FGF-2の特徴とは?発毛に作用するメカニズムについて解説!
23種類あるFGFのなかでも、FGF-2はFGF-1やFGF-7と同じく、発毛効果が期待できるといわれています。
FGF-2とはどのような成長因子なのか、詳しく知りたいですよね。
FGF-2は、他の成長因子とは異なり、唯一医薬品登録されています。
本記事では、そんなFGF-2の発毛効果をテーマに解説しています。
発毛に作用するメカニズムやおすすめの摂取方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
FGF-2の特徴は?発毛に作用するメカニズムについて解説!
FGF-2には、どのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、発毛に作用するメカニズムについて解説します。
FGF-2とは?
FGFとは、Fibroblast growth factorsの略で、和訳すると「線維芽細胞増殖因子(せんいがさいぼうぞうしょくいんし)」です。
FGF-2は、細胞増殖因子、血管新生因子、神経栄養因子 として幅広い機能を有し、ES細胞やiPS細胞を始めとする様々な細胞に対して、 増殖活性を示します。
引用:FGF2 / 組換えヒト繊維芽細胞成長因子-2
もともとFGFには、次の3つに関係する成長因子を備えています。
- 血管新生
- 創傷治癒
- 胚発生
成長因子は、グロースファクターともいわれており、FGFは全23種類存在します。
その23種類あるFGFのなかに、FGF-2が存在しますが、塩基性線維芽細胞増殖因子とも呼ばれています。
FGF-2は、155個のアミノ酸からなる1本鎖のポリペプチドとして構成。
線維芽細胞のみならず、血管内皮細胞・神経外胚葉系細胞・骨芽細胞・軟骨細胞・血管平滑筋細胞・上皮細胞などの、多種類の細胞の増殖を誘導する働きがあるといわれています。
FGF-2が発毛に作用するメカニズム
FGF-2は、再生医療の分野で大きな注目を集めている成長因子です。
また、FGF-2の発毛作用も注目されています。
その理由は、FGF-2が強力な血管新生促進作用を有しているからです。
そもそも、薄毛や抜け毛が増える主な原因には、次の2つが挙げられます。
- 頭皮にある毛乳頭の毛細血管まで血液が届きにくい
- 毛髪の生成や成長に必要な栄養が不足している
FGF-2が有している血管新生作用とは、既存の血管から新たな血管枝が分岐して血管網を構築する生理的現象のこと。
この血管新生作用によって、毛乳頭に繋がる新しい毛細血管が作られ、栄養素が毛乳頭までしっかり届くようになります。
さらに、毛乳頭の細胞分裂が活発化し、新しい毛髪の生成量が増えて太くしっかりとした髪質になっていきます。
おすすめ!FGF-2の摂取方法は?
23種類あるFGFのなかで、唯一、FGF-2だけが医薬品登録されています。
ちなみに、FGF-1は化粧品原料や育毛剤に使用されているため、比較的容易に摂取することができます。
しかし、FGF-2は医薬品登録されているため、化粧品や育毛剤のような医薬部外品には使えません。
FGF-2を摂取する方法としては、次の2つが挙げられます。
- 医師に処方してもらう
- 薬剤師が認める発毛剤を購入する
上記のような医薬品から摂取するしかありません。
FGF-2とFGF-1の発毛作用の違いについて解説!
FGF-2とFGF-1の発毛に作用するメカニズムは、基本的には同じですが、細胞レベルで違いがあります。
概要を下表にまとめます。
FGF-1 | FGF-2 | |
メカニズム | 増殖促進、筒状構造への組織化 | 増殖促進、筒状構造への組織化 |
特徴 | 酸性線維芽細胞増殖因子 | 塩基性線維芽細胞増殖因子 |
血管新生作用 | 小 | 大 |
どちらも血管内皮細胞の増殖促進と筒状構造への組織化を促進させる作用を持ちます。
つまり、血管新生によって発毛効果が高められ、薄毛対策にも繋がるでしょう。しかし、FGF-2とFGF-1には、決定的な違いがあります。
- FGF-1:酸性(acidic)線維芽細胞増殖因子
- FGF-2:塩基性(basic)線維芽細胞増殖因子
もともとFGFは、線維芽細胞を促進するサイトカインとして、脳下垂体の抽出液から発見されました。
そして、ある2つの類似した因子が存在することが判明。それが、前述したFGF-2とFGF-1です。
またFGF-1とFGF-2を比べるとFGF-2の血管新生作用は、単独でもかなり強力な作用を持っている点も大きな違いです。
このように、作用の強さなどでFGF-2とFGF-1には違いがありますが、発毛作用のメカニズムはそれぞれ同じです。
さいごに|FGF-2を摂取して発毛を実感しよう!
FGF-2の発毛作用のメカニズムはFGF-1と同じですが、作用の強さはFGF-2の方が高いです。
FGF-2は、医薬品登録されているため、摂取するには発毛剤(医薬品)がおすすめです。
最後に、本記事の内容をまとめます。
- FGF-2は155個のアミノ酸からなる1本鎖のポリペプチドとして構成されている
- FGF-2は強力な血管新生促進作用を持つ
- FGF-1は酸性線維芽細胞増殖因子、FGF-2は塩基性線維芽細胞増殖因子
- FGF-2を摂取するには発毛剤(医薬品)がおすすめ
FGF-2で発毛や薄毛対策をする場合、FGF-2が配合された発毛剤を活用しましょう。