頭皮が赤いとどんな影響がある?原因や対処法を知って健康的な頭皮環境に!

ヘアケアやスタイリング時に何気なく頭皮をチェックしてみると、赤い状態に気づき、原因がわからず不安になった経験はありませんか?
健康的な頭皮の色はそもそも、肌色や青白い色味が通常でもあるので、頭皮が赤いことに気付くと薄毛や抜け毛が心配になってしまいますよね。
今回は、頭皮が赤いのはどうしてなのか、原因や影響、健康的な頭皮環境に整える対策をわかりやすくご紹介!
意外にも頭皮の赤みはささいなきっかけで生じ長引くことがあるため、原因や影響、対処を知って健康的な頭皮環境を取り戻していきましょう。
頭皮が赤いのはどうして?8つの原因を詳しく解説!

頭皮が赤い、ふと気づくと赤くなっている、そんな状態には日常生活の問題から頭皮環境の異常まで8つの原因が考えられています。
頭皮が赤い8つの原因と、それぞれの関係性を詳しく見ていきましょう。
原因①|頭皮の炎症によるもの
頭皮に強い赤みが出ている場合は、以下のような影響を受けたことによる「頭皮の炎症」が起こっているサインかも?
紫外線ダメージによる日焼け | 熱エネルギーが頭皮をダイレクトに刺激し赤くなる |
肌質、頭皮環境に合わないヘアケアアイテム、整髪料の使用 | うるおいや栄養が減少したり、成分に頭皮が拒否反応を起こすことによる炎症 |
乾燥 | バリア機能が低下していることで外的な刺激を受けやすくなり乾燥する |
上記のような影響があると頭皮環境がダイレクトにダメージを受けてしまうことで赤みが強く出やすい傾向にあります。
原因②|血行不良によるもの
頭皮が赤いのは血液循環が活発になっているからというイメージが強いですが、実は血行不良でも頭皮の赤みにつながってしまいます。
この理由は、頭皮の血行が悪くなることで血管が圧迫・血液がうっ血したような状態になり、頭皮の赤みにつながってしまいます。
血行不良は、
- 冷え
- 運動不足
- 頭痛
- スマホやパソコンなどの長時間使用で頭皮筋が過緊張を起こしている
というささいなきっかけで起こり得るため、頭皮が赤いのは誰でも油断・楽観視できないトラブルと言えるのです。
原因③|皮膚の疾患
頭皮が長期的に赤いと気づいた場合は、「皮膚の疾患」が関係しているかもしれません。
頭皮の皮脂が特に過剰に分泌されている場合は、皮脂をエサにするマセラチア菌の繁殖が増殖してしまいます。
するとこの影響を受けて頭皮の赤みが生じたり、赤みを強くする「脂漏性皮膚炎」のリスクが高まるため、頭皮の皮脂バランスは常に気を配っておきたい要素となっています。
頭皮が赤くなる原因の疾患には、以下のようなケースも考えられます。
それぞれの症状と関係性をまとめてみました。
毛嚢炎 | 毛根部に雑菌が溜まってしこりができ、赤みと凹凸、痛みを併発しやすい |
アトピー性皮膚炎 | 頭皮の頻繁な炎症で生じ赤みが強く水のような湿疹が出やすい |
接触皮膚炎 | 合わないヘアケアアイテム、パーマやヘアカラーの薬剤が刺激になり赤み、炎症を起こす |
原因④|頭皮に栄養や酸素が行き届いていない
運動不足や冷え、紫外線ダメージやエアコンの使用が長時間あるなど、頭皮の血行不良を招く要素が多いと、頭皮・髪に栄養や酸素が行き届きにくくなってしまいます。
酸素や栄養が行き届かないと、頭皮・髪ともに健康的なコンディションを保つことができなくなり、外的な刺激や摩擦のダメージをダイレクトに受けてしまいます。
バリア機能が失われた頭皮はダメージを強く受けるため、頭皮の赤みはもちろんかゆみやヒリヒリ感などいろいろなトラブルを併発してしまうことがあります。
原因⑤|接触皮膚炎によるもの
普段からいろいろなヘアケアアイテム、スタイリング剤を使ったり、パーマやヘアカラーが頻繁、髪型を頻繁に変えるなどの習慣がある方は、「接触皮膚炎」による赤みを起こしている可能性が否定できません。
比較的丈夫な頭皮環境であっても、あれこれとヘアケアアイテムや整髪料、頻繁に髪型を変える習慣があると、知らず知らずの内に頭皮に摩擦・刺激がかかってしまいます。
