発毛サロンとAGAクリニックの違いは?大きな違いは「薬の処方」と「注射」
発毛サロンとは?
発毛サロンは医学的な治療ではなく、頭皮ケアや剤の塗布などの頭皮の根本から改善し発毛させる事に特化したエステティックサロンです。
医師は在籍していないため、医療的な治療や処方は行っておらず、医療免許は必要ありません。
頭皮のマッサージ(血行改善)・洗浄・エステ(髪への栄養補給)など頭皮環境を整える施術がほとんどのため、発毛よりも育毛に重点を置いている傾向がみられます。
目的として、通っている間だけ元気な髪の毛にさせるのではなく、コースが終了したあとも元気な状態が持続するようにしているのも発毛サロンの特徴の一つです。
また、実際に脱毛や痩身といったエステサロンが看板を隠して、サロン内サロンとして発毛サロンをやられているケースが非常に多いので、発毛専門サロンに行ったつもりでも実はエステサロンだったという事があります。
AGAクリニック(発毛クリニック)とは?
発毛クリニックは、薄毛・抜け毛に悩む方を対象に診察し、その人の原因にマッチした適切な治療を行っているクリニックのこと。
医療機関ですので、投薬や注射といった医療行為も可能となります。
目的としては直ぐに生やす!という事を目的としているクリニックが多いです。
AGA(男性型脱毛症)治療が主であることが多いため、AGAクリニックとも呼ばれています。内服タイプの発毛剤などは発毛クリニックで処方してもらうことができます。
単純に発毛クリニックの方が生える様に思えますが、実はそうとは言い切れないのが発毛サロンが多い理由です。
もし発毛力に大きな違いがあったら発毛サロンという店舗は存在しないはずです。
サロンとクリニックの違いは?
発毛サロン | 発毛クリニック | |
料金(3ヶ月あたり) | 98,000円~600,000円 | 100,000円~600,000円 |
保険適応 | 無し | 無し |
頭皮血流の改善 | 施術により可能 | 薬により可能 |
発毛力 | 〇 | ◎ |
発毛持続力 | 〇 | △ |
カウンセリング | セラピストが担当 | 医師が担当 |
施術内容 | 成長因子の導入 | 成長因子の注入 |
内服薬 | サプリメント | プロペシア、ザガーロ |
男女比 | 男性30% 女性70% | 男性80% 女性20% |
サロン型とクリニック型では色々と違いがありますので、それらをここではご紹介したいと思います。
料金
料金に関しては、サロンもクリニックもぶっちゃけピンキリです。
ただ、3か月あたりでみると、どちらも最安値では10万円前後です。
気を付けたいのが、価格の表記が「月額」しか載っていないところは滅茶苦茶な金額を要求される可能性があります。
仮に月額5000円~の治療費だと書いてあるとします。その場合、役務サービスなのでローンとなりますが、大体60か月計算されています。
単純計算で総額30万以上する事になりますね。
実際に3か月でコースが終了だとしても、その後5年強という期間の支払いが発生する訳です。
私の知るところだと、クリニックで半年で60万の請求をされて「契約しないのはあり得ない」みたいな高圧的な態度をされた方もいらっしゃいます。
サロンでもリーブ21やアデランスといった大手サロンでも、年間100万単位の金額が発生するのも有名です。
保険適応
発毛サロンでは医療的な治療や処方は行っていないため、発毛サロンの施術に保険は適用されません。
病気的な事が原因で治療や処方を行っているクリニックであれば、保険が適用されますが、頭皮の薄毛は身体に影響が及ぶ症状ではないため、発毛クリニックでの薄毛に関する検査・治療・手術のどれも保険適用外で自費診療(自由診療)になっています。
文中に「クリニックが良いとは限らない」と書きましたが、その理由がまさしくこれです。
クリニックでも保険が使えないので、かなり高額になります。
頭皮血流の改善
基本的にサロンでは施術によって頭皮環境の改善をします。
主にマッサージや機械を使って行います。
また、大きな括りでいったらエステサロンなので、食事サポート等のきめの細かいサービスもサロンによってはあります。
対してクリニックでは、薬で改善を図ります。
発毛力
発毛サロンでも90%以上発毛するサロンがいくつもありますが、こと「発毛させる力」に置いてはクリニックの圧勝です。
特にAGA(男性型脱毛症)においては、医薬品である「プロペシア(フィンペシア)」が使えるからです。
これはDHT(ジヒドロテストステロン)の特効薬と言っても過言ではありません。
ハミルトンノーウッド分類で、AGAクリニックであれば全ての段階で改善が可能ですが、発毛サロンでは精々Ⅴ型までしか改善が難しいです。
しかし、その他の脱毛症には効果がないので、発毛クリニックには「AGAなんたらクリニック」という病院名を全面に出しているところが多いです。
