頭皮が痛い原因は?症状別の対処法や治し方についても解説!
頭皮は常に紫外線にさらされているなど、トラブルが発生しやすい場所ですが、まれに頭皮が痛くなる場合があります。
頭皮が痛くなる理由にはさまざまなものがあり、正しく対処しないと痛みが悪化することもあります。
ここでは、頭皮が痛い原因やその対処法について解説します。
頭皮が痛くなる原因とは?
頭皮が痛くなる原因には、さまざまなものがあります。
それぞれの原因に対して、正しく対処することで改善することが可能です。
ここでは、以下の原因について解説します。
- フケによる刺激からの痛み
- 頭皮の炎症による痛み
- ヘアケア商品が頭皮に合っていない
- 頭皮が乾燥している
- 血行不良が原因で頭皮が凝っている
- ホルモンバランスが崩れている
フケによる刺激からの痛み
頭皮が乾燥している場合など、フケが多く出る場合がありますが、このフケが刺激となってしまうことで頭皮が痛くなることがあります。
フケはいくつかの条件で多く発生し、たとえば、髪の毛の洗い方が間違っていたり、栄養不足などが原因でターンオーバーが乱れている場合などがあります。
フケが多くなると、それが気になってしまい、つい頭皮をかきむしってしまいます。頭皮をかきむしってしまうと痛みがさらに大きくなる可能性があるため、早めに対処しましょう。
頭皮の炎症による痛み
頭皮に炎症が発生すると、かゆみや痛みなどの症状が出ます。
頭皮の炎症にはさまざまな原因があり、紫外線による影響や摩擦、シャンプーの影響、頭皮の皮脂の過剰な分泌などが考えられます。
ヘアケア商品が頭皮に合っていない
普段からヘアケア商品を使っている人は多いと思います。
ヘアケア商品には、洗髪に使うシャンプーやコンディショナー、ヘアスタイルを整えるためのジェルやワックス、中には育毛剤を使っている人もいるでしょう。
これらのヘアケア商品には、さまざま薬剤が使われていて、その薬剤が頭皮に合わない場合は、炎症が起きるなどの痛みが起きる場合があります。
頭皮が乾燥している
頭皮が乾燥していることでも、痛みにつながるケースがあります。
頭皮が乾燥している状態では、頭皮のバリア機能が低下しているため、頭皮のトラブルが発生しやすくなっています。
そのため、少しの刺激であっても頭皮が反応してしまい、痛みが発生する場合があります。
頭皮の乾燥は、髪の毛を洗い方が間違っていたり、頭皮の皮脂を取りすぎていることなどが原因です。
血行不良が原因で頭皮が凝っている
頭皮の血行不良によっても痛みにつながる場合があります。
血行不良により頭皮の血流が悪くなると、頭皮が凝っている状態になり、痛みを感じてしまいます。
ホルモンバランスが崩れている
体内のホルモンバランスが崩れている場合も、頭皮の痛みにつながるケースがあります。
ホルモンバランスが崩れて男性ホルモンが過剰な状態になっていると、頭皮の皮脂の分泌が増えてしまいます。
頭皮の皮脂が増えれば、頭皮にいる常在菌がこの皮脂を分解して増殖してしまい、頭皮に炎症を発生させて痛みの症状が出てしまいます。
各種原因の解説
頭痛や神経痛が原因の場合
ここまで、主に日常生活などに由来する原因を紹介しましたが、頭皮が痛くなる原因には、頭痛や神経痛も挙げられます。
ここでは、この原因について解説します。
後頭神経痛
「後頭神経痛」とは、頭痛と神経痛の一種です。
この後頭神経痛には、以下の種類があります。
・大後頭神経痛
・小後頭神経痛
・大耳介神経痛
「大後頭神経痛」は、後頭部から首にかけて痛みが出る場合が多い神経痛で、症状としては寝違えに近くなっています。
「小後頭神経痛」は、頭頂部や頭側面に痛みが出ることが多い神経痛です。これは風邪やストレス、筋肉の緊張などが原因で発症します。
「大耳介神経痛」は、耳たぶの後ろ側に痛みが出る神経痛で、腫れができたり赤くなる場合があります。
このように、後頭神経痛は症状が出る場所によって分類されます。ストレスや睡眠不足、姿勢の悪さが原因で発生するとされていますが、詳細な原因は明らかにはなっていません。
後頭神経痛は、通常は1週間程度で自然に治癒しますが、症状が重かったり、症状が繰り返し発生するような場合は、医師に診断してもらいましょう。
眼精疲労
「眼精疲労」は、通常は目の疲れや痛み、充血、かすみなどの目に症状が出ますが、頭痛や肩こりなど、目以外の場所に症状が出る場合があります。
