顔のニキビの原因と治し方は?ニキビの種類毎のおすすめの治療法を紹介!
顔にニキビができて悩んでいる人がいます。
1回できるくらいならまだいいでしょうが、何回もできるという人も少なくありません。
では、この顔ニキビ、どうしてできるのでしょうか。
原因を知りたいでしょうから、説明します。併せて、顔ニキビの治し方も紹介するので、ぜひ実行してみてください。
顔のニキビの種類は?
顔のニキビと言っても、種類がいろいろありますが、その種類ごとに特徴も異なり、治し方も違います。
まずは顔のニキビの種類を確認してみましょう。
白ニキビ:白い隆起がある
白ニキビは「コメド」「閉鎖面皰(へいさめんぽう)」「肌色ニキビ」とも呼ばれ、初期段階に生じ、炎症も痛みもかゆみもありません。
肌の乾燥によって発症することが多いです。
炎症も痛みもかゆみもなければ、たいしたことはなさそうに思えるでしょうが、このくらいの段階で正しく対処しておくと、後遺症も生じずに軽く済みます。
黒ニキビ:ほくろのよう
黒ニキビは黒色でぽつんと隆起しているようなタイプです。
毛穴に詰まった皮脂汚れが酸化すると、黒ニキビになります。
初期段階の白ニキビが時間の経過とともに進んで、黒ニキビになることもあります。
ただ、進んでといいましたが、この段階でも炎症や痛み、かゆみはありません。
赤ニキビ:赤く腫れる
赤ニキビは「丘疹性(きゅうしんせい)ニキビ」ともいい、毛穴詰まりの箇所にアクネ菌が繁殖して、赤く腫れている状態です。
この状態だと炎症を起こしているので、痛みやかゆみを伴うこともあります。
赤ニキビは肌のバリア機能が低下しているときに起こりやすいです。
黄ニキビ:黄色い膿がある
ニキビがだんだん進行していくと、「嚢胞(のうほう)」とも呼ばれる黄ニキビになります。
黄色い膿が生じた状態です。
元々あったニキビが黄色くなっているという場合は、黄ニキビになっている可能性が高いです。
この段階では痛みやかゆみを伴いますが、これを潰すのは×。
黄ニキビを潰すと、膿が破裂して肌に大きな傷がついてしまいます。
その結果、凸凹したクレーター状のニキビ跡になって、目立ってしまいます。
紫ニキビ:血豆のように変色
黄ニキビがさらに進行すると、「結節性ニキビ」や「嚢腫(のうしゅ)}とも呼ばれる紫ニキビになります。
これは、黄ニキビで化膿した部分に血液が浸入し紫色状態になったものです。
血豆のように見え、触れると強い痛みがあるので、つらいです。
かなりひどいニキビでもあり、症状が真皮にまで達しています。
ここまで来ると、セルフケアはしにくく、病院で治療する必要があります。
茶ニキビ:炎症後消えない
茶ニキビもニキビの一種ですが、どちらかというとニキビの炎症が生じたあとの色素沈着、ニキビ跡と言えるものです。
ニキビがある箇所に紫外線などのダメージが加わり、メラニン色素の生成が促進され、シミのようになった状態です。
シミのようということもあり、痛みやかゆみもなく、盛り上がりもありません。
ただ、顔にこんなシミができては困りますね。
顔のニキビの治し方!どのような治療がある?