その繰り返しで接触性皮膚炎になり、赤みやかゆみ、ヒリヒリ感などを一度に併発してしまうおそれがあるのです。
原因⑥|頭皮が乾燥している
性別や年代に問わず、頭皮が赤い原因に強く当てはまるのが、「頭皮の乾燥」です。
頭皮にはもともと、外的なダメージから頭皮を守る「バリア機能」が備わり、この機能は栄養やうるおいが満ちた状態で効果を発揮します。
そのため頭皮が乾燥していると、本来のバリア機能が失われて外的なダメージをダイレクトに受けてしまい、頭皮への負担が赤い状態につながってしまうのです。
原因⑦|アレルギーによるもの
頭皮が赤いのは、「アレルギー」の影響を受けている可能性も否定できません。
アレルギーはそもそも、頭皮が何らかの成分や物質、外的な影響に対して過度な拒否反応を起こした状態。
アレルギー反応が出ると過度に血流が活発になって炎症が起こるため、赤みはもちろん痛みやかゆみ、引きつるような違和感が長く続きことがあります。
原因⑧|脂漏性脱毛症によるもの
女性の場合で頭皮が赤く、これまでよりも抜け毛が増えている場合は、「脂漏性脱毛症」の可能性が考えられます。
脂漏性脱毛症はさまざまな原因によって頭皮の皮脂が過剰に分泌し、その皮脂をエサにして雑菌が繁殖、頭皮が炎症を起こし赤みにつながるトラブルのことを言います。
そして脂漏性脱毛症は、赤みは会ってもかゆみや痛みはほぼなく、そのうち赤みが引くだろうと楽観視して長期化するケースが少なくはありません。
健康的な頭皮の色は「青白い、肌色」が通常となるため、赤いのは何らかのSOSサインと判断し、決して放置や自己判断しないことが得策です。
頭皮が赤いとどんな影響が出る?薄毛や乾燥のリスクは?

本来は青白いいろみの頭皮なのに赤みを帯びていることに気付くと、薄毛や乾燥、抜け毛のリスクが高まるのではないかと不安ですよね。
性別年代問わずに誰にでも起こり得る頭皮の赤みですが、イメージしている以上にいろいろなリスクにつながるおそれが…。
ただ、頭皮が赤いSOSサインに気付き原因や影響を把握していればすぐに対処ができる分、悪化の予防にもつながるはず。
さっそく、頭皮が赤いとどんな影響があるのか、薄毛や乾燥のリスクを合わせてチェックしてみましょう。
抜け毛増加、薄毛の進行
頭皮が赤いと、「抜け毛増加」や「薄毛の進行」といった心配な影響が出やすくなります。
その理由は、頭皮の赤みは血行不良・乾燥した状態で頭皮・髪に栄養が行き届いていない状態。
髪や頭皮を育てる栄養がない分、抜け毛が増えて薄毛の進行につながるおそれがあるのです。
頭皮のヒリヒリ感
頭皮が赤いと気づいた際に注意しておきたいのが、「頭皮のヒリヒリ感」です。
この原因は、頭皮のうるおいや栄養が不足してバリア機能が弱まると、頭皮はダイレクトに外的なダメージを受け、ヒリヒリや痛みにつながることがあります。
そして頭皮はたくさんの神経や血管が存在していることから、ヒリヒリや痛みは引っ張られるような違和感に強いストレスを感じることがあるでしょう。
頭皮のかゆみ
頭皮が赤いと強いかゆみにつながるリスクがあります。
この理由は、頭皮の血行が過剰になって炎症を起こすと、かゆみを引き起こす成分の分泌や作用が活発になります。
すると、頭皮をがりがりとかきむしりたくなるようなかゆみ・ストレスを感じ、余計に頭皮にダメージが加わって赤みの常態化につながることが…。
頭皮をかいてしまうと余計にかゆみを誘発する物質が活発に働くため、頭皮が赤いことはすぐに対処すべき大きなSOSサインと言えるでしょう。
ストレスやコンプレックスにつながる
頭皮が赤い影響には、「ストレスやコンプレックスにつながる」といった、メンタル面での問題も出やすい傾向にあります。
頭皮は意外にまわりの視線を集めやすい場所でもあるため、赤みや炎症が目立つと気づかれてしまうのではないかと不安になり、気持ち的なストレス・コンプレックスを感じることが…。
そして頭皮が赤いと、薄毛の進行やかゆみ、ヒリヒリ感といったトラブルが併発し、ストレスやコンプレックスの原因になることがあるのです。
頭皮が赤い時は何をすべき?基本と応用の対策をまとめて解説!

