髪の毛に静電気が起きるのはなぜ?原因と影響、対策を知ってまとまりある美髪に!
髪の毛がぽわぽわと不自然に浮かび上がる静電気が頻繁に起こると、ヘアスタイリングに時間がかかったりまとまらない髪質にいらいらしてしまうものですよね。
さらに髪の毛の静電気は、ちょっと触れようとしただけでもバチンッとした強い刺激を感じるため、何か良い方法はないかと悩む方が多いはず。
今回は特に空気が乾燥しやすいこの季節に起こる、髪の毛の静電気が出る理由や原因、毛髪や頭皮環境への悪影響と、対策を詳しく解説!
また、髪の毛が静電気でぽわぽわとしてしまった際にすぐにリセットできるヘアケアのコツも合わせてお伝えしてみたいと思います。
髪の毛の静電気を防いでまとまりのある質感に整えるために、原因や影響、対策をぜひ押さえておいてくださいね。
髪の毛の静電気。起こる仕組みとは?
まとまりのない髪の毛が何本も立ち上がって頭まで大きく見えてしまうことがある髪の毛の静電気。
このトラブルが出る仕組みは、いろいろな物質に含まれている電気が空気の乾燥や湿度の低さなどの影響を受けてバランスを崩しているため。
そして皮膚や頭皮、髪の毛は薄く繊細な質感となっていることから、電気バランスの影響を受けやすいことで頻繁に静電気が起こってしまうのです。
体質は毛質、頭皮環境にかかわらずに誰にでも発生しやすい静電気は、
- いろいろな物質の内部に存在している電気物質が、刺激や摩擦を受けたり乾燥の影響を受けて移動する
- 電子はプラスとマイナスのバランスを保っている
- 刺激や摩擦によって電子移動が起こるとプラス、マイナスのバランスが保てなくなる
- マイナスまたはプラスに傾き過ぎた電気物質が余分な電気を溜め込み、髪の毛や服に移動して静電気を出す
といった仕組みがあります。
そして静電気は、髪の毛や頭皮状態が乾燥しているほどに電子のバランスが崩れて帯電しやすくなるため、寒い季節、冬季にかけて頻繁に髪の毛の静電気が起こってしまうのです。
髪の毛の静電気はなぜ出る?よくある原因を詳しくチェック!
気付いたら一気に生じる静電気は、髪の毛がまだらにぽわぽわと立ち上がり、よく見聞きするアホ毛が一気に増えてまとまりのない状態になってしまうため、とてもストレスを感じてしまいますよね。
寒い季節、空気が乾燥している季節ほど髪の毛の静電気が出やすいと言われていますが、このトラブルはなぜ出てしまうのでしょうか?
髪の毛の静電気について、さまざまな視点から見た原因と理由を探ってみました。
大気中に静電気を起こす要因があるため
髪の毛の静電気は髪の毛や頭皮状態に問題があるイメージが強いですが、大気中の空気の乾燥、湿度によって発生のレベルに差が出ると考えられています。
寒い季節、特に冬の空気の乾燥で待機中の湿度が40%以下になると、衣類の素材、身の回りに存在する物質が余分な電子を溜め込んで電気が帯電した状態になります。
すると、ほんのちょっと髪の毛やお肌が触れただけでもバチッとした刺激が出たり、一度にたくさんの毛髪が頭のてっぺんやサイドまわりから浮かび上がったような状態になり、まとまりのない見た目・毛髪状態に変わってしまうのです。
身に着けている衣類の素材によるもの
髪の毛の静電気が繰り返し起こるのは、寒い季節になると身に着けることが増えてくる、衣類の素材が大きく関係しているんです。
静電気が出やすい衣類の素材には、
- ナイロン
- ポリエステル
- アクリル
といった化学繊維とよばれる素材は含まれている電気のマイナスとプラスのバランスが崩れやすく、余分な電気物質を溜め込む傾向にあります。
さらに上記の素材は、大気中の空気の乾燥・湿度の低下の影響を受けることで素材がパサパサ・かさかさの状態になり、肩や胸、背中など髪が触れる部分は特にまとまりのない質感に変わることもあるのです。
髪の毛の細さが静電気を集めやすいため
意外に知られていないのですが、静電気は細いものに集まってバチッとした刺激につながると考えられています。
そして髪の毛は細く、先端になるほどに細くなるため、静電気が集まりやすくさらには電子物質の移動で髪の毛先からサイド、トップの部分にまでまとまりのない質感に変えてしまうことがあるのです。
さらに静電気は細く弱い毛質に集まることから、猫っ毛やうねりやすい髪質、軟毛など髪質によっても静電気が起こりやすい傾向に。
逆に髪が太く厚く、丈夫な毛質の場合は猫っ毛や軟毛に比べると髪に太さと密度があることから、静電気が出にくいこともわかっています。
髪の毛に静電気が出るとどうなる?悪影響を詳しく解説!
