はホルモンバランスにも作用し、連動していることからサウナ内で呼吸が乱れると自律神経ばかりではなくホルモンバランスも乱れてしまいます。
育毛にかかわりの深いホルモンには、
女性ホルモンのエストロゲン |
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女性ホルモンのプロゲステロン |
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テストステロン |
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幸せホルモン |
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成長ホルモン |
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といういくつもの種類があるため、サウナ利用による呼吸器への負担は気を付けておくべき注意点と言えるでしょう。
逆にサウナで育毛になるって声は本当?
ここではサウナの育毛効果について触れたいと思います。
サウナが一概に薄毛になるという事ではなく、何事もバランスが重要です。
週に1回~2回のサウナは育毛に効果的です。
血行促進
嘘ではありませんが、サウナで拡張した毛細血管は通常1時間~2時間程度で元の状態に戻ってしまう為、持続的な効果はありません。
ただ、習慣化をすれば徐々に拡大していきますので、定期的なサウナには育毛効果が期待できます。
毛穴のつまりは発汗により綺麗になる
普段から汗が多少出るような環境であれば、あまりかわりませんが、全く汗をかかない方であれば発汗により毛穴のつまりが解消され薄毛予防になります。
ヒートショックプロテイン(HSP)により細胞が活性化
ヒートショックプロテイン(HSP)は、簡単に言えば「熱を受けた時に細胞の活性や再生をするタンパク質」の事を言います。
サウナはまさしくこのタンパク質を増やすのに適しております。
ヒートショックプロテインは、39度~43度の体温が一番活発になりますので、目安として下記の温度と時間があれば大丈夫です。
40度のサウナ | 20分 |
41度のサウナ | 15分 |
42度のサウナ | 10分 |
免疫細胞が活性化による薄毛予防
正しい入り方を心がけたサウナの利用が薄毛予防、頭皮環境の健康に役立つのは、免疫細胞の活性化が期待できるからなんです。
そもそも免疫細胞は体温がわずか1℃でも高くなると30%以上も働きが強くなると言われています。
サウナはその場でリラックスしているだけで自然に体温が高まるため、免疫力向上のケアにアプローチできます。
免疫力が高まると、
- 頭皮や髪への雑菌侵入を食い止める、抵抗力や免疫力が育つ
- 育毛、発毛に必要な栄養を摂り込める頭皮環境、髪、体質に育っていく
という恩恵があるためサウナの正しい入浴は効率的な育毛にもアプローチできるのです。
デトックスによる老廃物の排出
サウナに入るとたっぷりと汗をかき、さらには自然にたくさんの水分補給をするため、発汗・利尿によるデトックス効果が高まります。
サウナの発汗、たっぷりの水分補給をすることで高まるデトックス作用は、
発汗によるデトックス作用 | 3%程度のデトックスで作用は低いものの、汗に含まれる皮脂が頭皮と髪を保湿しバリア機能を高める |
利尿によるデトックス作用 | 排尿1回につき30%ものデトックス作用があり、老廃物や毒素を効率的に体外へ流せる |
といった働きがあることもわかっていますよ。
新陳代謝が活発になる
新陳代謝は髪・頭皮環境でいうと、ダメージを受けた古い頭皮・髪の細胞が新しく丈夫で健康的なコンディションに入れ替わっていくサイクルのことを言います。
新陳代謝を高めるためには相互作用がある基礎代謝のケアが必要になり、サウナで体温が1℃でも上がると基礎代謝の向上に13%も寄与することがわかっています。
基礎代謝の向上も育毛に深いつながりがあり、この代謝が高いと薄毛や抜け毛の原因となる脂質・糖質のエネルギー消費が高まります。
糖質の育毛への支障 | 糖化現象が起こって髪と頭皮を作るケラチンが破壊されてしまう |
脂質の育毛への支障 | 過分な皮脂分泌の原因となり毛穴詰まりを起こして育毛を阻害する |
というそれぞれに良くない働きがあるため、サウナで基礎代謝・新陳代謝をケアできるのは大切な髪と頭皮の健康を守ることにつながると言えます。
サウナで薄毛にならない対処法について解説!
毎日毎日サウナへ入ると薄毛が促進してしまいやすいですが、環境によっては必ずしもそうではありません。
薄毛リスクが低いサウナを選んだり、正しい方法で利用すれば薄毛が促進するのを防ぐことが可能。
ここでは、薄毛リスクが低いサウナと正しい利用方法を紹介します。
ミストサウナ
ミストサウナは、薄毛リスクが低いサウナの1つ。
そもそもミストサウナとは、比較的低温の湯を霧状(ミスト)にして室内に充満させ、室温を高めるタイプのサウナです。
一般的なサウナと比べ、温度が低く、湿度が高いのが特徴です。
熱と乾燥によって頭皮環境が悪化する心配がないことが、薄毛リスクが低い理由といえます。
正しい方法でサウナを利用する
薄毛予防が可能なサウナの正しい利用方法を下記にまとめました。
2.体と頭を洗う
3.湯舟に浸かり体を温める
4.サウナに入る(6~12分が目安)
5.かけ湯で体と頭の汗を洗流してから水風呂に入る(目安は約2分)
6.水分補給をしながら外気浴などで体をゆっくり休ませる(約10分)
7.無理のない範囲で1~6を数回繰り返す
サウナに入る前後でしっかり水分補給をしておけば、大量に汗をかいたことで影響を及ぼす頭皮の乾燥を防げます。
また、汗をかいてすぐに洗い流せば、皮脂と汗によって頭皮環境が悪化することも防げます。
サウナと冷水シャワーの交代浴を
サウナに入った際は、十分にカラダを温めてから冷水シャワーを頭皮・髪にまんべんなくかけると、血液循環が一気に活性化して栄養の供給がスムーズになります。
寒冷血管の反射とも呼ばれる血流の活性化は、サウナで温まっていた血管が冷水シャワーで一気に冷やされることによりめぐりがスピードを増し、代謝やデトックスなどの血流が持つ働きも活きてくるでしょう。
タンパク質を補給する
サウナから上がった後は、汗や高温多湿の影響で体外に流れ出て不足・減少したタンパク質をしっかりと補うようにしましょう。
またサウナに入っている時の水分補給アイテムも、水以外にプロテインなどを常備しておくとタンパク質不足を防げて効率的に髪と頭皮の栄養補給につながります。
正しいサウナの入り方で血流が良くなり、代謝も活性化しているため、タンパク質(プロテイン)の補給は体内への吸収・浸透・保持力UPが期待でき、サウナによるタンパク質不足の未然予防に役立つでしょう。
さいごに|サウナは薄毛になりやすいため要注意!
今回は、薄毛とサウナとの関係性ついて解説してきました。
サウナにおける熱や乾燥などの環境、また皮脂分泌などが原因で頭皮環境に悪影響を及ぼします。
そのため、正しい方法でサウナに入ることが重要。薄毛にならない方法でサウナを利用しましょう。