シャンプーに使用される「PPT洗浄剤」とは?最高級の界面活性剤
PPT洗浄剤とは何なのか、気になる方もいることでしょう。
タンパク質から生成された自然由来の成分ですが、具体的には分からないという方も少なくありません。
本記事では、PPT洗浄剤について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
PPT洗浄剤とは?シャンプーの洗浄成分ついて解説!
ここでは、PPT洗浄剤の特徴やシャンプーの洗浄成分について解説しています。
それでは、詳しくみていきましょう。
PPT洗浄剤とは?
PPTとは、タンパク質加水分解物と和訳されることもある「PolyPepTide(ポリペプチド)」の略です。
ポリペプチドは、アミノ酸がペプチド結合を形成して重合したものの総称です。
髪の主成分であるタンパク質も20種類のアミノ酸が数十万~数百万個結合することで構成されています。
一般にアミノ酸が50個以上結合したものをタンパク質といい、50個未満のものはペプチドと呼ばれます。ペプチドはアミノ酸の数が2~10個のオリゴペプチドとそれ以上のポリペプチドに分類されます。
タンパク質と比べてヘプチド(ポリペプチド)は、「サイズが小さい」「吸収がスムーズに進む」といった特徴があります。
つまり、PPT洗浄剤とは、このポリペプチドが配合された洗浄剤のこと。
一般的にシャンプーの洗浄剤の中では最高級とされています。
厳密にいえば「ポリペプチド=タンパク質」ではありませんが、タンパク質はポリペプチドから作られているため、一般的にはタンパク質から生成された自然由来の成分配合の洗浄剤と説明されています。
ちなみに、洗浄剤と似た言葉に洗剤がありますが、下記のとおり用途が異なります。
- 洗剤:主に界面活性剤の働きを利用して汚れを落とす
- 洗浄剤:洗浄の主作用が界面活性剤以外の化学的な作用(中和作用)によって汚れを落とす
含まれる洗浄成分は?
PPT洗浄剤に含まれている洗浄成分は商品によって異なります。
具体的には、下記の成分がPPT洗浄剤の洗浄成分として使われています。
- ココイル加水分解コラーゲンK
- ココイル加水分解シルクNa
- ココイル加水分解ケラチンK
- ラウロイル加水分解シルクNa
- ラウロイルシルクアミノ酸Na
ココイル加水分解系
ココイル加水分解は、アミノ酸系の陰イオン性合成界面活性剤で「低刺激」「毒性が低い」「副作用の心配が少ない」などが特徴です。
- コラーゲンK:コラーゲン由来
- シルクNa:シルクタンパク質由来。
- ケラチンK:ケラチン由来
です。また、Naはナトリウム塩、Kはカリウム塩を意味します。
ラウロイル系
ラウロイル加水分解シルクNaとは、ヤシ油(ココナッツオイル)の主成分であるラウリン酸とシルクを加水分解してできたフィブロインを結合させたアミノ酸系の洗浄成分のこと。
こちらもアミノ酸系の陰イオン性合成界面活性剤です。
ココイルとラウロイルはどちらもヤシ油由来の界面活性剤ですが、ラウロイルの方がが純度が高く、肌への刺激が少ないです。
一方、ラウロイルシルクアミノ酸Naは、ラウロイル加水分解シルクNaと比べて分子量が小さく浸透力が高い成分。
つまり、効能がより期待できる上位成分だということです。
PPT洗浄剤のメリット
PPT洗浄剤が配合されたシャンプーが髪にダメージを受けている方に適しているといわている理由は、シャンプーするだけで髪のダメージケアを行ってくれるため。
また、下記のようなメリットが挙げられます。
- 低刺激なので赤ちゃんでも使える
- 洗浄力がマイルドなので皮脂を落としすぎない
- 自然界にある天然成分で作らているので環境にも優しい
PPT洗浄剤は、他の成分と比べてシャンプー時の髪へのダメージが少ないだけでなく、補修もしてくれるためおすすめです。
PPT洗浄剤のデメリット
PPT洗浄剤が配合されたシャンプーを使うことでのデメリットは、基本的にありません。
ただし、他商品と比べて価格が割高にもかかわらず洗浄力が弱めだということは理解しておきましょう。
PPT洗浄剤は洗浄力がマイルドのため、脂性の人やサッパリとした洗い上がりを求めている人だと物足りなく感じることがあります。
ただ、シャンプーはPPT剤単体だけで使われる事は少なく、他の洗浄剤と共に使われるケースが多いです。
さいごに|PPT洗浄剤を試そう!
今回は、PPT洗浄剤の特徴やメリット、デメリットについて解説してきました。
頭皮に低刺激でケアにはおすすめですが、費用面で高額となるケースもみられます。
長く続けるためにも手頃なコストパフォーマンスで回せるよう、よく検討しながら試してください。