頭皮が赤いとそれだけで強い不安を感じてしまいますが、原因が多い分赤みを鎮静化する対策はいくつもあります。
頭皮が赤い原因をじっくりと見極めて、自身の頭皮環境と向き合いながら基本・応用の対策を一緒にチェックしてみましょう。
規則正しい生活習慣を心がけること
頭皮が赤いトラブルに気付いた場合は、まずは美容や健康の基本となる「規則正しい生活習慣」を心がけましょう。
頭皮が赤いのはそもそも、生活習慣の乱れやストレスによって、頭皮環境を左右する以下の要素が崩れてしまっているサイン。
自律神経の乱れ | バランスが崩れると血行過多の炎症、血行不良によるうっ血につながる |
ホルモンバランスの乱れ | バランスが崩れると頭皮が乾燥し、栄養・酸素が行き届かずに赤みやかゆみ、ヒリヒリ感につながる |
生活習慣を整えることが、上記ふたつのバランスを整えて頭皮環境にも良い影響を与えるため、決まった時間の就寝や起床、食事など生活の要素すべてをルーティンにするよう心がけてみましょう。
頭皮環境に良い栄養、食べ物を補うこと
頭皮が赤いのは、普段の食事の栄養バランスの乱れが関係していると言えます。
その理由は、頭皮環境は食べるもの・摂取する栄養によってコンディションが左右されてしまうため。
頭皮が赤いことに気付いた場合は、食事の栄養バランスにも気を配り、頭皮環境に良い以下のような栄養・食べ物をしっかりと補うようにしましょう。
ビタミンA
ニンジンやカボチャなど色の濃い野菜に豊富に含まれている「ビタミンA」は、
- 頭皮の皮膚を健やかに保つ
- ターンオーバーを促し赤い頭皮の修復・再生を助ける
といった役割があります。
頭皮の健康はもちろん、美髪や美肌づくりにも役立つ栄養成分となっているため、日々欠かさずに補うよう心がけましょう。
タンパク質
髪や頭皮はそもそもタンパク質で構成されているため、不足すると乾燥や抜け毛、頭皮環境の悪化につながってしまいます。
タンパク質は卵や魚、肉類、大豆製品に豊富に含まれ、
- 頭皮が赤いトラブルを修復・改善する「成長ホルモン」の材料
- 頭皮のうるおい、髪のツヤやコシに働きかけるコラーゲンを含む
といった重要な要素があります。
タンパク質は体重1㎏あたり1gの摂取が推奨されているため、体重に合った摂取で不足や減少を防いでいきましょう。
亜鉛
魚介や肉類、卵、ナッツ類などタンパク質を多く含む食べ物に多い「亜鉛」は、前項までにご紹介したタンパク質の合成を助け、分解を防ぐ作用があります。
亜鉛の頭皮に関するアプローチは、
- 頭皮の新陳代謝を促し健康的な環境に整える
- 頭皮の免疫力を高めて外的なダメージを跳ね返す
といった重要な役割が。
頭皮が赤いとお伝えしたように抜け毛や薄毛の原因になってしまうことがあり、亜鉛は髪の生成や成長に深いかかわりのある毛母細胞の活性化にも一役買っています。
頭皮が赤い、抜け毛や薄毛が進行してきたと悩む方ほど、亜鉛は欠かせない栄養成分と言えるでしょう。
ビタミンC
野菜やフルーツ類に豊富に含まれている「ビタミンC」は、皮脂腺に作用して過剰な皮脂分泌を抑えたり、炎症を鎮静化する作用があります。
ビタミンCはさらに頭皮のうるおいのもととなるコラーゲンを作る作用も備わっているため、乾燥やバリア機能低下が原因の頭皮の赤みに積極的に摂りたい栄養成分となっています。
