バクチオールとは?効果やレチノールとの違いを徹底解説

次世代のレチノールと呼ばれ、今注目を浴びる美容成分「バクチオール」。
美肌ケアを日々されている方なら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし「バクチオールって本当に効果があるの?」「レチノールとどう違うの?」という声も。
そこで今回は、バクチオールの効果やレチノールとの違いをわかりやすく解説していきます。
バクチオールとは?

バクチオールは、「オランダビユ(バボチ)」という植物の種子から抽出される天然成分です。
古くからアーユルヴェーダや中国の伝統医学で利用されてきた歴史があります。
オランダビユは、補骨脂(ホコツシ)という生薬名で知られ、冷え性、腰痛の治療に用いられてきました。
さらにバクチオールは、植物由来でありながらレチノールと似た効美容果が期待され「次世代レチノール」とも呼ばれています。
近年ではスキンケア製品に配合されることが増え、注目を浴びています。
3大悩みに効果的?バクチオール3つの効果

現代人の3大悩みといえばシワ・シミ・ニキビ。
バクチオールは、3大悩みにアプローチできると注目されています。
ここからはバクチオールの効果について解説していきます。
3大悩み①|コラーゲン生成を促しシワ改善
バクチオールはコラーゲン生成を促しシワを改善する効果があります。
年齢とともにハリや弾力を与えるコラーゲンは減少していきます。
バクチオールは、皮膚の真皮層にある線維芽細胞を活性化し、コラーゲン生成を促します。
これにより、肌にハリや弾力性が高まりシワ改善に繋がります。
3大悩み②|酸化を防ぎシミ予防
バクチオールには肌の酸化を防ぎ、シミを予防する効果があります。
肌の酸化とは紫外線や大気汚染によって肌細胞がダメージを受けることです。
これによりメラニンの生成が促進され、シミとなって肌に現れます。
バクチオールには酸化を防ぐ抗酸化作用があるため、シミを防ぎ透明感のある肌へ導いてくれます。
3大悩み③|抗菌作用でニキビ対策
ニキビはアクネ菌の増殖が原因のひとつです。
バクチオールには抗炎症作用と抗菌作用があり、アクネ菌の増殖を抑制する働きがあります。
さらに、過剰な皮脂の分泌を抑えニキビができにくい肌環境へ整えてくれます。
そもそもレチノールとは?

バクチオールは次世代のレチノールと呼ばれています。
そもそもレチノールはどのような美容成分かご存じでしょうか。
ここからはレチノールの美容効果とデメリットについて詳しく解説します。
ここが凄い!レチノールの効果
レチノールは、2017年に厚労省より「シワ改善効果」が認められた美容成分です。
レチノールはビタミンAの一種で、肌のターンオーバー促進やコラーゲン生成、皮脂分泌を抑制する働きがあります。
これによりシワ改善に効果があるのです。
また、海外ではニキビ治療として数十年前から使用されています。
このようにレチノールは、さまざまな肌悩みを改善してくれます。
レチノール3つのデメリット
しかし、レチノールは使い方や肌質によっては肌トラブルが起こる可能性があります。
ここからは、レチノールのデメリットを3つご紹介します。
デメリット①|肌への刺激が強い
レチノールには「A反応」と呼ばれる皮むけが起こる可能性があります。
これは、肌がいきなりレチノールに触れ、過剰にビタミンAに反応してしまうためです。
肌がビタミンAに慣れてくるとA反応も落ち着いてきますが、使用する際には注意が必要です。
デメリット②|紫外線の影響を受けやすい
レチノールは紫外線に対して非常に弱い成分です。
レチノールの成分であるビタミンAは、光や熱によって分解されやすい性質があります。
そのため紫外線を浴びると、レチノールの安定性が損なわれ日焼けや色素沈着のリスクを高めます。
デメリット③|初心者には使用するのが難しい
レチノールは取り扱いが、初心者には難しいです。
たとえば、A反応を防ぐために肌質に合わせて使用量を調整する必要があります。
またレチノール使用中は徹底した紫外線対策が求められるでしょう。
さらに、妊娠中や授乳中は胎児に影響を与えるため使用が禁止されています。
このように、レチノールを使用する際は正しい使用法をよく理解しておく必要があるのです。
バクチオールとレチノール3つの大きな違い