眼精疲労の症状は、睡眠や休息をしても症状がなかなか改善しないのが特徴です。
眼精疲労の原因としては、ドライアイ、緑内障や白内障、メガネの度が合っていない、などがありますが、近年ではパソコンやスマートフォンの使いすぎも原因となっています。
眼精疲労を治療する場合は、まずその原因を特定してから対処する必要があります。
たとえば、パソコンやスマートフォンを使いすぎている場合は、使用する時間を減らすか、定期的に休息を取るようにしましょう。
また、ビタミン剤を配合している点眼薬や内服薬で改善される場合もあります。
湿疹や炎症が痛みの原因の場合
頭皮が痛くなる原因には、湿疹や炎症が影響している場合もあります。
場合によっては治療が必要になる場合があるため注意しましょう。
頭皮の痛みの原因となる湿疹や炎症には、以下のものがあります。
・脂漏性皮膚炎
・アトピー性皮膚炎
・毛包炎
それぞれについて解説します。
脂漏性皮膚炎
「脂漏性皮膚炎」とは、頭皮に発生する炎症のひとつです。特に、皮脂の分泌が多い場所に症状が出る場合が多くなっています。
脂漏性皮膚炎の症状としては、フケやかゆみが出るというものがあり、その程度には個人差があります。また、鼻や頬に赤い発疹が出るケースもあります。
脂漏性皮膚炎の原因にはさまざまなものが挙げられますが、正確な原因は解明されていません。
現在原因として考えられているのは、遺伝的要因、ストレス、季節の変化、生活習慣、感染症、アレルギー反応、ホルモンバランスの変化などがあります。
脂漏性皮膚炎の治療方法としては、フケを除去するタイプのシャンプー、抗真菌薬、コルチコステロイド軟膏、光線療法などがあります。
アトピー性皮膚炎
「アトピー性皮膚炎」は、慢性的にかゆみが出る症状のことで、乳幼児や子どもに多く発症する特徴があります。
アトピー性皮膚炎は、遺伝による影響が大きく、家族にアトピー性皮膚炎の発症者がいると、発症しやすくなる傾向があります。
アトピー性皮膚炎の症状としては、皮膚の乾燥、かゆみ、水疱、膿疱、発赤などがあります。皮膚が乾燥してカサカサになったり、さらに硬くなったり、腫れてしまいジクジクと汁が出てしまうなど、症状が進行してしまいます。
段階によっては、かゆみが出ることがありますが、かきむしってしまうと皮膚が傷ついてしまい、細菌に感染してしまうリスクがあるため注意しましょう。
毛包炎
「毛包炎」とは、毛穴の奥の毛根を包んでいる部分に発生する炎症のことです。
毛包炎が発症すると、毛穴の周囲の皮膚が赤く腫れてしまい、小さく盛り上がる丘疹や、膿が入った水ぶくれである膿疱ができてしまいます。
毛包炎は、毛包部が黄色ブドウ球菌や緑膿菌などの菌に感染することが原因です。この毛包炎は症状が進行すると、蜂窩織炎などの合併症を引き起こすリスクもあるため注意しましょう。
皮膚に切り傷や擦り傷、虫刺されなどがある場合、そこに汚れや皮脂などが溜まることで毛包炎が発症しやすくなります。
また、毛穴が詰まりやすい肥厚性角化症の場合や、免疫力が低下している状態でも毛包炎が発生しやすい傾向があります。
毛包炎を治療するためには、患部を清潔にする必要があります。また、治療薬としては抗菌薬を使うこともあります。
毛包炎の程度が軽度であれば、市販の消毒薬が使えますが、毛包炎が慢性化する可能性があるため注意しましょう。
腫瘍やしこりが痛みの原因の場合
頭皮が痛くなることには、腫瘍やしこりが原因である場合があります。
腫瘍やしこりには、「アテローム(粉瘤)「脂肪腫」「皮膚がん」があります。
治療方法や治療薬については、症状によって異なるため、医師の診断を受けて正しく対処する必要があります。
アテローム(粉瘤)
「アテローム(粉瘤)」とは、皮膚の内部に袋状の腫瘍ができる症状のことです。
このアテロームは、顔や首、背中など、体のどの場所にも発生します。
アテロームができる原因は、皮脂腺が増殖することで皮脂が過剰に分泌されてしまい、皮脂が詰まった嚢腫ができるです。
アテロームは、一般的には良性の腫瘍とされていて、数ミリから数センチ程度の大きさの半球状のしこりとなっています。
また、アテロームの中には黒点状の開口部があり、その部分を圧迫することでドロドロした物質が出てきます。
アテロームは良性の腫瘍であるため、特に治療する必要はありませんが、外科手術によって除去することは可能です。
