下痢や便秘で薄毛になる?胃腸が弱い人は腸内フローラが乱れている?
薄毛は男性だけの悩みだと思っていませんか?
女性でも薄毛になることはあります。実は、下痢や便秘が薄毛になる原因になっているかもしれません。
本記事では、腸内環境と薄毛の関係、また下痢や便秘の改善方法について解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
腸内フローラとは?腸内環境が悪いと便秘や下痢になるのはなぜ?
腸内フローラとは?
腸内フローラとは、腸内の壁にびっしりと並んだ細菌の塊の事です。
腸内に棲んでいる細菌は、菌種ごとの塊となって腸の壁に隙間なくびっしりと張り付いています。この状態は、品種ごとに並んで咲くお花畑(flora)にみえることから「腸内フローラ」と呼ばれるようになりました。正式な名称は「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」
腸内環境が悪いと便秘や下痢になるのはなぜ?
人の腸のなかには約1,000種、100兆個もの細菌が存在しています。それらの細菌は、大きく以下の3つに分類されています。
- 善玉菌(身体によい影響を及ぼす細菌)
- 悪玉菌(身体に悪い影響を及ぼす細菌)
- 日和見菌(優位な方に味方する細菌)
これら細菌の理想的なバランスは「善玉菌[2]:悪玉菌[1]:日和見菌[7]」といわれています。
菌の種類 | 働き | 理想的な割合 | |
善玉菌 |
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腸内を弱酸性にする
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20% |
悪玉菌 |
|
腸内をアルカリ性にする
|
10% |
日和見菌 |
|
体調不良時に悪さをする |
70% |
腸内環境が悪いということは、腸内フローラのバランスが崩れているということ。
善玉菌は、腸の働きを活性化させる役割があります。
そのため、腸内フローラが乱れて、善玉菌と悪玉菌の数が逆転してしまうと、腸の働きが弱まってしまい、下痢や便秘が起こります。
また、善玉菌で生成されるビタミンは育毛にとってとても重要な成分となります。
作られるビタミンは9種類です。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ビタミンM(葉酸)
- ビタミンK
- ナイアシン
- パントテン酸
- ビオチン
特にビタミンMやパントテン酸は、育毛を調べている方であれば目にした事も有るような成分です。
【便秘】で薄毛になる理由は?おすすめ対策も紹介!
便秘で薄毛になる理由
便秘が発毛を阻害する要因には、以下の2つがあります。
- 栄養の吸収効率の悪化
- 有害物質の発生
それぞれ、起こる現象についていていきましょう。
栄養の吸収効率の悪化
腸内フローラが乱れると、腸の働きが弱まってしまうと先ほど説明しました。
つまり、食べ物がしっかりと分解されないため、腸が栄養を吸収できないということです。
特に、腸で
そのため、髪の毛に必要な栄養素も吸収されません。頭皮に運ばれる栄養が少なくなってしまい、薄毛になってしまうのです。
有害物質の発生
腸の働きが弱まると、本来は便として身体から出ていくはずだった毒素や老廃物が腸の中に残留。
また、分解されずに腸に残った食べ物が腐敗して有毒なガスを発生させます。
それだけではありません。実は発生した有害物質を、腸が吸収してしまうのです。
吸収されてしまった有害物質は、腸の毛細血管から吸収されて体中をめぐります。
これが、肌荒れなどを起こす原因にも繋がります。同じように頭皮にもめぐってきて、頭皮環境を悪化させて薄毛になる原因になるのです。
便秘を解消するおすすめの対処法3選!
便秘の解消には、以下の3つの改善が効果的です。
- 食事
- ストレス発散
- 睡眠
それぞれの対策について紹介します。
食事で便秘解消
食事では、善玉菌を増やし、育てることができます。
善玉菌を増やすと、腸の細菌のバランスを正常にして育毛を促せます。また、善玉菌を増やす方法は、ビフィズス菌や乳酸菌などを摂取するのか効果的です。
次に、善玉菌を育てるために、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖の摂取をおすすめします。
善玉菌を多く含む食べ物 |
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食物繊維・オリゴ糖を多く含むた獲物 |
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ぜひこれらの食材を取り入れて、善玉菌を元気しましょう。
ストレス発散で便秘解消
腸の動きには「自律神経」というものが関わっています。
自律神経には、活動時に強く働く交感神経と休息時に強く働く副交感神経があります。
腸の働きは、副交感神経が優位になっているときに活発化。また、ストレスを抱えている状態では、交感神経が強く働いてしまいます。
そのため、ストレスを発散して交感神経の働きを抑えて副交感神経を働かせることが有効です。
<ストレス発散方法>
- 適度な運動
- 趣味に没頭する
- 好きな映画やドラマを見る
- 人と話す など
自分にあった方法でストレスを発散しましょう。
質の良い睡眠で便秘解消
睡眠も、ストレスと同じように「自律神経」と深く関りがあります。睡眠時は副交感神経が強く働いていることは広く知られていますよね。
眠りが浅かったり十分な睡眠時間が取れていなかったりすると、交感神経のほうが強く働いている状態になってしまいます。
質のよい睡眠を心がけて、副交感神経の働きを助けることが重要なのです。
<質のよい睡眠をとる方法>
- 就寝する2時間前までには夕食を済ませる
- 寝る前にスマホなどをいじらない
- 寝心地のいい寝具を使う
- 寝るときはできるだけ部屋を暗くするなど
質のよい睡眠で、腸の動きを活発にさせましょう。
【下痢】で薄毛になる理由は?おすすめの対策も解説!