どちらも、あらゆる肌悩みを解決する美容成分ですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
以下に、バクチオールとレチノールの違いについてまとめました。
バクチオール |
レチノール | |
成分の由来 |
植物由来の天然成分 | ビタミンAの一種 |
使用感 |
レチノールに比べ刺激が少なく、使いやすい | 刺激が強く、皮むけが起こりやすい |
効果の即効性 |
長期的な使用で効果を実感 | 短期的な使用で効果を実感 |
紫外線への影響 |
安定性が高い | 光や熱に弱く、安定性が低い |
使用するタイミング |
朝夜、使用できる | 夜のみ使用が推奨される |
妊娠中の使用 |
特に問題なし | 使用を控える |
向いている方 |
肌荒れが心配な方 妊娠授乳中の方 乾燥肌や敏感肌の方 |
効果の即効性を重視する方 A反応が気にならない方 普通肌や脂性肌の方 |
このように、バクチオールとレチノールはさまざまな違いがあります。
これらの違いを大きく3つにわけ、さらに詳しく解説します。
違い①|肌への刺激性
バクチオールとレチノールでは肌への刺激性に違いがあります。
レチノールは使い始めると、肌にヒリヒリ感や乾燥、赤みなどが起こる場合があります。
一方、バクチオールは天然成分で肌にやさしく敏感肌にも使いやすいのが特徴。
このようにレチノールで肌トラブルを経験した方や、刺激に敏感な方にとって、バクチオールはおすすめです。
違い②|効果の即効性
バクチオールとレチノールは効果の即効性に違いがあります。
レチノールは使用してすぐに、肌のツヤやハリを実感するのが特徴です。
対してバクチオールは、長期的な使用で徐々に肌へアプローチしていきます。
効果の即効性はレチノールに劣りますが、じっくりと肌を育てていきたい方にバクチオールはぴったりです。
違い③|使用するタイミング
スキンケアとして使用するタイミングにも違いがあります。
レチノールは光や熱に弱いため、夜のスキンケアでの使用が基本です。
朝のスキンケアに使用すると、紫外線の影響で効果が低下したり、肌トラブルを引き起こす可能性があります。
一方、バクチオールは比較的安定した成分のため、朝夜どちらでも使用できます。
このようにバクチオールは使用するタイミングを気にせず、日常のスキンケアに取り入れやすいのが魅力です。
使用する前に知っておきたい!バクチオール3つの注意点

バクチオールは天然成分で、比較的安全性が高いとされています。
しかし肌質によっては注意が必要です。
以下に、バクチオールの注意点をまとめました。
注意点①|副作用のリスク
バクチオールは、以下の副作用がでる場合があります。
- かゆみ
- 熱感や赤み
- ヒリヒリ感
バクチオールはA反応のような皮むけは比較的に起きにくいとされてます。
ですが、肌質によってはバクチオールが肌に合わずトラブルを起こる可能性があります。
肌になにか違和感を感じた際は、すぐに使用を中止しましょう。
注意点②|妊娠中・授乳中の使用
バクチオールは、妊娠中や授乳中でも使用できる美容成分です。
しかし妊娠初期は肌が敏感になりやすいため、慎重な判断が必要です。
使用前は必ず担当医に相談しましょう。
注意点③|安心して使用するために
肌状態によっては、バクチオールの使用に注意が必要です。
日頃から肌トラブルに悩まされている方は、以下の手順で使用しましょう。
-
パッチテストする
二の腕や首筋などの目立たない部分で試し、赤みやかゆみが出ないか確認する
-
部分的に使う
いきなり顔全体に塗るのではなく、頬や目元など部分使いする
-
肌の様子を見ながら慣れていく
問題がなければ、少しずつ使用量や頻度を増やす
-
他のスキンケアとの併用に注意する
成分の組み合わせによっては刺激を感じるため、まずは他の成分との併用は避ける
また製品を購入する際は、信頼できる店舗での購入がおすすめです。
最近は海外の通販サイトでも購入できますが、正規品かどうかの判断は難しいでしょう。
安全性やアフターケアを考えると、カウンセリングを受け選んだ店舗での購入が安心です。
肌の悩み別!バクチオールと併用したい美容成分

