毛根と育毛/薄毛の関係性は?健康的な毛根を再生させるポイントも解説
日常的に良く見聞きするフレーズ・毛根でも、どんな役割を持ち育毛にどのようにかかわっているのかはまだまだ未知な部分があるのではないでしょうか?
毛根は髪を生やし育てる、育毛の重要な組織でもあるため抜け毛や薄毛が目立ち始めるのは毛根のダメージや本来の機能が低下していることも原因のひとつです。
今回は普段はあまり意識することが少ない毛根でも育毛に深いかかわりがあることについて、毛根の育毛への働きかけやつながり、健やかな組織に整えていくポイントをお伝えします。
今、薄毛や抜け毛に悩んでいる人がチェックしておきたい、毛根ダメージのレベルチェック方法も合わせて参考にしてくださいね。
毛根の役割と育毛との関係性。毛根鞘との違いも解説!
頭皮の内部に埋まり、髪の毛の根元をホールドするように存在している毛根。
頭皮や髪の毛の根元をダイレクトに見ても、毛根は頭皮の内部に埋まっていることで直接目にすることはできないのですが、抜け毛が合った際の確認で自身の毛根状態やダメージがチェックできるんです。
では、頭皮の中に埋もれた組織の毛根に、いったいどんな役割があるのでしょうか?
ここでは意外に知られていなかった毛根の役割と育毛との関係性、似ているようでも実はまったく別物になる毛根鞘との違いもさっそくチェックしてみましょう。
毛根って何?役割と育毛との関係性
毛根はこの用語からもイメージできるように、髪の毛の根の部分を指し、栄養や酸素を吸収して髪の毛の成長や維持を担っています。
そして毛根は、頭皮の内部に埋まっている組織のため日常のヘアケアではなかなか確認できないことも現状。
毛根は頭皮の内部に埋まっている組織という特性から、髪の毛や頭皮環境よりもチェックが難しく、頻繁に確認できないため、ダメージが生じていてもすぐのケアが難しく、薄毛や抜け毛がいつのまにか進行することもあります。
さらに毛根は、
毛母細胞 | 髪の毛を作り、もともと白い髪の毛に黒い色を付けるメラノサイトが存在している |
毛乳頭の組織 | 毛母細胞に髪や頭皮の健康に必要な栄養の摂り込み指令を出す |
といった役割の異なるふたつの組織で形成されています。
そのため毛根がさまざまな原因で傷みダメージを受けてしまうと、毛根を構成する毛母細胞・毛乳頭の組織までダメージが伝わり、それぞれの組織が持つ役割が活きなくなり薄毛や抜け毛につながりやすくなるのです。
毛根と毛根鞘は何が違う?見た目や役割を比較
毛根に比べると毛根鞘(もうこんしょう)はもっと見聞きしないフレーズかもしれません。
毛根鞘は毛根に付着している、頭皮と毛根をテープのように付着・密着させる組織で、ぷるぷるの質感・乳白色または透明の色味が特徴となっています。
毛根鞘は成長しきった髪、メラノサイトが作り出すメラニン色素を十分に摂り込んで抜け落ちた髪に付着する組織でもあります。
そのため毛根鞘が付着していない髪は成長しきれない・黒色を十分に吸収できていない弱い髪のサインとなるため、抜け毛に毛根鞘が付着していない髪の毛ばかりが見られた場合は髪・頭皮環境がダメージを受けていると判断できるでしょう。
あなたの毛根は大丈夫?健康的で正常な毛根の見た目をセルフチェック!