下痢で薄毛になる理由は?
腸の収縮運動が過敏になることから下痢を引き起こします。
腸に押し出された老廃物が十分に消化できず、正常な蠕動(ぜんどう)運動がみられないことに起因します。
腸の「蠕動運動(ぜんどううんどう)」とは、消化した食べ物を、腸が収縮・弛緩(伸びたり縮んだり)をくり返して腸内を移動させ、体外へ排出する動きです。1秒間に1cmのスピードで食べ物を動かしています。
通常、消火器運動のメカニズムとして脳から発せられる信号を腸が受け取り、収縮運動が始まります。
しかし、ストレスを感じると腸が過敏に反応し、激しく収縮運動をすることから正常な蠕動(ぜんどう)運動ができません。
腸で十分な水分を吸収できないため、下痢を引き起こし薄毛となります。
下痢を解消するおすすめの対処法3選!
薄毛対策のさなか、下痢になってしまったときはどのように対処すればよいのでしょうか。
結論をいえば、規則正しい生活習慣を身につけることです。
それでは、詳しくみていきましょう。
水分補給
下痢の症状が激しい場合は脱水症状を引き起こす危険性が伴うため、水分補給をしっかりと行いましょう。
薄毛になる原因の7割は乾燥と言われるほどなので、みずみずしい状態は育毛にとって有利に働きます。
水でもよいですが、おすすめは糖分や塩分を含んだスポーツドリンク。
現代では水分補給用の経口補水液もありますので、目的と用途に応じて使い分けてください。
消化のよい食べ物を摂取
食生活の改善は、薄毛対策に効果的とされています。
消化に良い食べ物は下記です。
- 【炭水化物】おかゆ・うどん
- 【大豆系】豆腐・納豆・豆乳
- 【肉】むね肉・ヒレ肉・ささみ
- 【魚類】鮭・白身魚
- 【野菜】白菜・大根・キャベツ・ブロッコリー・かぶ・かぼちゃ・じゃがいも
- 【卵・乳製品】卵・牛乳・チーズ
- 【果物】リンゴ・バナナ
基本的には炭水化物多めで、食物繊維が少ない食べ物が消化に良いとされています。
しかし、脂っこい肉類の摂取は避けなければなりません。
成分としてはアミノ酸やビタミン、ミネラルの補給はしっかりと摂りたいですね。
バナナなどの果物や野菜スープなどの腸に優しい食事にするとよいでしょう。
また、おかゆや白身魚もおすすめ。下痢のときは胃腸を休めることに専念し、回復を待つようにしてください。
体を温める
薄毛対策で下痢の症状がみられる場合、腹部に痛みを伴う場合がありつらい経験をする方もいることでしょう。
下痢の場合、体温が下がり続けるため、毛布にくるまったり厚着をしたりするなどして温めることをおすすめします。
また、入浴やカイロ、腹巻などで対策することもおすすめ。薄毛対策で下痢を生じた場合の必須アイテムとして、ぜひ活用してください。
さいごに|腸内環境を整えて薄毛を改善しよう!
今回は、腸内環境の悪化による薄毛を解説しました。
基本的な腸内環境の悪化による薄毛のメカニズムは
- 食生活や睡眠不足で腸内フローラが乱れる
- 腸内フローラが乱れた事により、腸内細菌がうまく働かなくなる
- 毒素が体内に吸収される
- 血をめぐって頭皮にもダメージ
という流れです。
育毛をしているし、おすすめの育毛対策をしているけど一向に効果が無い!という方はもしかしたら腸内環境が悪いせいかもしれません。
下痢や便秘という症状が出ていないけど、腸内環境が悪いケースもありますので、一度頭皮だけでなく体の方も見つめ直せば、育毛につながる発見があるかもしれません。
本記事が皆さんの参考になれば幸いです。