顔にニキビができないように予防していても、できてしまうことがあります。
「えっ、どうして?」とも思うかもしれませんが、問題は原因を探るだけでは解決しません。
いかに治すかが大事なのです。
そこで、顔のニキビの具体的な治し方を紹介しましょう。
白ニキビの治し方
白ニキビは初期の段階になるので、正しい処置をすると早く治ります。
正しい処置とは、まず正しい洗顔をすることです。洗顔で毛穴詰まりの原因となる余分な皮脂や汚れを取り除きます。
ただし、強くゴシゴシ洗う必要はありません。皮脂や汚れをしっかり落とそうと思い、つい力が入るのでしょうが、これは×。優しく洗うだけでダイジョウブです。
規則正しい生活やバランスの良い食事を意識するだけでも、白ニキビの場合、自然と治ることもあります。
白ニキビの段階なら、治し方もそれほど難しくありません。
黒ニキビの治し方
黒ニキビの治し方は基本的に白ニキビと同じです。症状も似ているので、治し方も似ています。正しい洗顔、規則正しい生活などです。
油分の多いクリームの使用で黒ニキビになることもあるので、スキンケア方法を考え直すのも◎です。
白ニキビはあまり目立たないことが多いですが、黒ニキビになると目に見える症状が出てきます。
だからといって、毛穴ケアグッズで角栓を無理矢理取るのは×です。
そんなことをすると、お肌に余計な刺激が行き、毛穴が広がって詰まってしまいます。
これがニキビ悪化の原因にもなるのです。
赤ニキビの治し方
赤ニキビになると炎症が起きているので、洗顔方法を正しくしたり、生活習慣を整えたりするだけでは治りません。
そのほかに、炎症止めのクリームなどを塗って対処する必要があります。
赤ニキビになると、痛みが出てきますが、触るのは×。ファンデーションやコンシーラーもなるべく使わないようにして、肌への刺激を抑えましょう。
黄ニキビの治し方
黄ニキビも赤ニキビ同様、薬を塗って炎症を抑える必要がありますが、進行したニキビなので、もう少し踏み込んだ対処が必要かもしれません。
黄ニキビくらいになると、炎症が収まってからも色素沈着やクレーター状のニキビ跡が残りやすいものです。
そのため、医師の診断を受けて、適切な治療を受けるのが◎です。
紫ニキビの治し方
紫ニキビは最終段階のニキビともいえるもので、症状もかなりひどいですから、治し方も難しくなります。
主な治し方としては、次のようなものがあります。
- 抗菌薬の内服や外用:抗菌薬を使用し、アクネ菌の増殖を抑える
- メスで切開:紫ニキビ部分の膿、血の塊などをメスで切開して、取り除く
- ステロイド局所注射:患部にステロイド注射をして、症状を抑える
- レーザー治療:レーザーを照射して、紫ニキビ部分の毛穴の汚れを取り除く
- 漢方薬の処方:漢方薬で症状の緩和を図る
紫ニキビを治療せずに放置しておくと、ニキビ跡も残りやすく、次のニキビがまた発症しやすくなります。
ここまで来ると、セルフケアでの対処は難しいので、医療機関で上記のような治療を受けて下さい。
茶ニキビの治し方
茶ニキビは色素沈着ともいわれるもので、ニキビそのものの症状と言うよりも、その後発生するシミです。
軽い茶ニキビなら、正しいスキンケアを行ったり、紫外線対策をしたりするだけで、自然治癒することもあります。
基本的な治し方としては、次のようなものがあります。
- 美白効果のある美容液を使用する:ビタミンCやプラセンタ、ハイドロキノン、トレチノインなどを配合したタイプ
- 緑茶パックを作る:緑茶の抗酸化作用、抗菌作用、抗炎症作用を活用する
- ハトムギ成分配合のスキンケアアイテムを使用する
- ハトムギ茶を飲む
- 栄養バランスを考えた食事をする
- 生活習慣を正す
いずれも間接的な茶ニキビの治し方になります。
茶ニキビのようなニキビ跡はうまく解消されないこともあります。
そのような場合は、美容皮膚科でのレーザー治療なども必要になってくるでしょう。
顔の部位別にニキビの原因は異なる
一口に顔のニキビと言っても、様々な部位にできます。
実は、その部位ごとにできる原因が少し異なることがあります。
その原因を見てみましょう。
おでこ・こめかみにできるニキビの原因