抜け毛に気付いても毛根や毛根鞘の部分をじっくりと観察することはまだまだ少ないため、自分の毛根が正常で健康的なのか、パッと見での判断は難しいものですよね。
正常で健康的な毛根の特徴、見た目を知っておくと、抜け毛の毛根をチェックした際の自身の髪・頭皮としっかり向き合い、コンディションを把握しておける安心も。
ここでは健康で正常な毛根の条件、特徴を一緒に押さえておきましょう。
頭皮環境、毛髪の状態に問題がなくはりがある
健康的な毛根の条件は、頭皮環境・毛髪の状態に一切のトラブルがなく、はりがあるということ。
毛根にダメージが出ていない場合は、食事やサプリメントから摂った栄養成分、シャンプーや育毛エッセンスから吸収した有効成分が毛根に行き届いていることのサイン。
そのため生えてくる髪も丈夫でしなやか、ハリがあり、頭皮にも同じようにはりやつややかさが見られるようになるのです。
電球のように根元が膨らんでいる毛根
栄養や酸素をしっかりと摂り込み、保持している毛根は電球のように根元が丸く楕円形になっていて、毛先にかけて髪の毛が細くなった形状が特徴です。
次項でも詳しく解説するのですが、栄養不足でダメージの悪影響を受けた毛根はそもそもの楕円形のようなカタチになっていないため、抜け毛の毛根をこまめにチェックしておくことがおすすめです。
根元に毛根鞘、白っぽさが見られる
健康的でダメージの悪影響が心配ないと言える毛根は、根元に毛根鞘や白っぽい組織が付着していることも特徴。
まず毛根鞘は髪が自然に抜け落ちる休止期・停止期の髪につく組織で、乳白色から透明の色をしています。
代わって毛根が白っぽくなっているのは、
- もともと白い髪に黒い色をつけるメラニン色素を十分に吸収した
- 髪の毛が寿命までしっかりと生えて成長しきった
というサインとなり、毛根やメラニン色素それぞれが持つ役割がしっかりと活きていたとも判断できるのです。
毛根ダメージのサインとは?抜け毛や薄毛につながる状態を解説!
毛根は前項までにも繰り返しお伝えしたように、先端がふくらみ髪の毛の先にかけてスーッと細くなっていることが正常のカタチのため、このカタチに当てはまっていないと毛根ダメージによる薄毛、抜け毛が常態化してしまいます。
ここでは要注意な毛根のカタチと抜け毛、薄毛に気を付けておきたい見た目の特徴についてまとめてみました。
毛根に丸み小さめのサイズ感
薄毛や抜け毛の予兆・サインともいえる毛根は、本来のふくらみがなくサイズ感が小さい、またはこの状態が一切見られず髪の毛まで同じ細さ、サイズ感というウィークポイントがあります。
毛根はそもそも、毎日の食生活で摂取した栄養や食べ物、ヘアケアアイテムから補った酸素や栄養成分を吸い取るようにして、ふっくらとした丸みが見られることが健康的・正常な状態です。
抜けてしまった毛髪の先の部分に正常な毛根の丸みが見れらず、さらにサイズ感が小さいと、食べ物やサプリメント、ヘアケアアイテムからの栄養成分を十分に吸収できていない状態。
そして毛根のふくらみのなさやサイズ感の小ささは、
- この組織の機能が弱くなっている停滞期
- この組織の機能が完全にストップした状態の休止期
というサイクルが長くなり、毛根の働きが活発な成長期の髪が減ってしまっていることも原因のひとつと考えられています。
ぎざぎざ、ぼこぼこした毛根の変形が見られる
健康的で正常、髪が抜けて薄くなる悪影響の心配が少ない毛根の見た目や状態は、丸みやふくらみが均等という特徴があります。