バクチオールは天然成分のため、基本的には他の美容成分と組み合わ併用しても問題ありません。
併用すると、肌状態によっては相乗効果が期待できる場合も。
ここからは、悩み別におすすめのバクチオールとの併用成分をご紹介します。
シミが気になる方に!ビタミンC
シミが気になる方はビタミンCがおすすめです。
ビタミンCには強い抗酸化作用があり、シミやくすみを防ぐ効果があります。
バクチオールの持つ抗酸化作用と合わせて透明感のある肌づくりが期待できます。
乾燥が気になる方に!ヒアルロン酸
乾燥が気になる方はヒアルロン酸がおすすめです。
バクチオールはターンオーバーを促進しコラーゲン生成をサポートします。
ですが、直接的な保湿効果はないため肌質によっては乾燥が気になることも。
ヒアルロン酸は、わずか1gで6リットルもの水分を保持できる高い保湿力を持っています。
ヒアルロン酸の高い保湿力と合わせることで、よりうるおいに満ちた肌へと導いてくれます。
毛穴が気になる方に!ナイアシンアミド
毛穴が気になる方はナイアシンアミドがおすすめです。
ナイアシンアミドはビタミンBの一種で、皮脂の分泌を抑制する働きがあり、毛穴の開きや詰まりを防ぐ効果があります。
バクチオールの持つ抗酸化作用や抗菌作用でより効果的な毛穴ケアができます。
トラブル肌が気になる方に!セラミド
日頃から肌トラブルに悩まされる方はセラミドがおすすめです。
セラミドは肌のバリア機能を整える成分で、紫外線や乾燥から肌を守ってくれます。
しかし、肌のバリア機能が弱まると、外からの刺激を受けやすく肌トラブルの原因に。
バクチオールが肌のターンオーバーを促進し、セラミドが肌のバリア機能を整えることで、健康的な肌へと導いてくれます。
ニキビが気になる方に!アラントイン
ニキビ肌が気になる方はアラントインがおすすめです。
アラントインは傷ついた組織の修復を助ける効果があり、ニキビ跡の予防に効果的です。
バクチオールの抗炎症作用や抗菌作用はニキビを防ぐため、より効果的なニキビケアができます。
併用する際の注意点
このように、バクチオールと他の美容成分を併用すると、多面から肌悩みにアプローチできます。
しかし、併用することで肌に刺激を感じる場合も。
また、複数の美容成分を一度に併用しはじめると、万が一肌トラブルが起きた際に原因を特定しにくくなります。
まずは美容成分を単独で使用し、肌への刺激がないか確認してから併用を検討しましょう。
バクチオールだけじゃない!3大悩みに効果的な美容ケア