脂肪腫
「脂肪腫」は、皮下組織にできる軟部組織の腫瘍で一番多い腫瘍のひとつです。
脂肪腫も良性の腫瘍で、種類には在性脂肪腫と深在性脂肪腫があります。
脂肪腫は数ミリ程度の大きさが一般的ですが、1〜2センチ程度の大きさになる血管脂肪腫もあります。
この脂肪腫の発生時期は幼少期が多く、40〜50歳代で頻発する場合が多く、特に太っている人や女性が多い傾向があります。
脂肪腫は、画像検査と臨床症状から診断しますが、病理検査で悪性腫瘍かどうか判断する必要があるケースがあります。
脂肪腫は除去する必要がないケースがほとんどですが、脂肪腫が大きくなってしまった場合や、周囲の組織を圧迫するような場合は、手術で除去する必要があります。
各種頭皮が痛い場合の対処方法をご紹介
頭皮が痛い場合の対処法
頭皮が痛い場合は、その原因を理解して取り除き、頭皮環境を整えることで症状を改善することが期待できます。
ここでは、頭皮が痛い場合の対処法について、以下の項目から解説します。
・シャンプーを変えてみる
・髪の毛の洗い方を変えてみる
・ドライヤーのかけ方を変えてみる
・髪の毛を洗う回数を変えてみる
・紫外線対策をする
・頭皮の血行を良くする
・ターンオーバーを改善する
・ヘアケア商品を頭皮に負担がかからないものにする
シャンプーを変えてみる
頭皮が痛い原因がシャンプーにある場合があります。
たとえば、洗浄力が高いシャンプーを使っていると、頭皮の皮脂が除去されすぎてしまい、かえって頭皮が乾燥してしまう場合があります。
この頭皮の乾燥によって、バリア機能が低下してしまい、少しの刺激にも反応してしまうようになります。
この場合は、洗浄力を抑えた刺激の少ないシャンプーに代えることで、頭皮の乾燥が改善される場合があります。
髪の毛を洗い方を変えてみる
洗髪に使うシャンプーに問題がなくても、髪の毛の洗い方が間違っていると、頭皮にダメージを受けてしまいます。
髪の毛を洗う場合は、次のような手順で行いましょう。
まず、髪の毛をよくすすぎ、汚れを洗い流します。
次に、シャンプーをよく泡立てて、髪の毛につけます。
髪の毛を洗う際には、指の腹の部分を使ってやさしく洗いましょう。
髪の毛を洗い終わったら、シャンプーが髪の毛に残らないように丁寧にすすぎます。
髪の毛を洗う際に、爪を立てたり強くこすり洗いをしてしまうと、摩擦によって頭皮がダメージを受けてしまうため、丁寧に傷つけないように洗いましょう。
また、シャンプーの泡が残ると頭皮トラブルの原因になるため、しっかりとすすぐようにしましょう。
ドライヤーのかけ方を変えてみる
ドライヤーのかけ方によっても、頭皮の痛みの原因になることがあります。
髪の毛を洗った後に、ドライヤーを使わずに自然乾燥させている人もいるかもしれません。
ただ、自然乾燥の場合は、頭皮が濡れている時間が長くなってしまうため、細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
そのため、髪の毛を洗った後は、すぐにドライヤーで乾かすようにしましょう。
ただし、ドライヤーは使い方によっては髪の毛にダメージを与えてしまうため、使い方にも注意が必要です。
ドライヤーを使う場合は、頭皮や髪の毛に近づきすぎないようにし、熱はできるだけ分散させるようにしましょう。
また、髪の毛をかき分けてドライヤーの風を当てることで、効率良く乾燥させることができます。
髪の毛を洗う回数を変えてみる
最近では、1日に何度も髪の毛を洗う人がいるようですが、髪の毛の洗いすぎも頭皮の乾燥の原因となり、痛みが発生する可能性が高くなります。
髪の毛を洗うのは、1日に1回が基本です。できれば1日の終わりの寝る前に洗うのが理想です。
紫外線対策をする
紫外線は頭皮にダメージを与えてしまうため、UVケアができるスプレーなどを使って、紫外線をするようにしましょう。
また、外出時には日傘や帽子を使うのも有効です。また、頭皮用の化粧水なども販売されているため、これらを併用するのもいいでしょう。
頭皮の血行を良くする
頭皮の血行が悪くなると、痛みの原因になることがあります。そのため、頭皮の血行を良くすることも効果的です。
頭皮の血行を改善するには、頭皮マッサージがおすすめです。また、頭頂部には百会というツボがあり、そのツボを刺激することでリラックス効果があるとされています。