毛根チェックの際にふくらみや丸みが見られずぎざぎざ・ぼこぼこと変わったカタチが見られた場合は、髪と頭皮のガムテープのように密着させて繋ぎ止める、毛根鞘も少ないことでささいな摩擦・刺激であっても毛髪の抜けやすさや薄毛進行に変わってしまいます。
正常で健康的なカタチの毛根はそもそも、ふくらみや丸みが頭皮の内部に埋まって髪を密着・保持させた状態となるため、ぎざぎざ・ぼこぼこの毛根は頭皮の内部にしっかりとくっつくことができなくなってしまいます。
密着、固定力をなくした毛根は頭皮内部に埋まり続けることができず、抜け毛の増加から薄毛に進行してしまう心配があるのです。
抜け毛の毛根に短い髪の毛が付着している
抜けた髪の毛の毛根をチェックした際に、毛根の部分に短い髪の毛がくっついているのを発見した際もこの組織に良くない影響が加わっているサイン、薄毛や抜け毛の前兆サインと判断できます。
それは髪の毛が生えて育っているところに毛根ダメージによって役割が追い付けず、髪を固定・繋ぎ止める機能を弱めているため。
新しい髪の毛が生えても、この髪を伸ばして保持する毛根がダメージを受けていては新しい髪の毛も抜け落ちやすくなるため、抜け毛の根元に新しく生えた短い髪の毛がくっついてしまうのです。
毛根に乳白色の毛根鞘がついていない
人の髪はどんなに健康で太く、しなやかさや丈夫さが見られても、1日あたり50~100本程度は自然に抜け落ちることが通常です。
そして髪が生えて成長し、抜け落ちるまでのサイクルが安定・正常の状態で自然に抜け落ちた髪には、毛根の部分に乳白色の粘性・つるりとした見た目も特徴の毛根鞘が付着しています。
健康な毛根には髪と頭皮をテープのように密着させる毛根鞘が存在するため、これが毛根に見られない場合はダメージが出ているサイン。
本来あるべきはずの毛根鞘が毛根についていない場合は、
- 毛根の働きが活性化した成長期の髪がそもそも少ない
- 刺激や摩擦が強くかかって毛根鞘が剥がれ落ちてしまった
という可能性があり、毛根が鞘によって守られ固定力が弱いため髪質が揺らぎ、抜け毛や薄毛につながってしまうことがあるのです。
毛根が乳白色または黄みがかってべたべたしている
毛根のダメージサインは、抜けた髪の毛根に乳白色または黄みがかったべたべたとした組織が付着していることもそのひとつ。
黄みがかったまたは乳白色のべたべたとした毛根に気付いた場合は、頭皮の皮脂分泌がたくさん出過ぎてしまって毛穴が詰まり、毛根に付着してこの状態になったと考えられます。
頭皮の過分な皮脂分泌は毛穴を詰まらせることで毛根への栄養や酸素の供給を阻害してしまいます。
栄養、酸素不足となった毛根は本来の丸みやふくらみを失ってカタチがいびつに変わるため、髪を頭皮の内側から支えきれずに抜け毛の増加、薄毛への進行につながってしまうのです。
毛根がダメージを受ける原因は何?日常生活上の注意点を詳しく解説!
頭皮にしっかりと根付く一本一本の髪を、頭皮の内側からしっかりと支えて育毛に働きかける毛根。
ここまでに薄毛や抜け毛進行の原因となる毛根のウィークポイントについてお伝えしてきましたが、そもそも毛根がダメージを受けるのはどうしてなのか、早めに知っておきたいですよね。
薄毛や抜け毛が目立ち始めてきた方に特に知っておいてほしい、毛根ダメージのよくある原因と理由、関係性をまとめてみました。
毛根構成の栄養が不足しているから
薄毛や抜け毛につながる毛根のカタチが常態化しているのは、毛根を構成し保持する栄養・原料が不足しているため。