髪の毛に静電気が出ると、ほんの少し触れただけでもバチッとした刺激を感じる以外にも、髪の毛と頭皮に良くない影響を与えてしまうんです。
健康な美髪と頭皮環境の大敵となる静電気について、出た時の悪影響を詳しくまとめてみました。
髪の毛、頭皮の汚れにつながりやすくなる
静電気はホコリやチリ、汚れ物質を集めてしまう性質があるため、髪の毛に静電気が起こると頭皮・毛髪に汚れが付着して蓄積し、いつの間にか不衛生な状態に変わってしまいます。
静電気によってホコリやチリ、汚れなどの有害物質が髪の毛と頭皮に集まり蓄積されると、頭皮の毛穴詰まりや炎症、かゆみやニオイといったトラブルが出やすくなります。
頭皮はそもそも、観葉植物でいう土・土壌の部分を指すため、チリやほこり、汚れの集まり・蓄積で環境が悪くなり、結果的に丈夫な髪の毛が生えない、抜け毛につながるといったリスクも起こり得ると言えます。
キューティクルやラメラ構造への悪影響
髪の毛の表面には、髪の内部に保持されたうるおい、タンパク質などの栄養を保持する、5~6層のキューティクルが存在しています。
そしてキューティクルのすぐ真下には、うるおいと油分がスイーツのミルクレープのように重なり合った層を言う、ラメラ構造が存在しています。
そして髪の毛に静電気が起こると、キューティクルが剥がれやすくなることでラメラ構造の乱れにもつながってしまいます。
キューティクルとラメラ構造にはそれぞれに、
キューティクルの役割 | 髪の毛に加わる外的なダメージを守り、うるおいや密度を保持する |
ラメラ構造の働き | 髪の表面から内部にかけてたっぷりの水分と油分を満たす |
という役割があるため、静電気が髪に生じると美髪の要となるふたつの要素が一気にダメージを受け、比較的早い段階で髪質が変わってしまうリスクも否定できないのです。
髪の毛全体にダメージやパサつきが広がっていく
髪の毛に静電気が起こると、キューティクルが剥がれやすくなって内部にあるラメラ構造にまで悪影響が伝わるとお伝えしました。
さらに髪の毛の静電気は、1本の髪の毛のキューティクルが剥がれラメラ構造が乱れると、その隣の髪の毛にも刺激や摩擦が加わってダメージとなり、徐々に髪全体に広がっていくことがわかっています。
髪の毛の静電気は、ときに一部分にのみ起こることがありますが決して油断はできず、静電気は次から次の髪へと移動する性質を持つため、一部分の髪の毛に静電気が出ても結果的に全体に広がってダメージ、乾燥が著しくなるのです。
髪の毛の静電気を未然に予防!髪のまとまりをキープするためには?