頭皮マッサージをする場合は、指の腹の部分を使って頭皮を動かすような形で、優しくほぐすのがポイントです。
ターンオーバーを改善する
頭皮の痛みは、ターンオーバーが崩れることが原因で発生することがあります。
そのため、ターンオーバーを正常化し頭皮環境を改善させることが重要です。
ターンオーバーが正常であれば、古い頭皮は定期的に剥がれ落ち、新しい頭皮と入れ替わります。
ただ、ターンオーバーが乱れてしまうと、頭皮が剥がれずに残ってしまい、汚れがたまりやすくなってしまいます。
その結果、毛包炎やアテロームなどが発症する可能性が高くなります。
ターンオーバーを改善させるには、頭皮の血行を良くすることが効果的です。
そのため、普段から運動する習慣をつけ、睡眠を質を改善するなどの日常生活の改善が必要です。
ヘアケア商品を頭皮に負担がかからないものにする
普段からヘアケア商品をよく使っている場合は、頭皮に負担がかかっているかもしれません。
そのため、ヘアケア商品を頭皮の負担が少ないものに変えてみましょう。
多くのヘアケア商品では、頭皮への刺激が強い界面活性剤が使われています。
そのため、場合によっては頭皮への負担が大きくなっているかもしれません。
その場合は、たとえばヘアケア商品を頭皮に優しい天然由来の成分を使っているものに変えてみるといいでしょう。
また、育毛剤を使っている場合は、頭皮ケアができるものを使うのもいいでしょう。
育毛剤には、髪の毛の成長をサポートする成分が配合されていますが、中には頭皮の血行を改善したり、頭皮環境を整えるための成分が含まれているものもあります。
ヘアケア商品を変えても症状が変わらない場合は、ヘアケア商品を使う頻度を下げてみるのもおすすめします。
頭皮の痛みが強い場合の対処法
頭皮の痛みが強い場合は、以下のような対処法をとることをおすすめします。
市販薬を使用する
頭皮の痛みについては、市販薬で改善することが期待できます。ただし、頭皮の痛みの原因に対応した市販薬を使う必要があります。
たとえば、頭皮が乾燥したために炎症している場合は、抗炎症成分が含まれた市販薬を使いましょう。
ただし、頭皮の痛みの原因は自分で判断することはやめましょう。間違った市販薬を使用すると、症状が悪化する危険性があります。
医療機関を受診する
頭皮の痛みの原因がわからない場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
頭皮の痛みの原因が判明すれば、適切な対処法をとることができるため、初期の段階で改善できるかもしれません。
頭皮を押すと痛い場合の対処法
頭皮の痛みには、押すと痛くなる場合があります。この場合は、まず医師に診察してもらいましょう。
また、これまでに紹介した対処法を試すのもおすすめです。
ここからは、頭皮を押すと痛い場合の対処法について解説します。
医療機関で受診する
頭皮の痛みや腫れが長期間続くような場合は、すぐに医師に相談するようにしましょう。自分で判断して放置するのは危険です。
また、頭皮の痛みの他にも、発熱や頭痛などもある場合は、脳神経外科を受診する必要があります。
さらに、薄毛が進行しているような場合には、皮膚科やAGAクリニックで治療することもできます。
頭皮の痛みについては、医師が診察を行った上で原因を特定し、適切な治療方法を提案してくれます。そのため、まずは早期に医師と相談するようにして、症状が悪化する前に治療を始めましょう。
ヘアケアの方法を見直す
普段の洗髪やスタイリングなど、ヘアケアの方法を間違えてしまうと、頭皮環境を悪化させてしまうことがあります。
たとえば、洗浄力が強すぎるシャンプーを使ったり、過度に髪の毛を洗っている場合などは、頭皮のバリア機能が低下してしまう場合があります。また、頭皮の皮脂を除去しすぎてしまうと、頭皮が乾燥する原因になってしまいます。
髪の毛を洗う場合は、シャンプーが髪の毛に残っていると頭皮が炎症する原因になります。
また、髪の毛を洗った後はドライヤーで乾燥させることが重要ですが、ドライヤーの使い方にも工夫が必要です。
他にも、日傘や帽子を活用して紫外線対策も重要です。紫外線は頭皮にダメージを与えてしまうため、頭皮トラブルがある場合は特に注意しましょう。
頭頂部を押すと痛い場合