そもそも毛根も頭皮や髪の毛と同じで、タンパク質からなるケラチンという栄養成分で構成されています。
- 毎日不規則な食生活が続いている
- 3食、2食、1食と毎日の食事頻度がバラバラ
- 外食、加工食、インスタント食を好んで食べる
- 糖質、脂質、塩分、油分の多い食べ物を好んで食べる
などなど、食生活や栄養バランスの面においてウィークポイントがあると、毛根構成・保持のタンパク質が慢性的に不足してしまいます。
さらに髪の毛・頭皮はカラダ全体のもっともてっぺんに存在していることで栄養が届きにくい部位とも言われています。
日頃の栄養不足、食生活の乱れと頭皮・髪の毛に栄養が行き届きにくい悪要素が重なると、毛根は常にタンパク質不足となるため、丸みのあるカタチが形成されず、抜け毛や薄毛の原因になってしまうのです。
シャンプー(洗髪)のやり方に問題がある
髪を育てて丈夫に生やし、保持し続けていく役割を持つ毛根。
この組織がダメージを受けてしまうのは、毎日の先発のやり方に問題があることも大きな原因です。
毛根のダメージの原因となる、間違ったシャンプー(洗髪)のやり方と、毛根への良くない影響を詳しく見ていきましょう。
シャンプーをしっかりと泡立てていない | 頭皮の皮脂、汚れが十分に洗い流せず毛穴が詰まり、毛根へのダメージにつながる |
必要以上にチカラを入れたごしごし洗い | 頭皮と毛根に刺激や摩擦が伝わり、うるおいが奪われて毛根の栄養不足が起こる |
すすぎの際の洗い流しが十分ではない | シャンプーやトリートメントのすすぎ残しが雑菌の繁殖につながり、毛根にダメージを与える |
毎日のシャンプーがおろそか、逆に刺激や摩擦を与えるようなゴシゴシ洗いと間違ったやり方に気付けないと、頭皮環境が乱れて皮脂や汚れが蓄積した状態に。
そして皮脂や汚れが残ったままの頭皮はべたつきがあることで毛根と毛根鞘が頭皮の毛穴内部にしっかりと密着することができず、髪がするっと抜けやすくなって薄毛への進行にもつながるリスクがあります。
ストレスによる毛根への4つの悪影響
毛根のダメージが常態化してしまうのは、イライラや不安感、ムカムカなどメンタル面のトラブルも大きな原因と言えます。
ストレスがなぜ毛根にダメージを与えてしまうのか、4つの理由や悪影響を詳しくまとめてみました。
①血流が悪くなり毛根に栄養が行き届きにくくなる | ストレスによって頭皮が緊張、こわばり、硬くなることで血行が妨げられて毛根の栄養不足が起こる |
②活性酸素の発生 | ストレスで老化やダメージの原因となる活性酸素が発生し、毛根を攻撃して傷つけてしまう |
③自律神経の乱れ | 毛根の新陳代謝を助ける交感神経、血管を拡げて毛根への栄養供給を助ける副交感神経のバランスが揺らぐ |
④ホルモンバランスの乱れ | 毛根機能が活発な成長期の髪を増やすプロゲステロン、栄養供給に働きかけるエストロゲン、毛根再生に作用する成長ホルモン分泌のゆらぎ、減少 |
ストレスというと体調や美容の面に良くない影響が出るイメージが強いですが、抜け毛や薄毛の原因がストレスであるように毛根にも強い悪影響を与えてしまうため、メンタル面の不調は決して放置・楽観視してはいけない原因と言えます。
健康的で正常な毛根をキープするためには?ヘアケア・生活習慣のポイント!
安定的でスムーズな育毛は、健康的で正常な毛根があってこそ、なんですね。
毛根が傷んで本来持つ役割を失ってしまうのは、ヘアケア・日常生活ともに本当にささいなきっかけばかりなので、毛根を育てるヘアケアや生活習慣が気になるところではないでしょうか?