美肌を目指すためにはバクチオールだけに頼るのではなく、日々の習慣も重要です。
ここからは、3大悩みであるシワ・シミ・ニキビに効果的な美容ケアについて紹介します。
シワが気になる方へ
シワの主な原因は加齢や乾燥、紫外線の影響です。
特に、肌の水分が不足すると、ハリが失われて細かいシワが目立つようになります。
また、表情のクセもシワの原因になるため、日頃のケアが重要です。
シワ対策ポイント①|保湿の徹底
乾燥はシワを目立たせる最大の要因です。
朝夜しっかりとスキンケアで水分を補給し、保湿を怠らないようにしましょう。
また、日中も乾燥が気になる時期は保湿ミストを常備するのもよいでしょう。
日頃から肌を乾燥させない意識を持つことが、シワ対策には大切です。
シワ対策ポイント②|表情筋トレーニング
シワ予防には表情筋を鍛えるのが大切。
顔の筋肉も体の筋肉のように動かさないと衰えていきます。
簡単にできる表情筋トレーニングとして「あいうえお体操」や「顔ヨガ」などがおすすめです。
1日数分でも日常に取り入れることで、ハリのある肌へと導いてくれます。
シワ対策ポイント③|紫外線対策の徹底
紫外線はシミだけでなくシワの原因にもなります。
紫外線にはUBAとUVBがあり、たるみの原因となるUBAは真皮層まで届きます。
その影響によりコラーゲンやエラスチンが傷つき、肌のハリが失われたるみの原因に。
日焼け止めを毎日使用し、外出時は帽子やサングラスで肌を守りましょう。
シミが気になる方へ
シミの主な原因は紫外線や摩擦、ホルモンバランスの乱れによるものです。
特に紫外線は、肌のメラニン生成を活発にし色素沈着を引き起こします。
シミ対策3つのポイント①|徹底した紫外線対策
シミ対策は紫外線を浴びすぎないことが最も重要です。
「室内なら大丈夫」と油断していませんか?
紫外線は窓を通して室内にも入り込んできます。
そのため、日焼け止めは一年中使うのが理想的です。
日焼け止めは朝つけても汗で落ちてしまうので、数時間ごとに塗り直しましょう。
シミ対策3つのポイント②|美白ケアの習慣化
美白ケアはスキンケアだけでなく内側からのケアも必要です。
たとえば、紫外線をたくさん浴びた日はビタミンを多く含む食事や良質な睡眠を心がけましょう。
肌の回復をサポートでき、シミの原因となる肌ダメージの蓄積を予防できます。
シミ対策3つのポイント③|肌への摩擦を減らす
毎日の洗顔やメイク、肌をこすりすぎてませんか?
肌への摩擦はメラニンの生成が促進されシミの原因になります。
洗顔やメイクする際は、つい力が入りやすいです。
肌にやさしく触れる意識で、ゴシゴシこすらないようにしましょう。
ニキビが気になる方へ
ニキビは皮脂の過剰分泌や、毛穴の詰まりが主な原因です。
ストレスやホルモンバランスの乱れも影響するため、生活習慣を整えることが大切です。
ニキビ対策3つのポイント①|肌を清潔に保つ
ニキビを予防するためには、毎日清潔な肌を維持するのが重要です。
洗顔で過剰な皮脂や汚れをしっかり落とし、毛穴の詰まりを防ぎましょう。
ただし、洗いすぎると肌が乾燥し、かえって皮脂分泌が活発になります。
季節や肌質に合わせたお手入れを心がけましょう。
ニキビ対策3つのポイント②|食生活を整える
ニキビ予防には普段からバランスの取れた食生活が大切です。
脂っこい食事や糖分の多い食品は、皮脂分泌を活発にしニキビの原因になります。
野菜や果物を積極的に摂り、バランスの良い食事を心がけましょう。
特にビタミンB群や亜鉛を含む食材を意識的に摂ることで、健康的な肌環境を整えてくれます。
ニキビ対策3つのポイント③|ストレス管理をする
ストレス管理も美肌ケアには大切です。
ストレスはホルモンバランスを崩し、ニキビを悪化させる原因になります。
適度に体を動かしたり、自分がリラックスできる時間をつくりストレスを溜めない工夫をしましょう。
まとめ

バクチオールの美容効果とレチノールとの違いについて解説してきました。
バクチオールは、シワ改善が認められたレチノールと似た美容効果が期待できます。
主な美容効果は以下の3つです。
- コラーゲン生成を促しシワ改善
- 肌の酸化を防ぎシミ予防
- 抗菌作用によるニキビ対策
さらに、バクチオールはレチノールと違い皮むけの心配がなく、敏感肌の方もスキンケアに取り入れやすいでしょう。
また、美肌ケアにはバクチオールだけに頼るのではなく、日常のスキンケアや生活習慣を見直すのも重要です。
今回ご紹介したバクチオールや美容ケアを取り入れて理想の美肌を手に入れましょう。
毎日の積み重ねこそが、美肌をつくる第一歩になりますよ。