頭皮を押すと痛みが出る場合については、上記で解説しましたが、頭頂部を押すと痛い場合については、別の理由が考えられます。
ここでは、頭頂部を押すと痛い原因について解説します。
片頭痛・緊張性頭痛
頭頂部を押すと痛い場合は、片頭痛や緊張性頭痛を発症しているかもしれません。
片頭痛はこめかみ周辺に痛みが出るイメージがありますが、頭頂部が痛くなる場合もあります。
また、緊張性頭痛については、後頭部から首の後ろが痛くなることが多い頭痛ですが、こちらも頭頂部が痛くなる場合があります。
特発性後頭神経痛・帯状疱疹
頭頂部を押すと痛い場合は、特発性後頭神経痛や帯状疱疹が原因の場合があります。
特発性後頭神経痛とは、頭皮の感覚神経で発生する神経痛の一種で、後頭部や耳の後ろに痛みが出ます。
押すと痛くなりますが、他にも、首を動かしたり髪の毛にふれることでも痛みが出ることがあります。
帯状疱疹についても頭頂部が痛くなるケースがあります。帯状疱疹の場合は、ピリピリとした痛みが出るのが特徴です。
頭皮の痛みを引き起こす病気
頭皮の痛みの原因は、病気による影響である場合もあります。
ここでは、頭皮に痛みを引き起こす病気について紹介します。
脂漏性皮膚炎
「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」とは、頭皮の皮脂が過剰に分泌した結果、頭皮のマラセチア菌が皮脂を分解して増殖し、頭皮に炎症が起きてしまう病気です。
脂漏性皮膚炎になると、頭皮に湿疹ができたり、痛みが発生することがあります。
接触皮膚炎
「接触皮膚炎」とは、シャンプーやコンディショナーなどのヘアケア商品が頭皮に合わないことが原因で、頭皮に炎症が起きる病気です。
接触皮膚炎になると、頭皮に痛みが発生し、かゆみや赤みなどの症状が出ることがあります。
毛嚢炎
「毛嚢炎(もうのうえん)」とは、毛穴の奥に存在する毛根を包む組織の毛包に炎症が起きる病気です。
毛嚢炎は、毛包に細菌などが感染することで炎症が発生することで起こります。
毛嚢炎は、炎症により痛みが発生し、炎症が強くなると痕が残る場合もあるため、早期の治療が必要です。
帯状疱疹
「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」とは、体の抵抗力が低下したために、水痘(すいとう)や帯状疱疹ウイルスが肋間(ろっかん)神経や顔面の三叉(さんさ)神経などに沿って、痛みが出る湿疹を引き起こす病気です。
帯状疱疹は、全身の知覚神経で発生することがあり、頭皮にも痛みが出る場合があります。
抜け毛がある場合はFAGAの可能性も考える
頭皮の痛みと同時に抜け毛もある場合は、FAGAになっている可能性があります。
FAGAは、生活習慣の乱れやホルモンバランスの乱れ、ストレスが原因とされています。
FAGAの症状としては、AGAと同じように頭頂部や前髪の生え際が薄くなるという特徴があります。
FAGAは放置していると進行してしまうため、頭皮に痛みと抜け毛がある場合は、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
医療機関を受診する場合
頭皮の痛みが続く場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
特に、自分で判断して放置することは危険です。
ここでは、どの医療機関を受診するべきか紹介します。
皮膚科
皮膚科は皮膚の疾患全般を扱う医療機関ですので、頭皮に炎症があるような場合は、まず皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では、塗り薬や内服薬を使って治療を行います。
もし皮膚科でも症状が改善しない場合は、脳神経外科やAGAクリニックの受診を検討しましょう。
脳神経外科
脳神経外科では、脳や脊髄の疾患を扱う医療機関です。
頭部の外傷だけでなく、脳血管障害や脳腫瘍なども受診してもらえます。
頭痛や神経痛が長期間続く場合は、脳神経外科を受診しましょう。
AGAクリニック
AGAクリニックは、男性に多く発症する薄毛の原因であるAGAを扱う医療機関です。
AGAは進行形の脱毛症であることから、対処せずに放置していると、薄毛が進行してしまいます。
頭皮の痛みだけでなく抜け毛も増えているような場合は、AGAクリニックを受診しましょう。