ここでは健康的で正常な毛根をキープすべく、ヘアケアと生活習慣のポイントを詳しくお伝えしてみたいと思います。
健やかな毛根を育てるヘアケア方法
毛根が持つさまざまな役割を活かし保持していくために、ここでは毎日のヘアケアの基本を一緒に見ていきましょう。
シャンプーからドライヤーまでの正しい手順を押さえる
毛根の健康は頭皮環境の健やかさ、清潔感にダイレクトにつながっています。
それを助けるのが日々のシャンプーからドライヤーまでの正しいヘアケア。
毛根のダメージを再生修復して抜け毛や薄毛進行をブロックする、シャンプーからドライヤーまでの正しい手順をまとめてみました。
①ブラシで髪を梳かす | シャンプー前にブラッシングをしておくことで頭皮の血行が良くなったり、余分な汚れを落としてシャンプーの泡立ちや洗浄力、馴染みを助ける |
②ぬるま湯で髪を予洗いする | 38℃程度のうるおいを奪わないシャワー温度で髪の毛を予洗いするとブラッシングでは落としきれなかった汚れを洗い流せる |
③シャンプー | 頭皮で泡立てると毛根ダメージのもと。手のひらで泡立てて髪と頭皮全体を包み込み、マッサージするように馴染ませていく。トリートメントも同じ要領で |
④シャンプー、トリートメントのすすぎ洗い | 3分以上の時間をかけてまんべんなく頭皮と髪にシャワーをかける。洗い流しのシャワー湯が透明になったら十分なすすぎができたサイン |
⑤タオルドライ | 毛根に負担がかかるため決してゴシゴシしない。頭皮と髪全体を包み込み、トントンとやさしく水気を拭き取る |
⑥ドライヤー | 雑菌繁殖を防ぐために時間を置かずドライヤーを使う。十分に乾燥させた後冷風で仕上げると頭皮血管が刺激され血行が促される |
毛根を健康的にキープし、ダメージを受けた組織の再生にアプローチするためには、上記①~⑥までの正しいヘアケアを習慣づけることがポイント。
間違ったやり方では毛根への刺激や摩擦がダイレクトになってしまうため、ゴシゴシ洗いには特に気を付け、爪を立てず指の腹のみを使った洗髪を心がけるようにしましょう。
育毛剤、エッセンスを積極的に活用すること
市販・通販サイト・ヘアサロンと身近なスポットで手軽に入手できる育毛剤やエッセンス。
毛根の健康やダメージからの修復・再生には、育毛剤やエッセンスを使うことが手っ取り早く効率が良いと言えます。
育毛剤、エッセンスが健康的な毛根のケアに役立つ理由を以下にまとめてみました。
毛根の表面からダイレクトな栄養補給ができる
ミスト、スプレー、ジェット式ミストとさまざまな形状がある育毛剤やエッセンス。
この毛根ケアアイテムを積極的に活用することで、常に毛根の外側からダイレクトに栄養や酸素を届けることができます。
毛根の健康には内側からのインナーケアも重要ですが、この場合は表面からのアプローチよりも作用がゆるやかというデメリットがあります。
逆に育毛剤・エッセンスの積極的な活用は、毛根を元気にする有効成分・有用性の高い栄養が含まれていることで、常に必要な栄養を補い抜け毛や薄毛の予防、毛乳頭や毛母細胞の活性化にアプローチできるのです。
血行を促す成分が多数使用されている
毛根のダメージからの再生・修復に育毛剤やエッセンスを使うべき理由は、どんなタイプであっても育毛剤・エッセンスには血行を促す作用が備わっているため。
毛根のダメージの緩和、予防や抜け毛や薄毛の克服は、頭皮の血行を促して毛根・毛乳頭・毛母細胞に十分な酸素と栄養を送り届けることが基本のポイントになります。
育毛剤やエッセンスには血行を促すビタミンE、センブリエキス、ニンジンエキスといった成分が複数使われた製品が多数のため、毛根ダメージを早期にケアしたい場合にも役立つアイテムと言えます。
頭皮環境を清潔に整えるため
育毛剤やエッセンスが毛根ダメージのケアから薄毛・抜け毛の予防・改善につながっていくのは、髪を育てる土台となる頭皮環境を健やかに導くため。
頭皮環境が乱れ、汚れや皮脂が溜まっていると、毛根にも余分な皮脂汚れが付着して栄養の摂り込みが妨げられてしまいます。