ホリデーシーズンからお正月にかけては、特別なイベントが盛りだくさんで外出の機会も増える分、いつも以上にヘアケア・ヘアスタイリングにもチカラが入ることでしょう。
せっかくの楽しいイベント、外出時に髪の毛の静電気が起こってしまってはもったいないため、ここでは静電気を未然に予防する方法をまとめてご紹介。
しっとりとまとまる髪の毛をキープする、静電気予防のヘアケアをぜひ参考にしてくださいね。
アウトバストリートメントを欠かさずに使う
髪の毛の静電気の根本的な原因となる髪、頭皮の乾燥を防ぐために、毎回のタオルドライ後はアウトバストリートメントを欠かさずに使うようにしましょう。
アウトバストリートメントは、一般的なトリートメントのように洗い流す必要は一切ないことで、髪と頭皮の外側・内側にうるおいと栄養が保持されやすくなります。
そして静電気が起こってしまった際の応急処置的なヘアケアアイテムとしても活用できるため、以下の種類を見ながらぴったりのタイプを早めに常備しておきましょう。
ミルクローション(乳液)タイプ | オールシーズン使えてみずみずしくべたつかない使用感。低刺激・無添加処方の製品が多い |
オイルタイプ | 抗酸化力、血行促進などビタミンEを豊富に含むアルガンやアボカド、ココナッツなどの植物性オイルを使用し、香りのバリエーションも充実している |
ジェルタイプ | べたつかずオイリー肌の方にもみずみずしく使えてたっぷりの水分を含むことで保水、保湿力に優れている |
レザー、コットン、リネン素材の服を身に着ける
髪の毛の静電気の未然予防は、静電気が起こりにくい服装にも気を配ることが重要。
レザー、子っと、リネンといった天然素材で製法された衣類は、化学繊維に比べると電気物質の影響や移動を受けにくいため髪へのダメージも予防できます。
寒い季節に着用することの多い素材が静電気の原因になるため、これまでの静電気による髪ダメージが著しい場合は、服装にも気を配ることで髪へのダメージ悪化を抑制できるでしょう。
睡眠時のナイトキャップ着用
睡眠中の寝返りで髪の毛と枕がこすれ合うと、キューティクルやラメラ構造へのダメージでうるおいがどんどん失われてしまい、背静電気が出やすい質感に変わってしまいます。
睡眠時の枕や寝具と髪の摩擦を防ぐために、シルクやコットン素材のナイトキャップを着用しましょう。
シルクやコットン素材には、水分を集めて保持する役割があり、静電気の原因となる髪の毛と頭皮の乾燥ケアに役立ちますよ。
髪の毛を太くするヘアケアに気を配る
静電気は髪の毛が細く質感が弱いほどに出やすいことをお伝えしました。
静電気のダメージを跳ね返す、太くて丈夫な髪を育てていくために、以下のようなヘアケア・生活習慣に気を配るようにしましょう。
積極的に運動する | 血行が促されることで太い髪を育てるための栄養が届きやすくなる。髪を太くするテストステロンの分泌が活性 |
タンパク質、亜鉛を摂る | タンパク質は毛髪の材料となり、亜鉛はタンパク質の合成に働きかける |
育毛エッセンスの使用 | 髪を太く丈夫に育てていくための有効成分が配合されている |
アミノ酸系シャンプーの使用 | 髪のうるおい、栄養を守り保持しながら洗えて洗浄力がマイルド |
ストレス、疲労を放置しない | ストレス、疲労の放置は睡眠の質低下、ホルモンバランスの乱れにつながる |
髪の毛に静電気が出たら…!髪をまとめるための対処法
大気中に髪の毛の静電気が出やすい要因がなかったとしても、今期は寒暖差・急激な気候さ・湿度差と大気状態が一定しないため、大丈夫だと思っていてもいきなり髪の毛の静電気が起こってしまうことが少なくはありません。
仕事中やパートナーとのデート時間、気の置けない友人との楽しい時間などなど、髪の毛の急な静電気に気付くと強いストレスや焦りで仕事に集中できない、楽しい時間も気がそぞろになってしまうものですよね。