おでこやこめかみは皮脂の分泌が多い部分で、過剰な皮脂分泌がニキビに繋がります。
10代から20代の若者によく見られる症状です。
大人になっておでこやこめかみにニキビができる原因としては、次のようなものがあります。
- 整髪料の影響
- 洗顔、洗髪時のすすぎ残し
- 前髪の刺激
- 生活習慣の乱れ
- 間違った洗顔方法
- ストレスによるホルモンバランスの乱れなど
眉間・眉毛にできるニキビの原因
眉間・眉毛にニキビができることもありますが、この部位も皮脂の分泌が多い部分。
皮脂の過剰分泌によって、毛穴が詰まり、ニキビになりやすくなります。
発症しやすいのはやはり10代~20代の若者、もしくはオイリー肌の方です。
前髪が触れて刺激を与えることで発症することもあります。
眉間や眉毛にニキビが生じて、手で触れてばかりいると、炎症を起こすこともあるのでやめましょう。
鼻にできるニキビの原因
鼻も皮脂の分泌が多い部位ですが、それだけでなく毛穴が深くなっています。
そのために、皮脂が溜まって毛穴詰まりが起きやすいのです。
また、鼻をティッシュでよくかむ人は鼻の皮脂を拭き取りやすく、皮脂の過剰分泌を生みやすいです。
これが鼻ニキビの原因でもあります。
頬にできるニキビの原因
頬は皮脂の分泌量が少ない部位で、普通に考えると、ニキビができなさそうです。
しかし、実際にはニキビができる人がいます。その原因ですが、ホルモンバランスの乱れや乾燥によるお肌のバリア機能の低下など。
そのほか、頬が枕や寝具に触れる、合わないメイクをするなどが原因で発症することもあります。
口周り・唇にニキビができる原因
口周りや唇にニキビができる原因は他の部位と違っているケースもあります。
例えば、次のような原因です。
- 胃腸が弱り気味
- ストレスが溜まっている
- ホルモンバランスが乱れている
- ひげそりによる傷や刺激
- 熱があって抵抗力が弱っている
顎にニキビができる原因
ひげの生える顎は男性ホルモンの影響を受けやすいです。
ということは、ホルモンバランスが乱れることでよくニキビができます。
そのほか、ひげそりで肌を傷つけて、雑菌が入るとかもあり得ます。
顎は紫外線を浴びやすい部位でもあり、その影響も考えられるでしょう。
フェイスラインにニキビができる原因
フェイスラインのニキビはホルモンバランスと深い関係があります。
ストレスや睡眠不足があるとホルモンバランスが整いにくくなりますが、その結果、男性ホルモンの分泌が進みすぎたり、免疫力が低下したりして、ニキビがよくできます。
また、フェイスラインは乾燥しやすい部位です。
乾燥によってバリア機能が低下し、ニキビが発症することもあります。
そのほか、顎同様にひげそりの刺激という場合もあり得るでしょう。
枕や寝具に当たった摩擦という原因も考えられます。
原因から見る顔の部位別のニキビ予防法をお教えします
顔の部位によってニキビの原因が異なることはお分かりになったでしょうから、今度はその部位別に予防法をお教えしましょう。
おでこ・こめかみのニキビの予防方法
おでこ・こめかみのニキビの原因として、皮脂の過剰分泌を挙げましたが、これを防ぐためには正しい洗顔法が大事になってきます。
正しい洗顔で余分な皮脂を取り除くのです。また、洗顔料をしっかりすすぐこともポイントです。
眉間・眉毛のニキビの予防方法
眉間や眉毛にニキビができると気になるもので、つい触りたくもなるでしょう。
しかし、これはいけません。眉間や眉毛のニキビを触り続けたり潰したりすると、悪化し、症状がきつくなります。
絶対にそんなことをしないようにしてください。
日頃の予防方法としては、正しい洗顔をすること、規則正しい生活をすることです。
鼻のニキビの予防方法
皮脂量の多い鼻にできるニキビはいかに皮脂量を減らすかで予防しましょう。
方法としては、ホルモンバランスを整えること等ですが、それには生活習慣を正し、睡眠をよく取ることが大事です。
頬のニキビの予防方法
頬は皮脂量が少ない部位であり、ニキビの原因としてホルモンバランスの乱れを挙げました。
そのため、やはりホルモンバランスをいかに整えるかが課題になります。