さらに頭皮環境の乱れは、毛根のまわりに付着している毛根鞘のテープ的な作用を緩めてしまい、髪がするっと抜け落ちやすくなるリスクも。
育毛剤やエッセンスを使うことは、毛根の健康につながる頭皮環境を清潔に整え、余分な皮脂や汚れを清浄したり皮脂分泌をコントロールができると言えます。
血行を促す食事、運動を意識すること
薄毛や抜け毛、白髪など深刻なトラブルが常態化しているのは、毛根が持つ髪を生やし成長させる働きと白い髪に黒い色を付ける働きが低下していることのサイン。
正常な毛根を育てていくためには、一にも二にも血行を促すことが重要。
食事や運動と血行の関係性、毛根の健康につながる理由を見ていきましょう。
血行を促し毛根を育てる食事のポイント
血行を促し、毛根を育てる食事は、
ビタミンE | 血管を拡張して血行を促し、毛根への栄養供給を助ける |
スパイス、辛味成分 | 血管拡張、新陳代謝UPに役立つ成分が豊富 |
発酵食品 | 発酵食品に含まれる酵素が血管拡張、体温上昇に導き血行を促す |
などの栄養素を、主食・主菜・副菜・一汁のバランスを整えながらも積極的に補うことがポイントになります。
逆に、木からなる野菜やフルーツは体内に水分を溜めてしまうことで頭皮も冷え、血行が悪くなるため食べ過ぎに気を付けるようにしましょう。
また髪の毛や頭皮がべたついている場合は、脂質や皮脂過剰のもととなる糖質、油分を多く摂っている可能性が否定できません。
皮脂の過剰な分泌は毛根の大敵ともなるため、脂質や糖質を摂り過ぎないよう、これらの吸収をゆるやかにする酵素・乳酸菌・繊維質・ビタミンB群を積極的に補ってバランスを整えましょう。
毛根や髪の毛、頭皮といった組織は、まるまるタンパク質で構成されています。
この栄養成分が不足してしまうと毛根そのものが作られなくなり、ダメージを受けやすい状態に変わってしまうため、肉や魚類、タマゴや大豆製品とたっぷりのタンパク質も欠かさずに補うようにしましょう。
血行を促す運動のポイント
血行を促す運動のポイントは、ふくらはぎに負荷がかかる内容がおすすめ。
この理由は、ふくらはぎは頭皮を含め全身の血液循環を助けるポンプ的な作用があるため。
ランニングやジョギング、階段の上り下り、かかとの上げ下げなどは効率的にふくらはぎに負荷を与えて頭皮・毛根への血流を促すため、毎日できるだけ運動するよう心がけてみましょう。
毎日の習慣的な運動は、
- 全身の血行が促されて毛根への栄養が届きやすくなる
- 新鮮な酸素を摂り込めることで毛母細胞、毛乳頭細胞の活性につながる
- 毛根ダメージの原因となる頭皮の冷え、老化を防げる
- 抜け毛、薄毛の予防ホルモン、テストステロンの分泌が活性する
- ストレスが解消でき、自律神経やホルモンバランスのゆらぎを予防できる
ストレスと睡眠の質に意識を高める
抜け毛や薄毛の原因となる毛根のダメージは、ストレスや睡眠の質の悪さも原因のひとつ。
ストレスを一切感じないようにするのは、いろいろな出来事がある毎日を過ごす上で難しいため、できる限り早めにリセットする方法をいくつも持っておきましょう。
ストレスで乱れてしまうホルモンバランスや自律神経は、深くゆっくりとしたリズムの呼吸を心がけることで整い、ストレスからの癒しに役立ちます。
また睡眠は、肌ざわりの良い寝具や照明トーンにこだわってみたり、ゆっくりと入浴することで質の良いリズムが取り戻せるようになります。
質の良い睡眠はダメージのある毛根の再生・修復にもっとも効果的な手段でもあるため、眠りの環境を整えぐっすりと眠れる質にもこだわってみるようにしましょう。
おわりに
毛髪が抜け落ちる、抜け毛が増えて薄毛が進行しているトラブルに気付いた時は、まずは頭皮・髪の外側からのケアに目を向けることが多いですよね。
ですが抜け毛や薄毛は髪の毛を内側から成長させて頭皮につなぎとめる、毛根本来の役割が失われているサイン。
今日からの抜け毛・薄毛対策はダメージを受けた毛根の再生・修復にチカラを入れて、頭皮の内側からの健康的な育毛を目指していきましょう。