実際に、私は医師が推奨している「プロペシア」を飲んでいた経験がありますが、全体的な5aリダクターゼⅠ型の薄毛で、AGAではなかった為に効果はありませんでした。
発毛持続力
発毛持続力とは、施術が終わってからでも毛が生えているかという事で、これは発毛サロンの方が持続します。
発毛サロンの考え方は、「まずは頭皮の改善」からがスタートとなります。
なので、どこのサロンでもシャンプーから変える様に進められます。というより必須ですね。
頭皮の土壌から手を加えていくので、クリニックよりも発毛スピードが遅くなる訳です。
逆にクリニックの考え方は、「とにかく発毛」という考え方です。
発毛力のとこでも書きましたが、薬に頼るのが一般的になりますので、飲むのを辞めた瞬間に髪の毛が抜けていきます。
最近では、発毛サロンよりのクリニックも出てきてますので、そういったところは持続性を大事にしている良いクリニックと言えます。
カウンセリング
発毛サロンは、エステティシャンがカウンセリングをするので、ホスピタリティのあるカウンセリングをしますので、不快感はほぼないでしょう。
エステサロンは競合が多すぎて来店から退店までお客様に満足して頂けないとリピートはありませんので、一番頑張るところでしょう。
クリニックは事務的です。対等という立場で物事を話す先生が多いです。
中には上から物事を言ってくる方もいらっしゃいます。
ただ、普通の病院よりはそういった傾向が少ないです。
施術内容
サロンとクリニックの施術の違いが無い理由の一つとして、金額ともう一つ「施術」という事があげられます。
実は、これらの施設でやる事は成長因子を頭皮に入れる事しかないのです。
その方法が機械でやるか注射でやるかの違いです。
昔はサロンクオリティでは医療レベルには程遠く、成長因子を深くまで入れる事が出来ませんでした。
しかし、現在では注射と同じぐらいのレベルで成長因子を浸透させるエレクトロポレーションという技術が出てきましたので、クリニックがあるなか発毛サロンの店舗は増えているのです。
内服薬
発毛サロンの内服薬は主にサプリメントです。
サプリメントすら使わないサロンもたくさんあります。
どのサプリも主に毛母細胞の活性化を促進するものが大半です。
クリニックではプロペシア(フィナステリド)、ザガーロ(デュタステリド)といった薬が主な処方薬です。
どちらもDHTを阻害するもので、先ほど書いた通りAGAの特効薬です。
しかし、この薬だけでは生える効果はありません。あくまでも原因となる成分(DHT)の阻害までです。
発毛成分として日本で唯一承認されているのは「ミノキシジル」というもので内服薬と外用薬があります。
ミノキシジルの内服薬を出せば早いのですが、かなり強力な副作用が発生する危険が高いので、日本ではミノキシジルの内服薬は承認されていないのです。
私はプロペシアと一緒にミノキシジルの内服薬(通称ミノキシジルタブレット)を個人代行から輸入して飲んでましたが、アルコール類等一切飲まないのに肝臓を壊してやめした。
男女比
発毛サロンも男性が良くイメージがあると思いますが、実はほとんどのサロンでは女性比率の方が多いのです。
これは、発毛サロンクリニックに行きにくいという理由と、クリニックは結局AGA以外の脱毛症に関してはサロンとほぼ同レベルの事までしか出来ないからです。
男性の場合はほとんどの方がAGA由来の脱毛症なので、クリニックは男性の方が多いのです。
結局どっちサロン型かクリニック型どっちが良いの?
私の見解としては、AGAであるならクリニックに行く方が良く、それ以外ならサロンに行くのが正解かと個人的に思います。
理由としては今まで書いた事の総括となりますが、結局クリニックが優位に立つのはプロペシアという薬を処方できるからであり、それが無ければほぼ発毛サロンと同じ効果しかありません。
また、発毛の難しいところは原因が多岐に渡るところです。
毛根や頭皮の状態を見れば、大体の原因はその場でわかりますが、中にはストレスや食生活の乱れからくる場合も含んでいる可能性が高いので、リラクゼーションを与えるという側面も皆さんの考えている以上に重要な要素です。
頭皮は首や肩の皮膚とつながってまして、薄毛に悩んでいる人は頭皮が固いだけでなく首肩も大抵は固く凝っています。
そこをほぐすのはクリニックではやってくれないのです。
また、シャンプーや育毛剤等のスカルプヘアケア用品は、AGAクリニックでは力を入れていない医院が多いです。
医者はエビデンス成分が確かなもの(ミノキシジル等)が入ったものしか信用しませんが、成分が入っているかと生えるかは別の問題なのです。
それはホームケアでは頭皮の頭皮の中まで浸透させる事が出来ないからです。
昔は医療と聞くと治るや改善するというイメージが強い為、サロンは製品で勝負する事しか出来なかったので、発毛サロンがすすめるスカルプ製品は評価を得ているものが多いです。