立毛筋とは?収縮運動で育毛が出来る小さな筋肉
立毛筋とは?
立毛筋とは、表皮と毛包を斜めに繋いでいる不随意筋(ふずいいきん)の一つです。
不随意筋は自分で動かす事で出来ないのですが、立毛筋は自律神経(交感神経)によってコントロールされて、感情や外気によって無意識にコントロールされてます。
一本の筋肉が約0.1mm程でとても小さな筋肉で、一本の毛に対して1つか2つの立毛筋があります。
立毛筋の役割
立毛筋の主な役割は2つです。ここではそれをご紹介していきます。
体温調整
寒い時やゾクっとした時に鳥肌が立ちますが、実はこれが立毛筋が関係しています。
理科で習ったと思いますが、熱というのは熱いところから寒いところに移動する性質(放熱)があります。
人間の皮膚でもこの様な事が起こっており、極力放熱させたくない立毛筋は普段斜めになっているのを縦に収縮させ鳥肌状態を作ります。
すると、外気と接している皮膚に厚みが出ると空気層も出来き、放熱を和らげる事が出来ます。
この様に体温調節において立毛筋は重要な役割を持っています。
毛穴の皮脂の排出
体温調整と連動して行われるのが皮脂の排出です。
立毛筋が収縮する際に皮脂を出します。
皮脂は皮表をコーティングし体に毒となる物質から皮膚を守る作用があります。
人体で実際に皮脂が出る部分としては「頭皮」「顔」「胸」「背中」「脇」「耳」等の一定部位に限られます。
最も皮脂が出るのは頭皮と言われれております。
立毛筋と薄毛の関係
立毛筋が弱まると皮膚に垂みが出て髪の毛にハリやコシが無くなりベタっとした状態になります。
食生活やストレスで自律神経が乱れると立毛筋の働きも悪くなり、さらに皮脂の過剰分泌等頭皮にとって良くない環境になり、薄毛になっていきます。
また、立毛筋は毛包にあるバルジ領域と密接にくっついています。
最新の発毛理論では、このバルジ領域で作られる毛根幹細胞が髪の毛を生やすのに最も重要というのが通説となっています。
立毛筋が正常状態で収縮が出来ていれば、バルジ領域の活性化にも繋がりますので、立毛筋の状態次第で髪の毛の質も違ってくるのです。
立毛筋を鍛える方法
立毛筋は自分の意思で鍛える事が出来ない部位になりますので、外的要因で鍛えなければいけません。
ここでは3つ紹介したいと思います。
ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)
立毛筋を鍛えるのにヘッドマッサージは有効です。
薄毛になる要因は頭皮の堅さや心身的ストレスという場合もありますので、それらのカバーも可能です。
頭皮に振動性の刺激を与えると「FGF-7」という発毛シグナルを出しますので、予防もしながら発毛も可能になります。
髪の毛を引っ張る
髪の毛を引っ張って立毛筋に刺激を与えるというのは有効な手段です。
実際のヘッドマッサージ専門店でもあえて髪の毛を引っ張っるという手技を使用しているサロンもあります。
だたし、強く引っ張りすると逆に毛根にダメージがいってしまうので、軽く引っ張られているな~ぐらいの力がベストです。
それを髪の毛を束状にし5秒間「前頭部」「頭頂部」「側頭部」の順で引っ張ると良いです。
機械を使う
手っ取り早く 尚且つ 効率良くとなると機械を使用するのが良いです。
「デンキバリブラシ」という製品は市販ではかなり高額な製品になっていますが、1秒間に1000回の振動を与える事が可能なので、立毛筋を刺激するという観点で言えば最適です。
またデンキバリブラシに限らず「頭皮用の低周波」という文言が有れば、十中八九立毛筋にアプローチする為の製品なので、安いものもあります。