ここでは髪の毛の急な静電気に気付いた時に早めにできる、カンタンで安心の対処法を詳しくご紹介します。
お出かけ中にも常備しておきたい、髪の毛の静電気対策グッズとそれぞれの特徴をまとめてみましたのでぜひ参考にしてくださいね。
コームと頭皮ローションをセットで使う
髪の毛の静電気は予測しないタイミングでいきなり出始めることもあり、さらにはこの時期は気候の急激なゆらぎで空気が乾燥しやすい状態と言えます。
いつなんどき髪の毛の静電気がわからない状態でもあるので、外出時や特別なイベントがある際にはコームと頭皮化粧水(ローション)を常にけいたいしておくようにしましょう。
頭皮ローションは普段から髪の毛の静電気予防に使っておくことを前項でお伝えしましたが、急な毛髪の静電気対策にも役立つアイテムなんです。
頭皮化粧水とコームを一緒に組み合わせた髪の毛の静電気対策は、
頭皮化粧水を使った毛髪の静電気対策 | 静電気の原因となる電子物質のバランスを整えたり、無効化するためのうるおいを補える |
コームを使った毛髪の静電気対策 | ブラシを使うよりも静電気が出たぽわぽわの髪をまとめ、頭皮にフィットさせることができる |
というそれぞれに異なる役割があり、ふたつをダブル使いすることで多角的な静電気対策が可能になります。
コームであればブラシを携帯するよりかさばりにくく、コンビニ・マーケット・ドラッグストアの身近なショップで購入できるため、出先中でもすぐに入手できます。
さらに頭皮化粧水は100均などで売っている小ぶりのスプレーボトルに入れ替えておくと、お出かけ先の急な静電気毛髪にをすぐにリセットでき、うるおいのチャージでダメージから髪と頭皮を守ることができるでしょう。
まとめ系のヘアアレンジにシフトする
急激な静電気ですぐにコームや頭皮専用のローションを用意できない、そんなお出かけ先のハプニングでも、髪を一時的にまとめるヘアアレンジをすることで静電気によるアホ毛やぽわぽわとしたまとまりのなさをリセットできます。
またあらかじめゆるくカールしたヘアスタイル、逆毛をランダムに施したヘアスタイルをしておくことも、静電気によるぽわぽわと不自然に立ち上がった髪の毛を目立たなくすることができます。
髪型の工夫は静電気の影響を受けない、静電気で立ち上がってしまった髪をあえてアレンジ風に見せられるなどいくつものメリットがあるため、ヘアスタイルのバリエーションを増やしておくこともおすすめですよ。
静電気対策専用のミストを活用
髪の毛の静電気は、衣類の繊維に存在した乱れた電子物質バランスが髪の毛、頭皮に伝わって起こることが原因とお伝えしました。
この原因を根本的になくすためには、衣類の繊維に存在する電子バランスを無効化・整えることが先決。
衣類の静電気対策には、専用のミストがさまざまなメーカーからリリースされているためこちらも早めに常備しておきましょう。
特に寒い季節に頻繁に身に着けることが増える、ニット系の素材は静電気が起こりやすく髪や頭皮にもその影響が出てしまいます。
ミストタイプの衣類静電気対策スプレーをふりかけることで素材にうるおいを補って電子物質を水分で閉じ込めることができ、毛髪と頭皮への悪影響が抑えられますよ。
おわりに
湿度の低下、急激な空気の乾燥、静電気が起こりやすい服装の習慣とこの季節は静電気による髪の毛と頭皮へのダメージが著しいと言えます。
静電気によるダメージを受けた頭皮、髪の毛は慢性的なうるおい不足でパサつきや抜け毛の進行による薄毛のリスクが高まる心配も…!
今日からのヘアケアでは静電気ダメージから髪の毛を守る対策もプラスして、いつもうるおいに満ちたまとまりある美髪をキープしていきましょうね。