生活習慣を見直し、内臓にも負担にならないような暮らしをしてみましょう。
ストレスケアもポイント。女性の場合、雑菌が繁殖しているメイク道具が頬に触れてニキビ発症というケースもありますので、この場合メイク道具を清潔に保つことが予防法となります。
口周り・唇のニキビの予防方法
口周り・唇にニキビができる原因の一つが胃腸の働きの低下です。
そのため、胃腸が弱るような生活をしないことがポイントになります。
食べ物や飲み物との関係のほか、頭痛薬や鎮痛剤の常用で胃腸が弱ることがあるので、注意しましょう。
顎のニキビの予防方法
顎のニキビはホルモンバランスを整えることで予防できる場合があります。
他のニキビと変わりませんね。それから、ひげそり後の保湿が不十分というケースもあります。
これで肌が乾燥しやすくなって、ニキビができることがあるので、しっかり保湿してください。
紫外線対策も大事ですよ。
フェイスラインのニキビの予防方法
フェイスラインに発症するニキビは髪が触れることによるものがあるので、ヘアスタイルに気を使いましょう。
スタイリング剤もなるべく使わない方がいいでしょう。メイク、クレンジングや洗顔料などのすすぎ残しは×です。ホルモンバランスの乱れや胃腸の機能低下も注意です。
薬でのニキビの治し方について
ニキビを薬で治そうとする場合もあるでしょうが、その際のポイントを説明しましょう。
市販薬か処方薬か?
薬でニキビを治そうとする場合、市販薬か医師が処方した薬のいずれかを使います。
白ニキビや黒ニキビのようにニキビの初期段階なら、市販薬でも一定の効果を期待できるでしょう。
ただ、進行したニキビの場合は、医師に処方してもらった薬を使うのが◎。
処方薬の方が有効成分や配合成分の関係で、大きな効果を得られるからです。
ニキビの市販薬を使うときはこのような点に注意しよう
ニキビの市販薬は薬局やドラッグストアでカンタンに手に入りますが、ここが注意ポイント。
ニキビの症状のことを考えずに選んでしまうと、うまく合致しないことがあります。
そうなると、治りませんね。そのため、自己判断で適当に選ぶのは避けたいところ。
薬剤師とよく相談して、自分の症状にあったニキビ薬を提案してもらいましょう。
市販されているニキビ薬に配合されている成分
市販されているニキビ薬には次のような成分が配合されています。
サリチル酸 | 角質を柔らかくする効果がある |
イブプロフェンピコノール・グリチルレチン酸 | 炎症や赤みを抑える効果がある |
ベンゼトニウム塩化物・イソプロピルメチルフェノール | アクネ菌を殺菌する効果がある |
ホモスルファミン | アクネ菌の増殖を抑える効果がある |
ビタミンB2・ビタミンB6・ニコチン酸アミド | 皮膚や粘膜の健康を維持する効果がある |
処方薬の方がいい場合も多い
ニキビの市販薬で解消すればいいのですが、うまくいかない場合もあります。
市販薬は医師が処方したものではないので、症状に合わないことがあるためです。
一応薬剤師には相談するでしょうが、薬剤師は皮膚の専門家ではありません。
そのため、絶対に正しいニキビ薬を提案してくれるとは限らないのです。
そう考えると、なるべく早く医師の診察を受けて、適切な処方薬を出してもらう方が◎なケースも多いです。
医師は一人一人の状態や症状にあった効果の高いニキビ薬を処方してくれるので、早期治癒も実現しやすくなるでしょう。
クリニックでのニキビ治療
皮膚科や皮膚科クリニックでもニキビ治療を行っています。
治療には保険が適用されるものとされないものがあります。
保険が適用されるのは処方薬などによる治療です。
次のようなものです。
- コメド治療薬(塗り薬)
- 抗菌薬(塗り薬)
- 抗菌薬(飲み薬)
- 面皰圧出(施術)
- 漢方薬(飲み薬)
- イオウ製剤(塗り薬)
保険が適用されないニキビ治療は次のようなものです。
ケミカルピーリング | 肌のターンオーバーが活性化される |
エレクトロポレーション(電気穿孔法) | 微弱な電流を流し、肌の奥まで有効成分を浸透させる |
スペクトラピール | 痛くないレーザー治療 |