保湿と紫外線対策を徹底すること
頭皮が赤いことに気付いた場合は、「保湿」と「紫外線対策」を徹底することが重要。
そもそも頭皮が赤いのは、うるおいが不足してバリア機能が弱まり、外的なダメージをダイレクトに受けていることがひとつの原因。
頭皮専用ローションや通常の化粧水、育毛剤などでの保湿は頭皮環境を整えたり、赤みを鎮静化する抗酸化作用成分の配合が多いため、正しく使うことで症状の緩和や予防につながると言えます。
代わって紫外線は、強い熱エネルギーで頭皮に負担をかけたり、うるおいを守るコラーゲンの変性につながってしまいます。
顔やボディに比べ、頭皮はダイレクトに紫外線ダメージを受けやすいため、専用の日焼け止めや日傘、帽子などを活用して紫外線から頭皮を守るよう心がけてみましょう。
クリニックに相談してみる
頭皮の赤みが長く続いていたり、痛みやかゆみなども併発している場合は、できるだけ早くクリニックで診てもらうことが安心です。
症状が長引いている場合はセルフでの対処が難しいレベルになっている可能性があるため、クリニックで診てもらった方が、適切な処置で早期の症状改善・予防につながります。
クリニックでは主に、頭皮の赤みに対して以下のような治療を採ることが一般的になっていますよ。
保湿剤の処方 | セラミドやコラーゲン、ヘパリン類似物質配合のタイプなど |
外用薬の処方 | 症状や肌質に合わせたレベルのステロイド剤 |
ヘアケアアイテムややり方を見直してみる
頭皮が赤いと気づいた際は、いつも使っているヘアケアアイテム・ヘアケアのやり方を見直すこともポイント。
洗浄力が強いシャンプーや、添加物・刺激物が含まれたヘアケアアイテム、パーマやヘアカラーの繰り返し、ゴシゴシと摩擦・刺激を与えるようなヘアケアなど、合わないアイテム・間違ったやり方で頭皮にダメージがかかりやすくなります。
頭皮が赤いのはいつも以上に環境がデリケートになっているサインのため、
- ゴシゴシと刺激、摩擦を与えるようなヘアケアをしない
- 低刺激、無添加のヘアケアアイテムを使う
- ヘアカラー、パーマなどを一時的にお休みする
といった対処で「頭皮をいたわるケア」を心がけてみましょう。
十分な睡眠時間を確保する
頭皮環境が乱れ、赤みが繰り返し出てしまう場合は、「睡眠時間と質」に意識を向けてみましょう。
良質な眠りは、以下のような頭皮環境を整える要素で赤みの鎮静化・予防に働きかけます。
成長ホルモン分泌の活性化 | 頭皮の赤みを修復、健康的な環境に再生していく |
女性ホルモンのバランスを整える | 頭皮のうるおい、髪のハリのもととなるエストロゲン分泌の安定化 |
幸せホルモンの分泌を促す | 頭皮環境悪化の原因、ストレスへの耐性を強化する、安眠を助ける |
質の良い、十分な時間を確保した睡眠は、上記のような頭皮環境の健康にかかわりの深い役割があるため、睡眠環境を整えるところからはじめてみましょう。
おわりに

強力な紫外線ダメージ、長時間のエアコン使用などなど、特にこの季節は頭皮へのダメージが繰り返しかかり、赤みのトラブルに気付くことが増えます。
頭皮環境にいつも気を配って抜け毛や薄毛、白髪の悩みを予防するためにも、赤みに対する正しい対策を早めに実践してみてくださいね。